On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-06-14 19:22:49
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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暗黒国会に一筋の光が差すとき その2 あるいは「維新について」、「電通について」

▼ずいぶん遅くなってしまいましたが、金曜日の経済産業委員会の続きです。 ( 前のエントリー、ここの続きです )

 質問に立った維新の石井章議員が、梶山経産大臣に「電通と経産省の関係が問われている。ちょうど清潔な大臣なんだから、これを活かして見直してはいかがですか」と問いかけ、「むしろ、あれぐらいの内容ならウチにもできるから、公的な仕事をもっと入札にして欲しいと思う中小企業も増えたと思う。そこから積極的に見直してください」と質問されました。

 梶山大臣もこれに応えて、「見直すべきはしっかりと見直す」という趣旨を答弁されました。

・・・なんだ、これぐらいで「暗黒国会に一筋の光」とは大袈裟じゃないかと思われるひともいらっしゃるでしょう。
 その感覚はごく正常です。
 ただ一方で、国会で日々繰り返される、質疑が質疑とは言えないという問題は、まともに考えれば考えるほどほんとうに深刻です。
 質問は、週刊誌を頼りに実は根拠らしい根拠もなく一方的に同じことを追及するだけ、答弁は、それを躱 ( かわ ) すだけです。
 質問は、議員自身が現場を調べてもいない質問、答弁は、まともに答えたら同じ土俵に乗ってしまい質問の真の狙いに嵌 ( は ) まることになるので実質的には答えない答弁、これが本来は神聖であるべき国会質疑の場で延々と続き、1日におよそ3億円の血税を費やして恥じない。
 それが暗黒でなくて何でしょうか。

 石井章議員は、ふだんから肩に力の入った質問はせず、そして中小企業の立場を真剣に踏まえた質問をなさるひとです。
 この質問もごく平易な言葉遣いの、さりげない質問でいて、しっかり根っこに触れていると考えます。
 あえて、石井議員の質問の意義を勝手に読み解けば「武漢熱に対応するために大規模な給付を行おうとすると、役所の人員だけでは足りなくなる。だから、民間に委託することはあり得るでしょう、しかしそれを電通というところにしかノウハウが無いがごとくの発注をすれば、それは癒着になる。これを機会に、もっと門戸を広げる機会にすべきだ。そのとき大臣みずからが癒着の人であれば、話にならない。しかし梶山大臣、あなたは違うでしょう。機会を活かしてください」ということではないでしょうか。

▼委員会が終わって、委員会室の外に出た廊下で、石井議員に「良き質問でした」と声を掛けると「青山さんとは兄弟だから」と仰いました。
 これは・・・何のことかというと、石井議員は質問のなかで「日本の景気悪化は、ほんとうは新型コロナウイルスの前から、消費増税という間違いを犯したときから始まっている。自民党の中にもずっと、消費減税をはっきり掲げている人も居る」と仰り、異例なことに、ぼくを指差されたのです。

 石井さんは「兄弟だから」と仰ったあとに「ほんとうは ( 指差すだけじゃなく ) 青山さんの名前も出したかったんだけど」と言われました。
 わはは。
 石井さん、ぼくが「良き質問でした」と僭越にも申しあげたのは、そこじゃなくて、中小企業の、電通に負けない可能性、そして良心派の閣僚の可能性に触れられた部分だったのですよ。

▼維新については、このブログにも「連帯してくれ」、「絶対に連帯するな」という相反するコメントがふだんから沢山やって来ます。
 ぼくは最初から、はっきりしています。
 安倍総理に対してそうであるように、日本維新の会に対しても事柄ごとに是々非々です。
 維新の天皇陛下のご存在をめぐる姿勢は、ぼくと違います。だから国家観、歴史観が一致しているとは言えません。これは極めて重大なことです。
 同時に、維新が改憲に積極的で、国民投票法のごく真っ当な改正案、すなわち平成28年にすでに改正されている公職選挙法と合わせるだけ、それも商業施設や駅に投票所を置いたり乗船実習中の水産高校生に洋上で投票することを認めるといった、明らかに主権者のための改正について、自由民主党などと共同提案していることは、素晴らしいです。
 これも極めて重大なことですね。

▼それから電通については、シンクタンクの独立総合研究所 ( 独研 ) の代表取締役社長・兼・首席研究員だったとき、競争入札でやっと勝ち抜いて、さぁ、政府に改革を促す調査研究をしようとしたとき、突然に電通が入ってきて、「あなた方は何ですか」と問うた経験もあります。
・独研は、政府から仕事が降りてくるのを待つ日本のシンクタンクのあり方を変えようと、民間から政府に「政府のここがおかしいから調査研究をすべきだ」という提起をしています。
 当然ながら、ほとんど相手にされず、それでも諦めずに提起を繰り返していると、稀に、役所の良心派が反応して、やっと競争入札になることがほんとうに数少なく起きます。
 役所は、旧財閥や銀行と関係のあるシンクタンク、つまり独立していないシンクタンクと天下りの関係があったりしますから、そうした競争入札であっても、独研がまさしくつくった調査研究プロジェクト案であっても、独研はほとんどの場合、仕事が取れません。
 それをやっとくぐり抜けたら、電通の登場です。
 電通の関与などまったく不要でした。
 それなのに無理にでも、役所を背景に関与しようとします。

 ある公共的事業の役員と、東京湾の視察をしていたとき、湾沿いに立つ電通のビルを指して「あんな癒着企業がこんな大きなビルを建てられる、これが日本の病根ですよ」と仰いました。
 この役員もまた、良心派の人でした。
 そして、日本の病根イコール自由民主党の病根です。

▼みなさんに、さまざまなご意見があるのは、しっかり承知しています。
 そのうえで、ぼくはこの自由民主党を内部から変える一本道を往きます。
 自分の生き方のためじゃない。
 自分らしく生きることが最優先なら、決して、国会議員になっていません。
 これが日本を、永い歴史を持つからこそ生半可なことでは何も変えられない祖国を、現実に変えられる唯一の道だと、非力なりに多様な経験から確信しているから、自由民主党を内部から変えようとし続けます。


 
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