On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-08-05 05:30:26
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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五輪のもうひとつの顔

 みなさん、今日も、おはようございます。
 なんとかみなさんの隠れた力になりたいと動きつつ、おのれの足らざるところが、みずからの胸に食い込む日々です。

▼東京オリンピックは、この頃は特に、断片的なチラ見ぐらいしかできないのですが、それでも、ふだんまったく見る機会のない種目、競技がどんどん登場しますよね。
 あれだけの身体能力や、こゝろの強さを持っていながら、名声や高収入に繋がる可能性がずっと高いだろうメジャーな競技ではなく、こうした種目、競技で、あまり知られないまま一生懸命に努力し、戦っている人たちがいる。
 メジャーな競技より、そうではない競技の方が芽を出しやすいということがあっても、その敢闘にはやはり敬意を感じます。

 それを一挙に、みんなが見ることのできるのは、おそらくはオリンピック・パラリンピックぐらいではないでしょうか。

▼それぞれの競技の世界では、それぞれに世界選手権が行われたりしますが、それらをひとつひとつ知って、見る、ということはさほど簡単ではないでしょう。
 もちろんネットの良き面を活かして動画を視たりする機会はかつてよりはずっと、それなりに工夫すればあります。
 しかし誰もが情報へのアクセスにとても忙しいのも、ネットの時代です。仮に、いくつかの世界選手権にアクセスできても、それは一部の競技についてのことではないでしょうか。

 単なる一例として、恐縮ながらぼく自身のことを申せば、アルペンスキーのワールドカップは、CS放送とネットで懸命に追っかけ、モータスポーツも、F1やルマンだけではなく、日本独自のカテゴリーのレースやドイツのいわゆる箱車選手権などを気が付けば追っかけています。
 けれども、今回の苦汁のなかの東京オリンピックで日本選手が敢闘し結果を残していく多くの種目、競技は、オリンピックでないと、まず見ることがありません。

▼オリンピック・パラリンピックは、沢山の種目、競技がほぼ一堂に会し、しかも4年にいちどの最高水準で見せてくれます。
 おかげで、知られざるひとびと、同じにんげんの仲間、日本と世界の選手たちの隠れた努力をまざまざと眼にすることができます。

 実は・・・ぼく自身は、それにいちばん励まされています。





 
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