On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-06-09 21:58:36
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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海外の同胞、はらからにも、おなじ日本国民として一律10万円給付を実行することが事実上、決まりました (推敲しました)

▼今夜の早い時間帯に、最高責任者とあらためてお話をし、実行段階に入ったことを確認しました。

▼最初に声を挙げたときは、正直、ひとりでした。
 そして実は政府は、外務省、総務省、法務省、さらに内閣官房まで「在外邦人は対象としない」と、公表はしないまま決めてしまっていたのです。
 海外の同胞は、ご自分のいる国の日本大使館や領事館から、給付があるとも無いとも、とにかく何の知らせも来ないために、このブログに「わたしたちは日本人じゃないということにされてしまったのですか」という深い悲しみのコメントを寄せられるようになりました。

▼しかし、いったん閉じた門も、諦めさえしなければ、必ず開くと考えていました。

 まず、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の同志議員たちが山田宏・護る会幹事長を筆頭に声を挙げてくれ、立憲民主党の矢上雅義議員からも連帯の電話をいただき、そしてこのブログで記していくうち、日本国の主人公であるみなさん、主権者が理解と支持を示されるようになってくださいました。
 海外のはらからを見捨てるかのような政治のあり方は、拉致被害者を救出できないでいる日本のあり方と根っこが同じだということを、次第に、多くのかたが分かってくださったと思います。

▼そして、自由民主党・外交部会の中山泰秀・部会長や山田賢司部会長代理らが強く賛同され、外交部会での議論を経て、岸田文雄政調会長が動いてくださり、そして最高責任者との度重なる議論と、閣僚との議論も経て・・・ずいぶん事態が動いたように見えて、実際は、外務省、総務省、法務省の関係省庁のいずれもほんとうには動いていませんでした。

 そこで、もう一度、腹をくくり直して最高責任者に、拉致被害者の全員救出への道にも繋がる重大な取り組みであることをお話し致し、最高責任者が直に、指示を降ろされました。
 それでもなお、外務省の良心派が明かしてくれたところによると「その指示が現場にまで降りてきません」ということでした。

 そのとき、天の差配か、自由民主党の最高意思決定を日常的に行う場である総務会に、三原じゅん子女性局長の代理として参加できる機会が巡ってきました。
 総務会にて挙手をし、鈴木俊一総務会長が発言を許されたことに感謝し、海外の同胞への給付について岸田政調会長らの尽力があることを述べたうえで、「北朝鮮に拉致された日本国民をはじめ世界のどこに居らしても同じ日本人はひとりも見捨てないことを自由民主党こそが示すべきです」と提起しました。
 すると岸田政調会長が「2次補正予算の予備費を財源として海外の同胞にも支給すべき」という画期的な、いわば答弁をなさり、このおかげで初めて、在外邦人への支給の検討が報道されました。日経新聞でした。
 その直後、外務省の良心派から「総理の指示が外務省と総務省の現場に降りてきました」と連絡がありました。

▼そして今夜、冒頭に記したように最高責任者が、そのリーダシップによって実行段階に入ったことを明言されました。
 そのあと、産経新聞のネット版に「特別定額給付金 海外在留邦人への給付検討 政府、自民内議論踏まえ」という記事が出ました。

▼この間の詳しい経緯は、戦う論壇誌「月刊Hanada」に連載しているエッセイ「澄哲録片片」 ( ちょうてつろく・へんぺん ) に丁寧に記そうかと考えています。
 あのエッセイが、単行本の書き下ろしは別にしていちばん、じっくり書き込めるからです。
 このブログには、香港の問題をめぐる経緯について、朝までに記します。

▼それでもまだ、油断は全くしていません。
 外交部会の役員会でいったん、事実上の見送りが示されたとき、ぼくは激して外交副部会長の辞意を表明し反論しました。ほんとうに給付が実行されるまでは、その辞意も、胸のうちから消し去ることはできません。

 そのうえで、ここまで来たことについて、すべての方々の共感、連帯に深い感謝を申しあげます。
 なによりも、多くのみなさんがこの拙 ( つたな ) いブログを読んだだけで、なぜ海外の同胞にも等しく給付をせねばならないかについて、ご自分が国内の情況に苦しみ抜いているのに、理解してくださったこと、それがいちばん大きな力になったと、こゝろから思います。

 ぼくらはひとり残らず、おなじ、はらからです。

 私心を去られたただおひとりの天皇陛下のもとにある、万民、それが日本人です。


 
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