東日本大震災の犠牲になられたすべての御魂に深い祈りを捧げ、なお苦闘を重ねられているみなさまに、非力ながら力を尽くす連帯を捧げます。



　みなさん、今日もおはようございます。

「今日もおはよう」とは、ふだんなら妙な表現です。しかし疫病が拡がるときには、おたがいに気持ちが分かる表現ではないかと思います。
　ぼくの内側からいま、自然に出てきました。

▼さて、「日本の尊厳と国益を護る会」 ( 護る会 / JDI ) は昨年 ( 1 ) 皇位継承について現在の日本国民が誰も学校できちんと教わっていない ( 2 ) そのために天皇陛下のご存在のほんとうの意義、その皇位をこれからも永遠 ( とわ ) に継承していく意味、女系天皇や女性宮家のリスクなどについてみんなが客観的に考えられるヒントがどうしても必要 ( 3 ) そのひとつの試みとしてマンガを発刊する ( 4 ) 物語の原案は、職業的な作家でもある青山繁晴・護る会代表幹事が執筆し、作画は、時代を代表する漫画家の弘兼憲史さんにお願いするーことを決めました。 ( 弘兼さんは、山田宏・護る会幹事長の紹介です。人脈がさすが、広いです。ぼくも弘兼さんの大々ファンです )

　この決定に基づき、不肖ぼくは、出版を強く希望された扶桑社の田中亨編集局長と協議し、早速に原案の執筆を開始しました。
　扶桑社が選んだ、原案をマンガ用のシナリオに落とすシナリオライターにすでに主要な部分を渡し、シナリオライターとの議論も重ね、シナリオの骨格が出てきました。
　これはすべて昨年のうちに完了しました。

▼ぼくはその段階であえて、いったん作業を止めました。
　このマンガは、ただのマンガではありません。
　みんなが愉しみつつ分かりやすく、そして深い敬意を持って読めるマンガでなければならないし、慎重のうえにも慎重な、謙虚なうえにも謙虚な作業が必要と考えました。
　そこで、シナリオの骨格をしばらく寝かせて、原案執筆者としてのぼくの考えも、シナリオそのものも熟成させることにしました。
　ひとつには、登場人物の動機付け、キャラクターの形成がまだ不充分だと考えたからです。

　このマンガに限らず、本は、出せば良いのではありません。
　世に問うた瞬間、本が出るまでの経緯はもはや関係なく、その本にどんな値打ちがあるのか、内容だけの勝負になります。その内容とは本文はもちろんのこと、表紙から奥付、帯まですべてが含まれます。

▼そして武漢熱クライシスによって、『不安ノ時代』の正体が分かり始めたために、不肖ぼくは原案の改変に着手しました。
　深更と未明しか時間はありませんが、現在、どんどん進んでいます。
　前述した課題の、登場人物の動機付けもキャラクターの形成も、ずいぶんはっきりしてきました。
　できたところから田中亨編集局長に送っていますが、田中さんからは「目の覚めるような内容の深まりを感じる」という趣旨の反応をいただいています。

▼護る会においては、執行部会にて詳しく、このブログではまだ未公表の部分も含めて報告し、やがて総会にも諮ります。

▼うれしいことに相変わらず、「いつ出るのか」という問い合わせを沢山いただいています。
　前述の「出せば良いのではない」という考えのもと、早く出すことを最優先にはしません。しかしゴールデンウィークの前後あたりがひとつの目安かも知れません。
　ただ、これはぼくの書いている原案の最終的完成と、それをシナリオに落とす作業の完了だけではなく、日本でいちばんお忙しい漫画家のひとりと思われる弘兼さんの作画の見通しに依りますから、勝手なこと、確たることは申せません。

▼マンガ出版をめぐっても、ふだん通り、さまざまな意見にもじっと耳を傾けています。
　ただ、マンガをいわば本流の文化とご覧にならず皇位継承をめぐってマンガを出すのは反対だというご意見には、申し訳ないですが、与 ( くみ ) しません。
　ぼくはあくまで文章の物書きです。
　その基礎を作ってくれたのは、ちいさい頃からの読書です。難解な外国文学にも小学生の時から自然に接してきました。良く分からなくても、生硬な翻訳文であっても、なぜかめげることなく読み込んできました。
　それと同時に、マンガにも人格形成を手伝って頂きました。たとえば手塚治虫さんの「どろろ」です。主人公の百鬼丸のあの苦悩と戦いは、いまも、この胸にあります。
　それは、前述の難解な世界文学だけではなく、童話、「ごんぎつね」や「ニルスのふしぎな旅」といった世界の童話を高校生まで繰り返し読み続けたこととも一体だと思います。

　マンガだから皇位について書いてはならないとお考えの意見であっても、異見は異見として尊重します。しかし、もう一度申します。与しません。

▼原案の改変、仕上げの開始に伴って、ぼくは不肖ながら、タイトル ( 案 ) も付けました。
「誰があなたを護るのか」
　これです。
　これにサブタイトルも付けます。サブタイトルの案も作成して、田中亨編集局長に送りました。サブタイトルは複数案をあえて作り、そのなかのひとつをぼくの選択として伝えました。
　いずれも熱く支持して頂いています。

　最終的には、これも護る会の執行部会、そして総会に諮ります。

▼さて、今日は朝一番でインテリジェンスとの協議、そこから国会に出て議員総会、本会議、昼には政審(参議院自由民主党政策審議会)の勉強会で司会を務め、午後には本日も予算委員会です。
　そして夜に向かう頃、すなわち今日の公務がすべて終わってから、チャンネル桜の「青山繁晴が答えて、答えて、答える」の収録再開の初回です。

★4月18日開催予定の第100回独立講演会の条件付き募集が始まっています。
　ここです。
　あるいはこのボタン を押して、質問を書いてください。
　おたがいに眼を見て話したいことが山のように積み上がっていますよね。
　無事に逢えれば、いいなぁ。