On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-05-01 09:05:01
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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五月の声  (末尾と中段を推敲しました)

 新緑は、武漢熱ウイルスに冒されることなく、美しい。
 日本がもっとも晴れやかな季節、皐月、五月は健在です。

 皇居の緑も、まるで何事もないかのように命の輝きを放っています。

 緑を見るたびに思うのです。
 もしもこの怪しい未知のウイルスが植物をも冒すものだったら、そしてこの地球上には植物も易々と滅ぼす植物ウイルス ( TMV、ジャガイモウイルスYなど多数 ) も存在していることを思えば、わたしたちにはまだ手掛かりがあると。

 自然界では、植物ウイルスで人間にも感染するものは、まだ良くは分かっていないけれども、ごく僅 ( わず ) かとみられます。
 逆に言えば、植物ウイルスと動物ウイルスは遺伝子の基本構造が違うのに、現実には、僅かながら植物ウイルスにも人間を冒す能力のあるものが既にあるという研究報告があります。

 一方、武漢熱ウイルスは、無症状としか思えないほど低症状の感染者を膨大に作り、そのためにどんどん感染を拡げるという奇怪な特徴があり、人工物の可能性を考えるのはむしろ当然です。
 いちばん感染力を膨らませようと思えば、動物ウイルスと植物ウイルスの、これまで考えられてきた垣根をも越えて植物ウイルスなのに人間にもうつる、したがって昆虫や花粉などが媒介してヒトに感染させるようにするでしょう。
 中国のみならず、日本以外の主要国の多くで、軍事部門によってこうした研究すらも極秘のうちにも極秘にて行われていることを、専門家の端くれとしてここで明言しておきます。

 今回は、そこまでは達していないようです。
 あくまでも今のところ、の話ではありますが。
 したがって、ウイルスと人類の戦いは永く続くし、だからこそそれを利用しようとする邪悪な意思も消えることは無い。
 だからこそ、現在の武漢熱ウイルスの根源を追求、探究することが本質的に必要です。

▼その武漢熱と戦うための補正予算が、きのうの国会で成立しました。
 しかし、これがあくまでも第一次補正に過ぎないことは、もはや論を待ちません。
 二の矢、三の矢を打っていくのは言うまでもありません。
 緊急事態宣言を延長することを事前に聴いていましたが、その際に当時は水面下ながら確認したのは「2次補正、3次補正を打っていく」という政権の基本姿勢でした。

 先日に岸田政調会長に提言を致したときの岸田さんの言葉にもありありと、次の手を打っていくという考えがありました。
 そして、不肖ぼくの責任においてあえて申しますと、安倍総理と議論してもその基本姿勢は明瞭にあります。

 野党がきのうの補正予算案採決で賛成したのも、それが一つの理由でしょう。
 これで全部ということであれば、賛成できるわけがありません。 ( 参議院本会議においてのみ、反対票が2票ありましたが、それはもうおそらくみなさんが周知の通り、れいわでした )
 野党は、参議院本会議の前の予算委員会では口を極めて補正予算案を非難し、参議院本会議においても討論でやはり補正予算案を、ふつうに聴けばマサカこれが賛成討論とは誰も思わないでしょうねという内容でした。
 ( これについては、久しぶりに『暗黒国会』の記述として、いずれあらためて記します )

 それでも賛成したのは、「とりあえずまずは急いで成立させるべきを成立させよ。それをあとに繋げ」という世論の大勢を強く意識したからでしょう。

▼護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 / JDI ) も、武漢熱をめぐっては、このあとこそが本物の勝負だと一致して考えています。
 きのうの予算委員会と本会議で目立ったのは「コロナ対策以外のことをするな」という野党の絶叫するような叫びでした。
 そうは考えません。
 皇位継承の正しい安定をはじめ、国の根幹を定め直していかねばなりません。
 敗戦から75年の長きを経てなお、「日本の国に力を二度と与えない、与えたから軍国主義になった」という呪詛(じゅそ)に抑え込まれ、敗戦の時からの「四五年体制」を続けていることが、今回の武漢熱でも、どれほどの対策の遅れ、逡巡、対応の小出しに、現実に繋がっているか。

 いま申していることは、国家危機管理においても、もっとも基本的な原則です。
 根っこを定めずして、いかなる本質的な有効対処も、執ることができません。
 慌てて目前のことだけに手を出し続け、それでいっぱいいっぱいになることこそ、対処を誤らせるのです。

 わたしたちが広く一致しなければならないのは、ここです。
 意見、異見の違いをどこまでも、みんなの本心から尊重し、同時に、連帯するのはここです。

▼自分を超えて連帯するには、勇気が必要です。
 勇者はどこにいるのか、ではなく、ちいさな勇者が静かに、みんなそれぞれの中にいます。


 
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