On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2014-01-30 10:17:38

この地味ブログでテレビ番組にまつわることを、ほんの少し書いただけで…

…びっくりして椅子から転げ落ちるほどの(落ちませんが)、たくさんのコメントを一気に頂きました。
 これだけネットの力が功罪あわせて強くなっている時代に、こんなにまだテレビメディアも関心を持たれているんだと、あらためて実感しました。

▼きのうの「水曜アンカー」(関西テレビ)の「青山のニュースでズバリ」のコーナーで、ぼくは、こう述べました。
「既得権益の最悪のものは、申し訳ないけど、マスメディアです」

 そして「マスメディアが変わらないと国民に本当のことが、伝わらない」と続けました。
 ネットの力は大切だけど、既存のマスメディアはもうそのままにしておいていいわけじゃない。
 そのことを、今も増え続けているコメントを読みつつ、もう一度考えました。

 だから、今週の土曜日には、ほんとうに久しぶりに「TVタックル」(テレビ朝日)のスタジオ収録にも出かけます。
 きょう木曜には、いつものようにニッポン放送のラジオ報道番組「ザ・ボイス木曜日」にも参加します。

 タックルは生放送ではなく、収録です。ぼくが実際にはいくら発言しても、多くはカットされます。それを承知で、今回は、参加します。
 ザ・ボイスは生放送で、しかもラジオはテレビよりも自由な世界です。正直、やりやす~い。疲れない。
 ひとつには、ラジオはテレビと違って「絵」つまり映像にこだわる必要が、放送局にとって無いから、ということもあります。


▼この「ザ・ボイス」木曜版は、民放連賞を受賞しました。(平成25年日本民間放送連盟賞ラジオ教養部門優秀賞)
 月曜から木曜まで毎日、放送されている「ザ・ボイス」のうち、木曜の放送だけをラジオ局が選んで、民放連賞に応募し、なんと受賞してしまったのが、ありのままのいきさつです。
 ぼく自身は受賞するまで、何も知りませんでした。


▼実は、ぼくはかつてこの民放連賞の選考委員をしていました。
 といっても、九州地区の選考委員でした。
 なぜぼくが九州の?というのは、今も詳しくは知りませんが、おそらくは記者時代からRKB毎日放送(福岡)のラジオ番組で、海外から電話による現場レポートをやっていたりしていたからでしょうね。
 これはあくまで、共同通信の政治部記者としての仕事でしたが、記者を辞めたあとに選考委員の声がかかり、かなり長く務めました。
 九州のさまざまなラジオ局から応募があった番組を、ひとつひとつ聴き込んで、受賞作品を選び、さらに東京の中央選考会に送る一編を、福岡で開かれる選考会で選び抜きます。

 ほんとうは、むっちゃ、たいへんな作業でした。
 ラジオ番組をいくつも全部、丁寧に聴いていましたから。
 何と、それを送られたカセットテープで聴いていたのです。時代の変化は早いですね。もうカセットテープは、見ることもありません。
 そして選考委員ではなくなって、何年も経ち、まさか自分が受賞する、それも中央選考会で選ばれるとは、夢にも思いませんでした。

 選考委員だった経験からすると、ほとんどの応募作品は、受賞狙いで制作された特別番組でした。
 普通に、ふだんやっている番組のまま応募してきた例を、ぼくは知らないし、ましてや受賞作品にそのような番組は皆無でした。

 それをあえて、普段着の放送のまま応募した「ザ・ボイス」のスタッフの感覚を、ぼくは、面白いなぁと思います。
 写真は、贈られた盾です。
 ぼくの仕事部屋に、このように飾ってあります。
(*横にいる羽のある猫は、ぼくの小説新作の完成を願って、ファンの方がくださいました。この方の自作です。すごい)



▼さて、このようにマスメディアの発信を、内部から、ささやかに、ほんとうにささやかに変えることも大切です。
 この前のエントリーに書いたように、内心では好きでなくても、出たくなくても、当面は続けます。
 しかし、ごめんなさい、いつ突然、すべてやめてもおかしくはありません。
 ぼくの本業は、実務家と、物書きです。


▼祖国とアジアのために発信することは、命ある限り続けるでしょう。

 その永続発信のひとつは、自主開催している時間無制限(いまは、みなさんの健康も考えほぼ5時間前後)の独立講演会です。
 踏み込んで、さらに踏み込んで、お話しするだけではなく、ふだんの講演会ではどうしても質問時間が無くなることを補うために、ありとあらゆる質問をその場で受けています。

 次の独立講演会は、たった今、募集中です。
 まもなく応募期間が終わります。
 応募期間が終わると、ぴたりと募集を停止し、その次の募集は1か月後です。
 よろしければ、今がいいと思います。
 来月にぼくが生きているかどうかは分かりませんから。応募は、ここです。


▼永続発信のもうひとつは、独研(独立総合研究所)から配信している会員制レポートの東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)です。
 クローズドの完全会員制ですから、秘密の保持を図りながら、オフレコの深い真実も、明記しています。
 第1号レポートの配信からすでに14年近く、たゆまず配信を続けてきました。
 いずれ700号を超えます。

 いま配信しているのは、野党の大物との一対一の会談の再現です。
 テーマは、保守新党をどうするかや、靖国参拝や、憲法改正や、アベノミクスや、腹を割って議論しました。

 このレポートで言えば、すでに配信した(上)と(中)は、法人会員と「特別個人会員」にのみ配信され、明日の月末までに配信する(下)は「準個人会員」にも配信される予定です。
 この会員制レポートは、ほんらいは法人だけを対象に始まりました。
 ところが、なにも営業や宣伝はしていないのに、口コミで「個人にも配信して欲しい」というご要望が、驚くほど多く寄せられ、独研の総務部と一緒に考えた末に、「特にご希望の方には、個人であっても、一定の条件付きで配信します」という制度を始めました。
 それが「特別個人会員」です。
 するとさらに、専業主婦の方や学生といった方を中心に、「一部のレポートでいいから、安く配信して」という要望が届くようになり、独研・総務部の強い反対を押し切って、ぼくの判断で「準個人会員」の制度も始めました。

 詳しいことや、お問い合わせ、お申し込みは、ここです。
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