On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-09-30 10:28:02
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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艦隊司令官あるいは艦長だった元海上自衛官は「イージス・アショア中止後のミサイル防衛」をどう見るか



▼自由民主党の国防議連は、イージス・アショアの中止を受けて日本のミサイル防衛をどうするかというテーマを、精力的に議論し続けています。
 きのう9月29日火曜も、元・自衛艦隊司令官と、元イージス艦「こんごう」の艦長を招いて、議論が行われました。写真で、こちら向きの左端に座っておられる、柔和な雰囲気のおふたりです。
 現場を知るおふたりは基本的に「新タイプのイージス艦を2隻、建造する」という考えを示されました。

▼ぼくは、この考えを原則、支持しつつ、以下のように、写真にある通りこのおふたりに問いました。

(1)米軍とのインター・オペラビリティを確保すべきだというおふたりの考えは大切です。しかし、そのインオペのためにアメリカ製のイージス艦を導入すれば良いという考え方を、これを機に卒業し、日本独自のイージス艦を建造し、そのうえでインオペを確保すれば、日本の真の独立の道に繋げられると考えます。
 おふたりはどう思われますか。

(2)その日本独自のイージス艦とは、海自の定員不充足の現実を克服するためにロボット化を画期的に進めたものであるべきだと考えます。いかがですか。

(3)その日本型イージス艦には、新しい、射程の長い艦対地・巡航ミサイルを搭載して、抑止力を強化すべきです。トマホークでも良いが、ほんとうは、日本はすでに非常に優れた地対艦巡航ミサイルを純国産で生みだしており、日本製にすべきです。

(4)安倍晋三内閣総理大臣が、批判を承知で退任前に異例の談話を出し「迎撃だけで国民を守れるのか」という歴史に残るであろう問題提起をしました。自由民主党も、イージス・アショアの中止を受けて「相手領域に踏み込むミサイル防衛をすべき」と、これも画期的な提言をしました。
 国防議連の議論もこれらを踏まえる議論であるべきです。いかがお考えでしょうか。

▼おふたりは、基本線として、この問題提起にいずれも同意してくださったと思います。
 詳しくは、新しい動画の「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」 ( ここです ) にて、近く、お話ししましょう。

▼ところで、この質問をするとき、ぼくが若い防衛担当記者だった当時のことを、議論を深めるためにすこしお話ししました。
 当時、イージス艦「こんごう」に許可を得て乗り込み、初代艦長の本多宏隆・一等海佐(国際社会では海軍大佐)と具体的な戦闘、防衛のあり方を艦内の現場を巡りながら議論したことを紹介したのです。
 すると、おふたりのうち元艦長が「青山さん、わたしはそのとき、横に居て、ずっと同行したんです。あのとき、ミサイル長だったからです」と仰いました。

 びっくり。
 人の縁とは素敵です。
 感染症対策を施したうえで、一献を傾けましょうと、議連のあとで、おふたりと話しました。
 もちろん、スカッとした最高の武人だった本多初代艦長にも加わっていただいて、とお話ししました。

▼いま北陸新幹線の車中です。
 金沢出張に向かっています。
 金沢は大好きです。もちろん、どこも回ることはできませんが、時間が掛かっても金沢に行って、地元のひとびとと話せるだけでうれしいです。

 金沢であれ、北陸路からそう遠くない京都であれ、どこであれ、ぼくらの日本の隅々のどこであれ、北朝鮮や中国のミサイルの脅威に晒されることを絶対に許さない決意で、臨んでいます。




 
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