2020-09-20 06:47:43
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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今朝は、ちょっと珍しいものをお目にかけます
中身がまだ白紙の「本」です。
これは何でしょう?
出版の世界で「色校正」と呼ぶものです。
色校正にもいろいろあると思いますが、これは単行本の表紙、帯を仮印刷してみて、本 ( 本文を印刷前の状態の本 ) に被せてみて、「この色の出方でいいか」などを確認するためのものです。
著者にも確認を求める、非常に丁寧な、作品を大切にしてくれている制作ぶりですね。
帯にもあるように、実に18年4か月をかけて、ようやく最終的に脱稿し、こうして遂に本の形になり始めた、ぼくの小説第2作です。
裏表紙の右下に、とても小さく「装丁写真 : 著者」とあるのが見えますか ?
その通り、この表紙の写真はぼくが撮りました。
ぼくの著作はすべて、表紙のデザインもぼく自身で原案をつくり、それを専門のデザイナーが表紙カバーに完成してくださいます。
しかし写真までぼく自身が撮ったのは、初めてです。
この写真は、裏表紙まで拡げて初めて、すこし何の写真が分かる感じだと思います。
それでもなお、不思議な写真に見えるでしょうね。
実は、小説の本文、中身と関係があります。
小説のすべてをお読みいただいて、初めて、関連が浮かんでくるかなぁという表紙なのです。
この「色校正」に対するぼくの意見を、連休明けに出版社に申して、制作はさらに進んでいき、そして11月9日に大型書店にまず、姿を現します。
11月11日には、全国発売です。
▼小説を書いたのは、ほんとうはこれが第3作目です。
第1作の「夜想交叉路」は、伝統の文芸誌「文學界」の新人賞の最終候補に残り、結局はこの回は受賞作無しに終わり、印刷されていません。したがってカウントしません。
続いての作「平成」はまず、文藝春秋社から単行本で出版され、幻冬舎から文庫本になるときに、改稿し、タイトルも「平成紀」と変えました。たとえば、ここでお求めになれます。
これは昭和天皇の崩御をめぐる一作です。
今回の「わたしは灰猫」で、印刷された小説としては、ようやく第2作になるわけです。
これは何がテーマか。
それはお読みいただいて、それぞれの読者で受け止めていただきたく思います。
▼これより先に、ノンフィクション分野の新作「きみの大逆転 ハワイ真珠湾に奇蹟が待つ」(ワニブックスPLUS新書)は、10月6日に大型書店に登場、10月8日に全国発売です。
予約が始まっていて、一例ではここです。
▼政治と文学、それを果敢に進めていきたいと思います。
先のエントリーに記したとおり、少年時代にアンドレ・マルローにひとつの理想を見たことを、非力なりに実行に移しています。