2022-12-10 03:42:44
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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一時は内心で打ちのめされました → 大きな損害を承知で、次善の策を協力して講じました → 今朝6時に出発して神戸へ行き、トンボ返りで国会へ戻ります
▼それは、わたしが自由民主党本部で経済産業部会に経産部会長代理として出席している時あたりから、水面下で始まりました。
この経産部会では、何をしていたか。
実は、財務省はクルマについて「走行距離に新たに課税する」というトンデモ増税を画策しています。財務省が仕掛けている増税は、「防衛増税」だけではないのです。
経産部会では、それをいかに打ち破るかという協議をしていました。真剣勝負です。
わたしのパソコン画面の時計のとおり、12月7日水曜の昼前ですね。
で、「それ」とは何か。
岸田政権が、旧統一教会の被害者を救済するとして新しい法案をつくり、野党にどんどん妥協することで、この臨時国会を延長せずに成立させるという、新たな動きでした。
この法案の作成にわたしは関わってはいません。あらゆる法案に関わるのは、あまりに蛇足ながら、物理的にまったく不可能です。
しかし、充分に審議するために臨時国会を延長するだろうという話を党内で聴いていました。
ところが急に、「いや、総理の意向は、臨時国会を延長せず、会期内にどうしても成立させたいということだ」という話に転じました。
この臨時国会の会期末は、12月10日の土曜日です。
通常は、土曜日曜は国会審議がありません。だから、旧統一教会の被害者救済法案は、週明けに数日間、国会の会期を延長して審議するのがふつうです。
しかし、10日の土曜に、通例を破って審議をして、参議院・消費者特別委員会でまず、可決、そして同じ土曜の内にこれも異例の本会議を遅くに開いて、可決成立。それで国会閉会。
そういう流れになりそうであることを、経産部会に出席しているあいだに把握しました。
▼さぁ、大変な事態です。
その12月10日土曜には、神戸で独立講演会を予定しています。
ドイツにお住まいの日本人を含め、海外、北海道など遠方からも来られます。
総勢では、およそ千人の聴講者が神戸に集まります。
しかし前述の情勢なら、わたしはこの土曜に、本会議に必ず、出席せねばなりません。
わたしは消費者特別委員会には属していませんから、旧統一教会の被害者救済法案の委員会審議には加わりませんが、委員会で可決してから、本会議で採決となるときは、絶対に本会議場に居なければなりません。
また、9日金曜ではなく、10日土曜に国会が閉会となるなら、その土曜に各委員会での閉会手続きというものがあります。
わたしは憲法審査会、経済産業委員会、政府開発援助 ( ODA ) 沖縄・北方特別委員会に属していますから、そのすべての委員会に時間通りに出席しなければなりません。
経産委では、理事ですから、理事会にも出席する義務があります。
国会には全欠席、長期欠席の野党議員も複数、いらっしゃいます。しかしそれはその議員のことであり、わたしも自己都合で欠席していいということには全くなりません。
わたしにとって、国会への出席は神聖な義務です。
出席どころか、この6年と5か月、誰よりも早く議場に入るよう心がけ、どんなに長時間の審議でも手洗いにも行かず、席を外さず、身をもって、国会審議が神聖なものであることを無言で語ってきました。
同時に、独立講演会に集まってくださるみなさんは、わたしにとって究極の、かけがえのないみなさんです。
会員制レポートの東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) に集うみなさんと同じです。
しかし土曜に国会があるなら、独立講演会は開催できません。
独立講演会の日程は、主宰者の独立総合研究所が決めます。
わたしは6年前に、参議院議員選挙に初出馬したとき、選挙期間中にみずから決して、独立総合研究所の代表取締役社長・兼・首席研究員を辞め、創業者株も全株、無償で返上しました。
それ以来、独立講演会は、講演することだけを、独立総合研究所から委託されて引き受け、講演会の運営には一切タッチしていません。
したがって、独立講演会の開催日程は、独立総合研究所が決め、わたしは当然、これにもタッチしません。
ただ、社長時代の経験から、事情は良く分かります。
千人規模の講演会の会場を、毎月1回、確保するのは実にたいへんです。しかも独立総合研究所は、独立講演会を赤字かそれに近い状態で運営していますから、会場費が高すぎると、そこは申し込めません。
そのために、少なくとも半年以上前から、会場を確保していくので、その時点で、国会の日程は分かりません。
国会日程は、毎年1月から6月まで通常国会を開くことが決まっているだけで、あとは与野党のナマの、常に流動する政治折衝で決まります。
その通常国会も、延長するのかしないのかは、6月の会期末ギリギリにならないとまったく分かりません。
今回のように臨時国会なら、もっと日程は事前に分かりません。誰にも、総理にも、幹事長にも、国会対策委員長にも分からないのです。
▼わたしは、12月10日土曜に神戸で開く予定の独立講演会を中止するか、延期するかの二択しか無い現実に、直面して、胸が塞 ( ふさ ) がりました。
聴講者それぞれのことを考えると、自分でも思いがけないほど、凄まじく苦しい思いが込みあげてきます。
しかし公務は果たしていかねばなりません。東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) の執筆をはじめ、夜中の仕事もまったく変わらずに進めねばなりません。
議員会館の青山繁晴事務所の公設秘書、そして独立総合研究所とすぐに、「では独立講演会をどうするか」という協議を始めつつ、まずは日中の公務を何も変わらずに進めました。
▼経産部会に出席していた自由民主党本部から、国会議事堂の分館へ移動し、憲法審査会に出席。
憲法審査会の審議が終わると即、ODA沖北特別委員会に出席。
その審議が終わると、議員会館の青山繁晴事務所へ戻り、今国会の「請願」について参議院の事務方と協議、さらに経産省の高官と、前述のクルマ増税について議論。
さらに、夕刻5時からは、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の第2回「タブー無き核抑止」勉強会を国会内で開きました。
終了後、記者ブリーフを行い、終えると、自由民主党本部へ飛んでいき、党の中央政治大学院でインターンシップの学生諸君に、講話をいたしました。
「タブー無き核抑止」勉強会のもようは、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の最新分でアップしています。
ここです。
題して「自衛隊も核を知っている」。
「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」は、最新動画を次々、アップしています。
「太陽光パネルは、有毒物質の廃棄をなにも準備していない」というショッキングな事実はここです。
「習近平主席の独裁政権が不安定化する」という重大な予見は、ここです。
「日本の国防は生まれ変われるか」というたった今の焦点のテーマは、ここです。
数十秒で本質を突く、ショート動画もここにどんどん最新分をアップしています。
▼翌日の12月8日木曜も、朝から自由民主党本部に入り、経済産業部会、続いて、党税調の小委員会に参加し、さまざまな増税を阻むために発言。
議員会館の青山繁晴事務所へ戻って、防衛省の高官と次期戦闘機をめぐって議論。
国会議事堂へ移り、議員総会を経て、長時間の本会議。
それを終えて、夜、都内のホテルで開かれた「先見社長会」で講演。
▼12月9日の金曜になり、朝、自由民主党本部で国防部会と安全保障調査会の合同会議に参加。
「新たな国家安全保障戦略などの骨子案」について発言。
議員会館の青山繁晴事務所へ戻り、年明けすぐから予定している自主的なテロ対策をめぐる海外出張について協議。
そして、拉致被害者のご家族とお会いしてから、党本部へ急いで戻り、政調全体会議に参加して、岸田総理の「防衛増税」発言について強く反対する意思を明言しました。
そこから、国会内で開かれた「緊張する朝鮮半島情勢下での全拉致被害者救出国際セミナー」に、やむを得ず、遅れて参加。
さらに議員会館の青山繁晴事務所へ戻り、資源エネルギー庁の高官と、メタンハイドレートについて議論。
▼こうして任務を果たしつつ、独立総合研究所と合意が成立しました。
その内容はー
( 1 ) 年内に12月10日土曜の代替日をつくり、独立講演会をおこなう。可能な日は、17日土曜しかない。その日は東大阪の近畿大学でリアル講義&オンライン公開講義を行う日であるために、それを行ってから、神戸に移動して独立講演会を行う ~ この近畿大学の講義は、ここに応募情報があります ~
( 2 ) わたしの強い希望により、12月10日土曜も、短時間でも聴講が無償の独立講演会・臨時版をおこなう。それは、わたしの出席する委員会が午後からであり、本会議は夕刻になることを活用する。早朝に東京を出発、神戸に入って、東京にトンボ帰りして国会にきちんと登院する
ーということです。
これをやると、独立総合研究所には、莫大な損害が出ます。
会場費が二重になり、人件費も二重、交通費も二重、諸経費も二重、しかし参加費は1回分しかありません。
千人規模の講演会が二重になるという費用負担は、とても大きいです。
もともと、独立総合研究所は創建時から、「会社の利益は追求せず、民間ながら、国益だけを追求する」という理念を掲げ、3代目社長となった今も変わりません。
ということは、内部留保をつくりませんから、経営は常に苦しくギリギリの情況です。
その経営に直接の打撃になる損害が出ます。
しかし独立総合研究所は、「聴講者のために」というわたしの願いを受け容れてくれました。
▼今回、わたしを襲った悲痛苦、「独立講演会に来てくださる聴講者に迷惑をかける」という鋭い痛みによって、不肖わたしがどれほど深く、独立講演会への参加者に敬意と感謝を抱いているかが、あらためて、よく分かりました。
ありのままにいえば、聴講者のみなさんを愛していると、分かりました。
▼きょう12月10日土曜に開く、無償の臨時・独立講演会、17日の振り替え・独立講演会、いずれの機会にも参加できない方もいらっしゃると思います。
こゝろからの、お詫びを申しあげます。
独立総合研究所から、返金を行うと聞いています。
しかし返金すれば、それですべて良いということでは全くありません。あらためてお詫びします。
また「17日土曜は、神戸へ向かうために近大のオンライン講義が聴けない」という苦情も、おふたりから届いています。
オンライン講義は、リアルタイムでないと聴けないのかどうかを、週明けに大学へ問い合わせます。
国会が終わっても年内ずっと、公務を含め日程がすでに詰まり、年明けもすぐ、まず公的な海外出張、続いて、前述のテロ対策を模索するための自主海外出張と続き、帰国すると即、通常国会です。
どこをどう工夫しても、12月17日に、わたしが講義、講演の連続をこなす以外に解決策がありません。
独立総合研究所も血を流して、聴講者のために努力してくれていることを、どうかご理解くださるよう、伏してお願いします。
▼ドイツの在留邦人のかたなど海外からを含め、遠方からお出でになる方はみなさん、きょう10日土曜の無償臨時・独立講演会に参加なさると、独立総合研究所から聞きました。
それは、わずかな救いです。
作家であることを含め、主権者・国民のみなさんへの発信、すなわち一緒に考えることと、国会議員の公務を両立させていくのは、今回だけでは無く、ほんとうに苦しいことです。
それでも、耐えて、耐えて、続けていきます。
すべてのみなさんに、魂からの感謝を捧げます。
さ、もう出発間近です。