On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2009-08-19 12:20:54

みなさんへ、たいへんに取り急ぎ




▼PHPによれば、この個人ブログで新刊「王道の日本、覇道の中国、火道の米国」の第2刷での修正を事前にアップしたあと、書店のレジに初版本を持参されて、「交換して欲しい」と求められた読者が、複数いらっしゃるそうです。

 編集者もとても悩んで、きょう8月19日水曜の午前、ぼくに連絡してこられました。この個人ブログに「交換はできません。ご了承ください」という一文をアップしてくれませんか、という打診です。

 出版物に関しては、乱丁本でない限り、交換するという制度や慣習はないのですね。
 乱丁本というのは、たまたまその本に限って、たとえばページが飛んでいたり、つまりページがまとまって抜けていたりすることを指します。
 増刷にあたり初版本を修正した、今回のケースとは、確かに違います。

 しかし、ぼくとしては読者に「できません。了承してください」で済ませるわけにいきません。
 きょうは水曜日、関西テレビの報道番組「アンカー」の生放送が刻々と迫るなか、正直、かなり苦しみました。
 きょうの放送内容をめぐって大切な補足取材もしなければならないし、視聴者や番組スタッフはぼくがいま、これで悩んでいることなど知るよしもないし…。
 そして先ほど、PHPに次のように提案をしました。

(1)サイン会に幸いにして来られるかたは、漏れなく、そこでぼくの手から正誤表を受けとってください。サイン会で購入される本のほとんどはまだ、初版本です。
(2)そしてサイン会に来られないかたがたのうち、希望されるかたは、初版本をPHPに送ってください。交換はできない代わりに、ぼくが一冊、一冊、手書きで修正して、PHPから読者へと返送してもらいます。ただし写真の差し替えは、手書きではどうにもできないので、諒解してください。
 こんなことをぼくが言うのも、まことに僭越ですが、著者の手書きの修正が入った初版本というのは、まず間違いなくレアものです。


▼日本の出版界で、おそらく一度も前例のないことだから、版元の反応が心配でしたが、編集者からすぐに、受け容れてくれるという返答がありました。
 希望される読者は、「PHP研究所 学芸出版部宛て」に送ってください、とのことです。

 希望のある初版本がどれほど多くなろうとも、一冊ごとに心を込めて手書きで修正し、それからサインもさせていただきます。

 また、サイン会に来られて正誤表をぼくから受けとられたかたで「手書きの修正も、欲しい」と希望されるかたも、上記PHPに送ってください。やはりぼく自身が手書きで作業し、PHPから返送してもらいます。

 サイン会のその場で、この手書き修正をやれば、ひとりに時間がかかりすぎて、並んでいる多くのひとに迷惑になりますから、手書き修正を希望されるかたでも、どうぞこのように後でPHPに送ってください。

 ぼくのサイン会はもともと、自分の名前をサインするだけじゃなく、あなたのお名前を真ん中に大きく書き、座右の銘のひとことも書き、それから落款も気を入れながら押しますから、ひとりひとりに時間がかかり、列が長くなります。
 だから、この手書き修正については、特に希望されるかたでもどうか「サイン会の後で版元に送付、そして返送」でお願いします。


▼前著の「日中の興亡」でも、今回と同じように増刷の際に、この同じ個人ブログで事前に告知したのですが、このようなことはまったく起きませんでした。
 それだけ、読者の層が広がったのかもしれないと、前を向いて、考えています。

 さぁ、アンカーの準備に戻ります。あとわずかな時間でスタジオ入りです。


▼あ、それから8月30日の総選挙当日は、例年と同じく、関西テレビの選挙特番だけに参加(生出演)します。
 ことしは、アンカーでいつもやっている「青山のニュースDEズバリ」のコーナーを、選挙特番でも展開する構成になっています。
 この選挙特番については、またあらためてお知らせします。

 みなさん、選挙に行って、われらの主権を行使しましょう!



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