2008-02-07 06:47:10
人間の軸
▼いま2月7日の朝4時40分ごろ。
大阪で定宿にしているホテルで目を覚ました。
春に出版を予定している新刊書の、原稿を完成させないといけない。
窓の外は、まだ真っ暗だ。
ふと、2006年7月5日の未明を思い出した。
この同じ大阪のホテルで寝ていて、北朝鮮の弾道ミサイル発射の一報を聞き、反射的に窓を見たら、真っ暗だった。
『ああ、これはただの発射実験じゃない。実戦ベースの演習だ』と思った。現代のミサイル戦は昼間ではなく夜に行われるからだ。
あれから1年半、北朝鮮の問題は何も解決せず、わたしたちの同胞(はらから)を誘拐したままであることも変わらない。
むしろ核保有国として独裁を強化している。
しかし、たとえば東京のテレビで、北朝鮮の問題が取りあげられることは、めっきりと減った。ほぼなくなった、と言ってもいいぐらいだ。
なぜか。
それは言うまい。
ひとりの物書きとして、また独立系シンクタンクの社長として、ただ淡々と努力を続ければよい。
謙虚に、謙虚に、そして謙虚に、おのれを澄ませればよい。そして死ねばよい。
▼きのうは関西テレビの報道番組「ANCHOR」(アンカー)に生出演し、そのあと鳥料理を食べにいった。
来週からアジア諸国への出張に出る。その出張には、在阪のある報道人が同行するので、打ち合わせだ。
鳥さんも、焼酎もおいしくて、酔っぱらってしまった。どうやってホテルに帰り、どうやって寝たのか、記憶にない。ふひ。
生放送に参加したあとは、しばらく体調が良くなる。
どんっと、自分の腹に気合いを入れて、スタジオに入る。
そして、放送のあともアドレナリンが出たままになる。だから躯が生き生きとして、しばらくは季節を問わず半袖のシャツで良くなる。
ゆうべも、びっくりするほど寒い大阪の街へ、半袖のラガーシャツで出て、ひんやりと気持ちが良かった。
このごろ、ふだんは思い切り体調が悪い。
ぼくの躯は、ともかく睡眠を求めている。
シンクタンクが猛烈に忙しくなる年度末の季節が終わったら、4月か5月に、できれば入院して点滴を受けながら、昏々(こんこん)と眠りたい。
この想いを知っているのは、いつも身近にぼくに寄り添ってくれている、独研(独立総合研究所)の秘書ふたりだけだ。
しかし生放送のあとだけは、ほんらいのぼくの躯に戻る。
それが嬉しくて、鳥さんも焼酎も、おいしくいただいた。
▼大阪のテレビでは、東京のテレビよりも出演者の発言がストレートになるという話が、ネットにしばしば出ている。
ほかの出演者のかたがたについては正直、知らない。わからない。
しかし、ぼく自身は、大阪と東京で発言の中身、発言の仕方を変えたことは一度もない。
なぜ変える?
テレビに限らず、相手が誰でも、場所がどこでも、おのれを変えないことが、僭越な物言いながら、武士道の基本ではないだろうか。
相手の立場や気持ち、その場のTPOに配慮することは、とても大切だ。そのことと、おのれの軸を変えない、ぶれさせないこととは、しっかりと両立する。
同じ発言をして、それをたとえばテレビ局がどのように編集し、あるいは生放送に参加を求めるか求めないかは、それはテレビ局に決定権があり、ぼくの関知するところじゃない。
テレビタレントではないのだから、そのようなことに考えをめぐらす理由がない。
これからも、大阪でも東京でも、変えません。
※写真は、この夏にサミットが開かれる洞爺湖に、テロ対策立案の下調べで独研の研究員たちと行ったときに携帯電話で撮りました。
広大な洞爺湖の周辺をめぐる山のなかに、こんなエメラルド色の小さな湖がありました。
思わずテロリズムも何も忘れて、見とれました。
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