On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-02-23 22:48:04
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【 新しいテストケースとしての国会議員生活ありのまま その1 】 なんとまぁ、外を見たのが実に2年ぶり 嘘のようなほんとの話



▼これは、きょう2月23日、天皇陛下ご生誕の祝日に、自宅からそう遠くないところで思いがけなく見つけた早咲きの桜です。
 そしてこのエントリーのタイトル通り、自宅の周りというものを見たのが、ほぼ2年ぶりなのです。

 ぼくはご承知の通り、毎日、早朝に自宅を出て、国会議事堂に向かいます。
 まっすぐ急いで、向かいます。
 自宅に戻ってくるときは、とっくに夜です。
 国会の開会中も閉会中も同じです。
 高級クラブだラウンジだという処は、民間専門家の時代から一切、行きませんし、国会議員となってからは、飲み会そのものも激減させています。
 しかし仕事だけで充分、遅くなります。
 国会が閉じているときの方が、かえって遅くなりますね。

 自宅に戻ってきて、いまは武漢熱対策のために玄関から浴室に直行してシャワーを浴びると、直ちに、原稿です。
 新たな本の原稿より、まずは何よりも会員制レポートの東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) の原稿執筆です。
 会員は会費を払って、いつでも待っておられるからです。
 非常に綿密に仕上げていくので、どんどん時間を費やします。

 原稿を書きながら、電話とEメールで情報を集め、議論し、それを最新の大切な要素として、レポートの原稿に盛り込んでいきます。
 あっという間に深更となります。
 時差のある海外との情報交換・議論のためには、朝の4時に起きねばなりませんから、寝る時間の確保に四苦八苦です。

 そして起きると、どんな季節でも、夜明けの早い真夏であっても、午前4時は暗いです。
 起きてすぐ、窓からふと外を見ても、何も見えません。すぐに忙しくなり、外を見るどころじゃないままに、またしても、あっという間に出発時間となります。

 議員宿舎に住んでいるのなら、すこしは違うでしょうね。
 議員宿舎からは国会議事堂も自由民主党本部も、歩いて行けます。つまりは歩いて周りを見ながら、そのまま国会や党本部に入れるわけです。きっと季節の変化も分かるでしょう。

 しかし、ぼくは民間の時代から都内に自宅がありますから、議員宿舎には入れないのです。
 政治記者のときの経験からすると、都内に自宅があっても何らかの手段で審査を通過して、便利な議員宿舎も確保している政治家はいました。
 4年半まえ、やむを得ず選挙に出て、思いがけず議員となったとき、議員宿舎に入ることを希望し、即座に断られました。ありのままに都内に自宅がありますと申告したからです。
 前述の「何らかの手段」というやつ、ぼくは絶対にやりません。だから入れません。

▼きょうの祝日は、いったい何日ぶり、何か月ぶり、いや何年ぶり ? という感じで、日程がありませんでした。
 原稿に集中できると、こゝろの底から愉しみにしていました。

 しかし、考えたのです。
 ぼくがやろうとしているのは、匍匐 ( ほふく ) 前進でじりじり進むこと、すなわち何を言われようが耐えて現実の成果を積み重ねていくことと、その逆ともみえる功山寺蹶起 ( けっき ) のように起つこと、その両立です。
 みるからに困難な両立です。
 なにより心身のタフネスが、これまで以上に必要になります。

 筋力は躯 ( からだ ) を支えます。
 見栄えのよさを目指す筋肉ではなく、実際に使える筋肉をつくるよう、ささやかながら、わずかながら努力しています。
 幸い、先日の人間ドックで骨密度が二十歳から四十歳代の平均より、意外にもずいぶん高いことが分かりました。
 こうしたことを活かすには、議員会館や議事堂や自宅マンションの階段の登り降りだけでは足りないな、外で光を浴びて速歩で歩くか、走るか、自転車に乗るかも必要だと、きょう考えました。

 思い出したのは、繁子が健在のときです。



▼繁子がこの世にいるときは、どんなに無理をしてでも時間を捻 ( ひね ) り出して散歩してやらねばなりません。
 家族で手分けしても、ぼく自身の努力もどうしても必要です。
 自然に、自宅の周りに出て、繁子と共に光を浴び、繁子は元気なわんこでしたから、びっくりするぐらい遠くまで歩いていました。

 その青山繁子が西暦2019年の2月28日に、15歳で違う世界へ去りました。
 葬儀を終えてからのぼくは、自宅に戻ると、どんな日もただ仕事だけに集中して、遂にきょうまでほぼ2年間、自宅の外を見ることが無かったのでした。
 国会議事堂の中庭で、梅の花に春の気配を感じたりしながら、自宅の近くの桜には気づかなかった。気づくどころじゃないですね。

 それが今日、変わりました。
 無理にでも短い時間をつくって、外に出て、まずは速歩をやりました。ランニングは、どうしても速く走ろうとして、この無理が続く生活では負担になることを知っているからです。
 速歩と言っても、要は歩くだけですから、桜で立ち止まることもできました。
 外の光を思い出させてくれた繁子に、感謝する気持ちがふつふつと湧いてきます。

▼ぼくはおのれの国会議員としての活動、生活を、あとに続くひとのためのテストケースだと考えています。
 モデルケースではありません。モデル、模範、そのような大したものではありませぬ。
 しかしテストケースではあります。

 法律がむしろ保証している政治献金も、政治資金集めパーティもすべて拒否して、ほんとうに議員活動ができるのか。
 議員なら誰でも欲して、確保する「支持団体」というやつもすべて拒否して、ほんとうに大丈夫なのか。
 議員で作らない人はいない後援会も作らず、後援会長も置かず、それで議員生活が成り立つのか。
 こんな前例のなさそうな議員生活で、衆参両院の議員64人を擁する議員集団、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の代表を務めていけるのか。
 すべて、ぼくの心身を使ったテストです。

 いまは武漢熱で海外出張に行けないから、ほとんどを自費で賄っている海外出張費は要りません。
 それで凄く助かっています。
 しかしいずれ、海外主張に復帰する日が来るでしょう。
 そのとき、これまでのように金銭的にも果たしてやっていけるのか、それは正直、とても苦しいです。
 いや、これもテストだと考えています。
 
 このブログは、ツイッターもフェイスブックも信念を持ってやらないぼくにとって、たいせつな発信です。
 エントリーを書いている意図が、せっかくの人生の時間を使って読んでくださるみなさん、主権者に伝わるよう、これからなるべく、エントリーのタイトルの頭に【・・・ その1】とシリーズ名のようなものを置いて、いろんなテーマをシリーズ化していこうと思います。

 最近は【生中継】シリーズを、途切れ途切れながらやっていますよね。
 ブログの更新が無いときも、実際は、書きかけのエントリー、生中継の途中で仕事が激しく動いて書きかけのままになっているやつが、たくさん手元にあるんです。
 投げ出さないで、少しづつ完成させて、着実にアップしていきます。







 
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