On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-11-30 15:57:22
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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菅総理のこの答弁はおかしい  (書き加えました)



▼いま、自由民主党の党本部で開かれている、税調全体会議の真っ最中です。
 いわゆる「マルバツ」というやつで、党の各部会から出ている税制改革をめぐる要望について、財務省側が回答し、双方の話を聴いたうえで、マル、すなわち要望を認めるか、バツ、つまり要望を認めないか、それとも△、三角で検討対象か、党の判断が示されていくという重大な場です。
 ご覧の通りの、もの凄い出席者数です。

▼ぼくの座っている席がどうしてこう、後の方かというと、国会議事堂で開かれていた参議院の本会議が終わってから、ここに駆けつけたからです。
 つまり、衆議院の議員たちは、本会議が無かったわけですから、先にどっと詰めかけておられます。

▼このエントリーで語りたいのは、その参議院の本会議で菅義偉総理が述べられた答弁で、受け容れがたいところがあるという苦しい事実です。
 総理は、維新の議員の質問への答弁のなかで「全国民への10万円の給付などを講じてきた」と仰り、次に国民民主の議員への答弁のなかでも、「すべての方々への10万円給付など ( を実行している ) 」と仰いました。

 これは、事実に明らかに反します。
 ぼくがどこの政党に属しているかなど、関係ありません。
 海外にいらっしゃるというだけで、給付されていない、放置されている日本国民が、外務省の当てにならない推計であっても140万人も居らっしゃる、すなわち数はいまだ正確にわからずとも沢山いらっしゃるのは、まったくの客観的事実です。
 全国民、あるいは「すべての方々」に特別定額給付金は、支給されてはいません !

 国内でも、特別定額給付金が世帯ごとの給付になってしまったために、ご主人と紛糾していて受け取れない女性が、ぼくの大学でのかつての教え子にいたり、あるいは4月27日の時点で住民基本台帳に住所が記載されていなかったひとたちは、まったく対象外にされていたり、「全国民」という事実はありません。
 同時に、海外の同胞は、まったく丸々、放置されているではありませんか。

 この菅総理ご自身に不肖ぼくは、官房長官時代も、総理になられてからも、直に、一対一で、この事実を々申しあげているのです。
 それでなぜ、この答弁でしょうか。
 たまさか海外にいらっしゃるだけで、日本人にカウントされない ?
 こんなおかしな話があっていいわけがありません。

 この感覚は、「わずかな数の拉致被害者よりも、日本全体、日朝交渉の全体を考えないと」と裏で何度も発言していた、かつての外務省首脳陣・幹部らの感覚と、繋がる恐れがあります。
 日本国は、はらから、同胞という意識を喪えば、おしまいです。
 これまで何があっても、はらからという感覚、美しい日本語を喪わずに来たのです。

 いずれ、この海外の同胞をめぐる、矛盾と失政に満ちた交渉と経緯について、その全体像をこのブログか、新動画の「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」ですべて明らかにします。
 交渉のために伏せていた時は、すでに終わりました。

▼ただし、上記の野党のかたがたの質問も、海外同胞への支援にはまったく触れていません。
 答弁する側だけではなく、質問する側も、そんな問題は無きがごとしです。

▼ぼくは、諦めません。
 戦い続けます。

 いまは東京駅に移動しています。これから新幹線に乗り、日帰り出張です。
 夕刻の出発ですから、帰りは当然、深更です。そこから原稿です。知っているひとはよくご存じの通りですね。モンダイありませぬ。






 
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