Home > 記事一覧 > ★末尾に書き加えました 【生中継として書きかけた途中で、次の仕事のために中断。アップが深夜になってしまいました】 わたしたちの同胞を見捨てないことにおいて、やっと幾分かは動きました
2021-02-17 23:44:37
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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★末尾に書き加えました 【生中継として書きかけた途中で、次の仕事のために中断。アップが深夜になってしまいました】 わたしたちの同胞を見捨てないことにおいて、やっと幾分かは動きました
(撮影は杉田水脈代議士)
▼部会がきょう ( 2月17日水曜 ) も始まった直後、まずは政府の説明を聴いているときです。
杉田さんが撮ってくれた写真を見ると、おのれが思いのほか厳しい表情で、発言する政府高官 ( 外交官 ) を凝視しています。
この部会は、外交部会と、外交調査会と、国際協力調査会の合同会議です。
▼この部会のテーマは、「ワクチンについて日本はどのように世界、特に途上国に貢献するか」です。
外務省は資料に基づいて丁寧に説明したのですが、肝心なことは何も分からない。
ぼくは以下のポイントを3つ、問いました。
( 1 ) 外務省の配付した資料も、幹部の説明も、たくさんの情報が込められているようでいて、実に分かりにくい。
このごろの外務省の通例です。
多弁にして、大事なことは、覆い隠されている。
きょうの説明は、要は、「日本は世界に対して、国際機関を通じてカネを出すだけだ」ということでしょう ?
日本の国内でも、輸入ワクチンがちゃんと確保できるのか不明で、注射器も実はワクチンに適さない、ワクチン投与に必要な人材も不足しているという現状では、それは実はやむを得ない。
それならそれで、はっきりと、主権者に負託されている国会議員に分かるように説明すべきではありませんか。
そして、日本国内でワクチン接種が充分に行われたあかつきには、途上国に対して直接、 ( そのときに完成しているとして ) 日本製ワクチン、注射器、保存用冷凍庫、そして接種に習熟した人員による支援をする計画を立てておかねばならない。
中国はすでに、「マスク外交」に続く「ワクチン外交」を展開し、途上国中心に影響力を強め、国際法を無視するような中国のふるまいが国際社会で容認されるように動いています。
この中国に対峙することをアメリカ任せにせず、日本みずから動かねばなりません。
( 2 ) それと関連して、海外にいらっしゃる同胞に対して、ワクチン接種の支援を行うべきだとずっと求めているが、何らの答えもない。
政府は、外務省の仮の推計によれば140万人に及ぶ、海外のわたしたちのはらからに、武漢熱の発生以来、何らの支援もしていない。
それを求め続けて、ようやく91億円の予算を第三次補正予算に入れることができた。しかし本来の予算額は、ひとり10万円の1400億円だったのです。
今度はワクチンでも、このような姿勢を続けるつもりですか。
( 3 ) 先ほどの外務省の説明のなかに、日本の支援を求める国から「日本産のワクチンはないのか」と聴かれるという話があった。
正しい問いかけです。
それならば、外務省は日本外交の当局者として、厚労省に、国産ワクチンの実用化を進めるよう求めるべきです。
わたしは、武漢熱・・・信念を持って武漢熱と呼ぶが、その対策本部と、ワクチンのPTの合同会議で厚労省に「国産ワクチンが実用化されない背景には、規制の問題があるのではないか」と問いました。
厚労省の答えは「薬事規制とは関係ない」でした。
ところが、合同会議のあとに、水面下の話として「実は、国産ワクチンの開発の遅れは、規制と関係があります」という証言がありました。
政府全体で、省庁の垣根を越えて、日本産ワクチンの実用化に取り組むべきです。
▼参加していた議員のうち、いずれも閣僚経験者のおふたりから「青山さんの言ったとおり、まさしく薬事規制と関係がある」という発言がありました。
▼さて、外務省の答えです。
まず、きょうの説明者の中でトップの地位の局長が「確かに、わかりにくい説明でした」と認めました。
そして、海外の日本人を担当する部門の若手課長がこう言ったのです。
「青山さん ( ※ 実際には「青山先生」と呼びました ) に、聞いていただきたい。
91億円の予算がついた支援の中身は、まずは団体を通じた支援になっています。
しかし団体に属さない個人にも、留学生を含めて、必ず裨益(ひえき)するようにします」
裨益とは、官庁用語でもありますが、助けになること、役に立つことですね。
この課長は、「裨益するように検討します」でも、「裨益するよう努力します」でもなく、「必ず裨益するようにします」と言い切りました。
そこを評価します。
この課長は続けて、次のように発言しました。
「国際支援に関しては、まずは感染拡大の防止が任務だと考えています。
そのうえで、先進国では、自国民と外国人を区別せず、ワクチンを接種すると言っています。
途上国では、どのようなワクチンを確保したのかをまず調べます」
これは何を意味しているか。
ひとつには、先進国においては、在留邦人についても等しくワクチンがその国の政府によって接種されると、外務省がみているということです。
もうひとつには、途上国には中国製のワクチン、「信頼性が低い」とフランスのマクロン大統領が指摘した中国製のワクチンが入っていないのか調べる、中国製ワクチンを日本人に投与されるわけにいかないからーということを示唆しています。
もちろん、この解釈は、行政官が何を示唆したかについて、ぼくの責任で考えたことです。
▼そして、このエントリーを読まれた同胞のために申せば、別途、厚労省に非公式に確かめたところでは、途上国をはじめ海外から帰国された日本国民 ( の希望者 ) にはすべて、日本でのワクチン接種を実施する方針とのことです。
あくまで現時点での、そして未発表の方針です。
▼何もかも一切、油断はできません。
日本政府は何もかも腰が重く、遅い、ほんとうに遅いという体質がまだまだ根強いです。
それに、安倍総理の退陣によって水面下の議論も止まってしまった消費減税をはじめ、いくらやってもやっても前へ進まない課題も山積みです。
ただ、長い時間をかけた匍匐 ( ほふく ) 前進の果てに、いくばくかの動きが出てきました。
このエントリーをアップした直後にいただいたコメントに「春の雪融けを観ているような感じ」とあり、「官僚が変わり始めたのではありませんか」という趣旨が記されていました。
ぼくの胸の奥に生まれている、深い鬱屈は。消えません。
それでも、励まされました。ありがとうございます、こゝろから。