On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-12-06 18:23:40
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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寒い夜の始まりに、ふと、思うこと

 きょうの12月6日の日曜、仕事のあいまに奇蹟のごとく・・・ちょい大袈裟ですが・・・久々にジムでトレーニングができました。
 トレーニングで自分に甘ければ話にならないのですが、苦しみつつも、おのれの躯に可能性を感じました。

 帰宅してブログを開くと、小説「わたしは灰猫」(扶桑社)を読まれた女性ふたりからそれぞれ、読後感の素晴らしい、わが胸に響くコメントをいただいていました。
 ありがとうございました。
 長い年月を費やして、諦めずに、完成させた甲斐があります。

 印象的な読後コメントがあまりに多いので、コメントを原則、非公開としているこのブログではありますが、いくつかの読後感を公開して良いですかと、以前に、みなさんにお尋ねしました。
「私は遠慮します」というコメントを何通か、少数ながらいただきました。
 それ以外の方は大丈夫でしょうか。

 構想からは20年ほど、執筆開始から脱稿までは18年と4か月もかかってしまった「わたしは灰猫」が11月11日に発刊されてから、1か月が近づきました。
 そろそろ、発刊直後にいただいたコメントから、ひとつづつ、公開していきたいのですが、いいでしょうか。
 週明けに公開する「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」のうちのひとつでは、山谷えり子さん(国士の参議院議員)から思いがけずいただいたお手紙も、ご本人の諒解を得たうえで、三浦麻未公設第一秘書が朗読してくれています。
 山谷さんはいつも、月刊Hanadaの「澄哲録片片」(ちょうてつろく・へんぺん)も読んでくださいます。
 ありがたいことに、ぼくの読者でいらっしゃいます。

 この「わたしは灰猫」のすこしまえに、ノンフィクション分野のたいせつな1冊、「きみの大逆転」(ワニブックスPLUS新書)も世に問いました。
 小説、ノンフィクションの両分野の著作をほぼ同時期に、みなさんの眼前にお出しするのは、正直、ちょっとだけ、うれしかったです。
「きみの大逆転」も、少しづつですが読まれているようで、読まれたかたに、本物の大逆転が起きるよう祈り続けています。

 4年数か月前に、やむを得ず選挙に出ることを決意したとき、ある編集者から「政治家の本は売れないですよ。政治家ってというだけで売れないのです。いわば差別されちゃいます。青山さんの本は沢山のひとに読まれて欲しいのに・・・」という言葉を頂きました。
 それ、よく分かります。
 ぼくは国会議員にはなりましたが、政治家にとって実は重大な「仕事」である政治献金集め、パーティ券の売りさばき、選挙活動、このようなことをぼくは一切、行いません。
 だから、おのれとしては、国会議員にはなっても政治家、特に、政治屋になったつもりも、その事実も無いと客観的に考えていますが、たとえば政治献金を1円を受け取らないことなどはオールドメディアが絶対に報じません、伝えません、だから特定のひとしかご存じありません。
 したがって、『なんだ、政治家の本か』という扱いを受けていることが、日々、感じられます。

 しかし、それも覚悟していたことのうちです。
 まったく、めげていません。
 ぼくは物書きとして出発し、命ある限り、ひとりの物書きです。
 世界のどこに居ても、何をしていても、それはいささかも変わることがありませぬ。

 この日曜の早い朝、皇位継承をめぐって苦しんでいた課題をひとつ、克服しました。
 それはまた、全体像をお話しするときが来ると思います。
 日曜のこの夕べ、上記のような話をすこし、させてください。
 ここはぼくの個人ブログです。広報のようなものではありません。公務以外のことを書くと、すぐに非難が来るのは、嫌だとかそういうことよりも、社会のあり方として心配です。

 みなさん、なにより、あったかくして、こゝろゆったりと日曜の夜を過ごしてくださいね。
 それだけをいま、望みます。
 日本はもともとは、おおらかな社会だと、ぼくは考え、信じています。
 大和路のあの、こゝろ広い雰囲気をいっしょに思い出しませんか。

 誰でも知っている名句、柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺、この伸びやかな生活感、飾らない美意識を、ほんらいの日本のひとつとして慈しみたいですね。






 
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