On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-09-24 18:18:09
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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総裁選の河野候補の回答を、経緯の説明とともに公表します  護る会の公式フェイスブック、メディアへの公表が主、このブログでの公表が従です

※ 護る会の公式フェイスブックでも、ほぼ同時刻に公表されています。
( このブログの時刻は、ふだんはエントリーを書き始めた時刻です。しかしこのエントリーに限っては、事前に書いておいたエントリーをリリース、つまりブログに掲載した時刻です。例外です )


【 河野太郎候補から回答をいただくまでの経緯は次の通りです 】
 
【 1 】 このたびの総裁選において護る会の質問書は、当初、岸田候補、高市候補、河野候補の3候補へお渡しをし、総裁選の告示前日の令和3年9月16日木曜を〆切として回答をお願いしました。
 この〆切までに、岸田候補と高市候補の順で文書にて回答がありました。
 しかし、その16日に野田候補が立候補を表明され、公平を図るために連休明けの9月21日火曜に〆切を再設定し、野田候補にも質問書をお渡ししました。
 同時に、まだ回答がなかった河野候補にも〆切の延長をお伝えし、回答をあらためてお願いしました。
 
【 2 】 野田候補からは、新たな〆切の前日、20日月曜(祝日)に回答が文書でありました。
 その新たな〆切日まで引き続き河野候補の回答をお待ちしましたが、ありませんでした。
 この翌日、9月22日水曜の午前10時46分に、河野候補の選対から以下の連絡がありました。
 原文のまま掲げます。
 
~ 以下、河野候補の陣営からの連絡メール ~
 
日本の尊厳と国益を護る会
事務局長 高木啓 先生
 
貴議員連盟からいただきましたご照会につきまして、
ご活動は理解いたしている心算ですが、
文書にて回答申し上げる用意がございませんので、
しっかりご趣旨を承ったことでご報告に代えたく存じます。
 
河野太郎 選挙対策本部政策担当
 
~ メールの引用終わり ~
 
【 3 】 護る会は続いて、9月27日月曜に討論会を開く準備に入り、岸田候補、高市候補、野田候補に参加のお願いを致し、「参加する」との回答をいただきました。
同時に、河野候補についても、推薦人であり護る会メンバーの山下雄平・参議院議員に調整をお願いしました。
 山下議員が河野候補に直に確認の上、以下の返答がありました。
( 1 )  討論会に参加します。
( 2 )  質問書についても、遅ればせながら回答したい。
 
【 4 】 この「質問書への回答」について、「2回、〆切を過ぎ、明確な断りのメールが来た」として、〆切までに回答された3候補との公平性の観点から回答を受けつけない考え方もあり得ます。
それを踏まえつつ、護る会の青山繁晴代表は「投票権のある議員と党員・党友に加えて、今回は投票権のない主権者にとっても、情報は多い方が望ましい。質問書を出したのは、主権者に良き情報をもたらすことだという本来の目的に即して決したい」という考えを護る会の内部へ提示し、諒解されました。
 
【 5 】 河野候補からは、9月24日金曜の午前11時36分に、護る会の高木啓事務局長宛に回答が届きました。
上掲の経緯と、考え方に基づき、ここに原文のまま公表します。

             日本の尊厳と国益を護る会からのお尋ねへの回答
 
A.三本柱についてのお尋ね
 
1.皇位継承の安定については、貴会と問題意識を同じくするものです。具体的には、現在、政府に設置された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に関する有識者会議」の議論を尊重したいと考えます。
 
2.貴会のご提案のとおり、国土の侵蝕の万全たる阻止は、政府の重要な責務です。我が国の安全保障上、重要な地域での土地利用を規制する法律として制定いただきましたが、政府においては、同法に基づき、具体的な対応が進むことがその第一歩と認識しております。
 
3.貴会がご提案されているスパイ防止法については、今後勉強を重ねていきたいと思いますが、経済安全保障を進めていく上で、とくに日本の「戦略的自律性」の維持・強化と「戦略的不可欠性」の獲得を目指した、経済安全保障の具体策を進めていく必要があります。すでに経済安全保障に関する戦略の早期策定、さらには、経済安全保障一括推進法 ( 仮 ) の制定に向け、様々な準備が進められているところであり、こうした動きを加速推進していく必要があると考えています。
 
B.目前の重大課題についてのお尋ね 
 
1.新型コロナウイルスについて、最新の科学的知見に基づいて、わかっていること、わからないこと、できること、できないことをしっかりと国民と共有し、謙虚に、わかりやすい議論をしながら決めていきます。また、ワクチン接種を迅速に進め、必要な三回目接種の準備を進めると共に、ワクチン2回接種後の経済・社会の平常化プログラムを提示します。
 今後想定される第6波においては、必要と判断される時には思い切った人流抑制で感染拡大をおさえます。また、今後のさらなる感染症拡大にも対応できるため、高度な専門性を有する人材を育成し、また、地域間で融通可能とする安全・安心な医療提供体制を拡充すると共に、重症化を避ける治療薬と国産ワクチンの開発を強力に支援します。
 また、今後も想定される変異株の国内への流入を遮断するため、より強力で実効的な検疫体制の確立に努めます。
 
2.産業に関わらず、コロナによる需要消滅の影響を受けた中小零細事業者に必要な資金や支援を速やかに行えるよう、政府としての基盤を整えます。短期的には、ボトルネックとなっている事務に関する人材の投入、中長期的には、デジタル技術を用いて、プッシュ型、ワンストップ型の対応ができるよう、より機能の高い政府にしていきます。
 
3.教育の現場におけるデルタ株による感染拡大も見逃すことはできません。教育の継続を重んじながら、子どもたちの命を守るため、最新の科学的知見に基づく対応を速やかに、かつ、わかりやすく共有すると共に、いざという場合、クラスターが拡大しないよう、学級閉鎖や学年閉鎖等の速やかな対応ができるよう、現場が判断しやすいガイド等を示していきます。
 
4.ご指摘のとおり、新型コロナウイルスのパンデミックは、様々な点で日本の長く続く危機への弱さを露呈させました。一方、それぞれの現場において、日本人のすばらしさを実感させたことも忘れてはなりません。この間に得た経験を糧に、より危機につよい、また、日本人のすばらしさを活かした国づくりを皆さんと共に進めてまいりたいと存じます。

★ 以下は、個人ブログでのぼくの補足です

※ 河野候補の回答では、質問書の問いの文章が省略されています。
  問題はありません。
  こうした答え方もあると思います。
  そのうえで、読み方の利便を考え、質問状の原文を下掲しておきます。

【質問書の原文】
 
                                                                                            令和3年9月8日
                                    自由民主党総裁選立候補者 ○○○○殿

                                                                  日本の尊厳と国益を護る会(護る会)
 
                                      総裁選を前にしてのお尋ねとお願い
 
 わが国が深い危機に直面し、衆議院議員の任期満了が目前に迫るなか国民が政治に求めるものは大きくなっています。国難に向かい合うとき主権者の求めが強まるのは、日本の古代からの伝統と民主主義に照らし正当にして健全なことです。自由民主党と政権が応え切れていないことに最大の課題があります。
 政権を担う自由民主党は、何を国家の理念とし、いかに行動するのか。
 その新しい全体像を明示する大切な機会が、このたびの総裁選挙であると、わたしたち護る会は、主権者・国民と共に考えます。そのためには、総裁選挙でタブーを恐れない政策論争が逞しく自在に行われることを、強く願います。
 護る会は、祖国が甦るために不可欠の政策課題を三本柱に絞り、その実現のために結集した議員集団です。現在、自由民主党の衆参両院議員67名を擁します。
 総裁選立候補者の○○殿におかれては、わたしたちが目指す三本柱実現に向け、理解され、尽力いただけますようお願い申しあげます。
 同時に、感染症 ( 武漢熱 ) の克服、日本経済と国民生活の苦境からの脱出という目前の重大課題についても、新しい具体策の提示をお願い致します。
 これらについて9月21日までにお答えをいただけるよう、お待ち致します。ご回答は護る会の高木啓事務局長宛にお送りいただき、形式は自由と致します。なお回答内容につきましては、17日の告示後に公表させていただきますので、ご了承ください。
 また護る会は、総裁選立候補予定者によるネット討論会を告示までに開催することを検討しています。その際には、ご参加を伏してお願い申しあげます。
 ○○殿の立候補に心から敬意を表し、ご健闘を祈念申しあげます。
 
A.【三本柱についてのお尋ね】
 
1. 護る会は、天皇陛下のご存在をお護りするために、父系一系による皇位継承を安定させる仕組みをつくることを提案しています。
 現況は、旧宮家からの皇統復帰を中心に置く提言書を、歴代総理に手交済みです。この課題をいかがお考えでしょうか。
 護る会は女系天皇や、それに繋がる女性宮家の創設に反対しています。それについても具体的に言及しつつ、お答えを願います。

2. 護る会は、中国・韓国をはじめ外国による国土侵蝕を阻止し、国土を回復することを提案しています。
 現況は、第一歩となる重要土地調査・規制法が成立、これを基に前進する段階です。この課題をいかがお考えでしょうか。
 
3. 護る会は、日本のインテリジェンス能力を高め、いわゆるスパイ防止法を制定することを提案しています。
 現況は、これに関連する経済安全保障の17か条を政府に提示しています。
 この課題をいかがお考えでしょうか。
 
B.【目前の重大課題についてのお尋ね】
 
1. 中国の武漢から始まった感染症は、日本国民と世界の民の命を奪い、生活と絆を破壊し続けています。政府の緊急事態宣言をはじめとする対応は、充分な効果を挙げているとはとても言えません。ワクチン接種も自治体での接種や職域接種が積極的に行われようとするときにワクチン供給が滞るなど遅れの問題が解消されたとは言えません。
 ○○立候補者が総理総裁となられれば、感染症を一日も早く収束させるために、いかなる対策を、失敗の教訓も踏まえて執られるでしょうか。
 
2. この感染症によるパンデミックは、日本国民の仕事をも不当に奪い、経済全体が「需要の一気消滅」といったかつてない壊滅的打撃を受けています。
 政府は生活への直接支援、あるいは中小零細企業をはじめ産業支援を遂行してきました。しかし生活苦に直面する国民は多く、格差は拡大し、産業も業種による状況の差が大きくなっています。
 ○○立候補者が総理総裁となられれば、これらを急速に克服するために、いかなる新規対策を執られるでしょうか。
 
3. パンデミックは、今や変異株によって若い命をも奪い、保育園から大学・大学院に至るまで教育現場にかつてない危機と困難をもたらしています。この事態への対策も、行き届いているとはとても言えません。
 国の未来を担う国民を直ちに救うために、○○立候補者が総理総裁となったとき、いかに有効な策を遂行されるでしょうか。
 
4. 総体に、危機への弱さがあらためて露呈した日本を、国家危機管理が強靱な日本に変えるための策を、○○候補者はいかにお持ちでしょうか。

                                                (了)
 




 
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