On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-10-13 03:04:08
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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護る会は77人になりました



▼先日、参議院の本会議で、前の席に座っておられる越智俊之議員 ( 全国比例 ) から「勉強したいので、護る会に入りたい」という趣旨のお話がありました。
 本会議の始まる前です。議事の最中に話していたのではありませぬ。

 わたしからは「護る会は、勉強しつつ、行動する会です」という趣旨をお応えし、入会をこころから歓迎しました。
 その後、組織としての必要な手順を踏んで、越智議員は志を持って入会され、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) は77人の陣容となりました。

▼護る会は、その全員が自由民主党の現職議員です。
 そのため、執行部会や総会を開くため各議員の日程を調整することは、なかなかの難作業です。
 しかし同時進行で、多様な動きを進めています。

 国会は今、水面下では自由民主党の各議員が補正予算案を作成するために、それぞれの分野、それぞれの担務によって動いています。そこに集中しているとも言えます。
 これは、自由民主党の議員が与党議員である限り、いちばん重大な責務のひとつです。
 民主主義国家では、すべてが予算に基づいて、おこなわれるからです。
 その予算は独裁者が勝手につくるのではありません。主権者の選択によって多数派となった党派の議員が、議院内閣制の仕組みによって、行政官・官僚と丁々発止の交渉を繰り返し、案をつくります。

 この臨時国会でやがて予算委員会が開かれると、そこに補正予算案が出され、補正予算案が主権者の前に現れて、野党を含む審議が始まるわけです。
 そこに至る、こうした予算案づくりはなかなか主権者の眼に見えません。
( こうした仕事を全くしない議員も居ます。そこが国会の隠れた重大問題のひとつです。ただし日本だけの現象ではありません )

 不肖わたしが国会議員になってからの使命、そのうちのひとつは、「国会議員は一体なにをしているか」が主権者に届いていない現状を打ち破ることだと考えています。
 根深い問題や、深刻な課題を含めて公平に、ありのままに主権者に伝える、日本のほんとうの主人公であるみなさんに直接、伝えるために、昼夜を問わず、非力なわたしなりに懸命に努力しています。

 一方で、予算案づくりとは、すなわち交渉ごとです。
 わたしは現に、各省庁が抱えている既得権益と直接対決する日々です。
 たとえば経産省は、その主流派がいまだに自前資源の開発から実態としては逃げよう、逃げようとしていて、経済安全保障という重大課題についても、輸入資源の確保だけが任務かのように振る舞います。
 わたしはおととい、10月11日に自由民主党本部で開かれた「経済安全保障推進本部の役員会」 ( わたしは幹事長代理。つまりはただの末席の役員です ) で大爆発をしました。


( 経済安全保障推進本部の役員会が始まる前です。まだ行政官・官僚しか来ていません。
 どんなに忙しくても、できる限りは、行政官・官僚より遅く来ないことも、見えない交渉のひとつ、褒められることなき努力のひとつだと考えています )

▼きのう12日は、その爆発を鎮めようと、議員会館の青山繁晴事務所は経産省の大幹部らがやって来ました。そこでも妥協は致しませぬ。爆発を鎮めません。自分の怒りで爆発しているのではなく、国益と国民益に基づく公憤だからです。
 ただしユーモアも込め、相手の目を見て、きちんと話します。
 行政官・官僚のなかの良心派を育むことも、必要な努力だからです。良心派は、居ます。

 そのうえで、こうした交渉の途中の中身そのものをむやみに曝 ( さら ) け出すことは、国益と国民益になりません。
 ぎりぎりのバランスをはかって、みなさんに伝えることが肝心です。

▼この補正予算案づくりが一段落すると、護る会は来週にもまず執行部会を開き、分科会の設置をはじめとする新体制を協議し、総会に諮り、さらに前へ進んでいくことになります。
 同時に、「北海道百年記念塔」の問題を含め、懸案への取り組みを続けています。
 護る会の取り組みもやはり、交渉ごとが多く、外へ出さずに進めることが大切なときもあります。

 目指すのはたったひとつ。
 具体的な国益と、国民益を実現することです。
 なにかを宣伝することではありませぬ。
 交渉ごとは、表に出すことよりも、成果をあげることが大切だという、揺るがぬ信念を抱いています。

▼このブログの更新を停止していました。
 数日間のことですが、ずいぶんと心配してくださるかたがたもいらっしゃいました。
 深く感謝します。
 また心配をおかけしたことをお詫びします。ごめんなさいね。

 なぜ、停止していたか。

 わたしの仕事は、このブログ以外は、すべて関係者がいます。
 国会議員としての公務はひとつの漏れもなく、上述のような交渉相手も含めて、当然ながら多くの関係者がいます。海外の諸国にも交渉相手がずらりといます。
 議員会館の青山繁晴事務所には、公設秘書がいます。現状たった2人 ( 3人のうち1人は産休中 ) で、40人や50人の秘書を抱えている議員とは大違いですが、一緒に戦う貴重な仲間です。

 作家としての仕事も、原稿の着想から執筆、仕上げまでひとりで行いますが、個人的日記ではないので、出版するためには原稿を編集者に渡し、ゲラ ( 本の中身を仮印刷したもの ) にしてもらい、そこに手を入れ、この段階になると出版社の編集者や校閲マンの公平な意見も拝聴します。
 そして本は、作者が原稿を書いて終わりではありません。
 読者が現れてくださって、読んでもらって、その読者の体内、これまでの人生や望みや怒りや悲しみを通って初めて、その読者のための1冊の本が現れます。

 動画も、撮影クルーや、MCを務めてくれる学生インターンのおふたり ( 増野優斗くん、鈴木杏理さん ) と産休中の三浦麻未公設第一秘書がいます。

 唯一、このブログだけが、ひとりで書き、ひとりでアップしています。
 もしもトラブルが起きれば相談し対応してくださる技術者、サーバーを保守管理してくださる技術者がいらっしゃって、そのおかげでブログも維持できています。
 また、前述の本と同じく、読んでくださるひとが居て初めて、ブログも意味があります。ブログもまた、個人的日記ではないからですね。
 ただ、わたしが停止して、仕事が喪われて困るひとが居るわけじゃない。それは、このブログだけなのです。
 技術者も、ほかの仕事を山のように抱えておられます。わたしがエントリーをアップしないと、仕事ができなくて困る、ということは起きないと思われます。少なくとも、数日間アップしないだけで何か困られるということは技術者に起きないでしょう。

 今、休むこともまったく不可能な極限の情況にあります。
 こうしたとき、関係者がひとりでもいらっしゃる仕事は、絶対に停止できません。
 その関係者に迷惑をかけるわけにいかないからです。

 一方でわたしにも、24時間、365日しかありません。
 時間がどうにも確保できないとき、一旦停止するのは、停止しても困る関係者の居ない、このブログしかないのです。

 このブログでいくら丁寧に書いても、頂くコメントのおよそ95%は常に苦情と、苦情込みの要求です。
 穏やかな要望や要請は、残り5%の内に入ります。絶対多数は「国会議員なんだからこれを今すぐ、たった今やれ」という要求です。
 しかし、それがブログの更新を止めていた理由ではありませぬ。
 覚悟を決めて議員となって7年目、1期で辞めるという願望もみずから捨てた以上は、「もしも地球が逆回転する日が来ても、それはわたしのせいになる」と思い定めて、深く淡く生きようとしています。

★ ブログの更新を止めていたあいだに、動画の「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の最新分がいくつかアップされています。
 「プーチン大統領は最後どうなる」がこれです。
 「神になりたい習近平国家主席」はこれです。

 数十秒で語るショート動画は、「中国は尖閣諸島を取りに来るか」がここです。

 いつの間にか、チャンネル登録は31万1千人に達し、再生回数は、動画を始めてから2年と3か月弱で7千7百万回を超えています。
 信じがたいです。
 みなさんに最高の感謝の気持ちを送ります。

★ 志ある人に限定条件のもとでお話をし、質問に答える独立講演会は、11月の東京開催が明日14日の午後1時で応募が締め切られます。関心のあるかたは、ここです。

▼このエントリーをアップしたために、この夜中から未明にかけて予定していた仕事がやはりできませんでした。
 その仕事はできないまま、もう早朝の部会の準備に入らねばなりません。
 今朝も8時から、外交部会があります。
 部会は、ただ参加するだけではなく、行政官・官僚に的確に問うために内外の情報、特に時差のある海外 ( 昼夜が逆転となる相手先 ) との議論を今からおこなって、最新の機密情報を集めることをもう始めねばなりません。

 できなかった仕事をどこでやるか。その時間が無いのです。
 必須の仕事、今夜の分を具体的に申せば、来月に発刊が迫っている「夜想交叉路」の念校 ( 最後の最後のゲラ ) 直しです。
 それを、一体どうするのか。

 これが現実です。
 しかしブログを停止していると、ごくごく少数派ではありますが、味方をしてくださるみなさんが心配されますので、再開した以上は、エントリーのアップを続けたいと考えています。




 
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