On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-08-08 21:54:55
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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わたしはこゝろ静かにこう考えます  オリンピックの閉会式を終えた日本の東京にて

 多様になればなるほど、個性の確立がたいせつになります。
 自分を喪えば、たがいを認め合うことも喪うからです。

 にんげんの集まりである邦、くにも同じです。
 かつて冷戦の終結によって、社会主義が壊れ、いま富の偏在によって従来型の資本主義も壊れつつあります。
 このために世界は混沌の度合いを増し、それを多様と表現することもできます。
 そのとき、くにの先人たちが培ってきた伝統、文化を捉え直して、個性を確立することが肝心です。
 それは諸国がたがいを認め合うことに、繋がるからです。
 
 東京オリンピックの閉会式で、次のパリ五輪を開催するフランスが、東京で金メダルをとってすでに帰国した柔道選手らを中心にイベントを開いている画像が流されました。
 蒼い空では、パトルイユ・ド・フランス、すなわちフランスの空軍の演舞フライトチーム ( パトルイユは編隊。日本で言えば航空自衛隊のブルーインパルス ) が国旗である三色旗のトリコロール ( 青・白・赤 ) を描きました。
 五輪のマーク、五つの輪の五色より、まずはフランス革命の三色を描きました。

 なににも先んじてフランスの個性を発揮する姿勢を感じさせます。
 それが諸国のさまざまな個性との共生に繋がります。

 多様な時代の東京オリンピックの開会式、閉会式だからこそ、たとえば異常高温にも打ち克つ創意工夫を秘めた着物姿で、男女とも統一していれば、どれほど美しく、そしてなんの押しつけも無く、日本の個性を発揮できたでしょうか。
 もちろん、ひとつの考え方に過ぎませぬ。

 それでもぼくらは、この実感こそを、みなのこゝろが安らぐ日本をつくるための学習体験にすることを、一緒に考えませんか ?





 
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