On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2007-07-26 06:18:05

わが胸に





 みなさん、きのう7月25日の誕生日に、たくさんの、ほんとうにたくさんのお祝いをいただき、ありがとうございました。
 なによりも、わたしの人間としてのありかた、人間性をもっと磨けという励ましに思いました。
 このきもちを、わが胸に刻みます。

 つい近年まで、梅雨が明け、夏が訪れて誕生日が来るころ、つらいことが起きていました。
 ことしも、アンフェアな妨害や中傷に正直、苦しむことも多いのですが、ことしのように誕生日の当日に、無償の、真っ直ぐな、こころからの祝意をいただくことが増えて、まるで夢のように、たのしい思いもするようになりました。
 もう一度、深く、お礼をもうします。

 この頃のぼくは、脳髄にみずから出す注文を、あれやこれやではなく、ただ二つのことに絞るようにしています。
 ひとつ、ほんらいの目的に集中する。
 ひとつ、ほんらいの志を自在に発揮する。

 みなさんに祝っていただいた誕生日を機に、より、この二つの「本来」に絞っていけるよう、魂を澄ませたいと思います。


 写真は、お祝いにいただいた花です。
 左のひまわりは、出張に同行している独研(独立総合研究所)の若き秘書室長Sちゃんが、思いがけず贈ってくれました。
 右の南国フラワー(名を知らなくてごめん)は、大阪の定宿ホテルの従業員一同ということで、いただきました。
 いずれも、大阪の定宿ホテルのいつもの同じ部屋で、携帯電話で撮りました。
 ありがとぉっ。



 余談をひとつ。
 東京に迎えている母に、出張先の大阪から電話してみました。
 母は、まいとし、ぼくの誕生日を忘れているからです。
「ほら、きょうの午後4時ごろ、お母さんはぼくを…(生んでくれた、とは恥ずかしくて言えない)」

 しかし、母はやっぱりすっかり忘れていて、ことしも「ああ、そうか。忘れてた。そら、おめでと」とあっさり言い、あっという間に、もうすぐ歯医者に行くんだという、いま現在の話題に移ってしまいました。

 母は、歩くのに苦労し、車いすも使っていますが、目の輝きと、頭の回転はまったく健在です。
 要は、過去のことに興味も関心もないので、ぼくの誕生日も忘れています。
 誕生日を忘れられているぼくですが、この前向き姿勢には、舌を巻き、ほんとうの敬意を抱かないではいられません。


 2007年7月26日 朝6時15分 大阪にて。
 これから講演のためにプロペラ機で出雲へ向かいます。あすは新潟県の燕三条、あさっては千葉県の野田でそれぞれ講演し、しあさっては再び、大阪で、選挙特番に顔を出します。


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