2023-04-15 02:32:15
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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部会を自由な動画で紹介する、その本質的な意義とは何か
▼別に珍しい写真というわけではありません。
国防部会の冒頭取材にどっと入ってこられた、既成メディアのカメラクルーに記者諸君です。
部会の、冒頭取材とは何か。
取材できるのは、自由民主党の部会長らのあいさつだけです。肝心な、国会議員 ( 党側 ) と官僚 ( 政府側 )の議論は一切、取材できません。
あいさつが終わり、まず政府側が、たとえば「日中外相会談」といった時の課題の説明を始めようとした瞬間に、部会長が「では議論が始まりますから、メディアは退出してください」と声を掛け、メディアはひとり残らず、実際に退出します。
そうしないと、踏み込んだ自由な議論ができにくい、さらには機密事項の議論ができないからです。
武漢熱の起きたあとは『壁耳』、つまりドアの閉まった隙間に記者が苦労して耳を当て、議論の中身のカケラでもなんとか聞き取ろうとすることも、すべて禁じられました。
ドアからかなり離れたところに、仕切りが据えられるようになりましたから、もはや壁耳は物理的にあり得ません。
部会長というのは、全員、国会議員です。
政府に入っていないときのベテラン議員が、党 ( 自由民主党 ) のたとえば国防部会や、外交部会、農林部会といった全分野の部会において、それぞれ部会長を務めます。
ちなみに、わたしは今、経済産業部会の部会長代理です。連投しています。
▼では、部会長のあいさつとは、どんな中身か。
部会長はほんらい、部会に参加した議員が自由な議論をやりやすくなるよう意を砕き、官僚には、誠実にして正確な答弁を促すのが、任務です。
それに徹している部会長のあいさつは、簡潔です。この日の議論の目的などを、短く話されます。
一方、部会長によっては、あいさつとは言えず、ご自分の考えを長時間、話されるひとも居ます。特に、写真のようにテレビカメラが入っているときに、必ず、そうされる部会長もいます。
これに対して「本分を外している」という批判も稀に聞きます。しかし基本的には、その部会長がご自分の任務をどう考えるかということに任せるべきだという意見が党内に強いと思います。
わたしですか ?
わたしは、後者の考えです。目に余るほど長く持論を話される部会長の時にも、やはりその部会長の自主性を尊重します。
そのうえで、簡潔な部会長のあいさつ、長い部会長のあいさつ、どれであっても議論ではないので、部会の中身ではありません。
冒頭取材で、これだけを取材できても、部会の中身はさっぱり分からないことになります。
▼また、政務官や副大臣 ( いずれも政府側 ) があいさつされる場合があります。
しかしこれは100%、官僚の作った挨拶文を読まれるだけです。
政務官や副大臣は、ご自分の考えを言ってはならないという決まりに、事実上、なっています。
政務官や副大臣がご自分の意見を言われるのは、その省の中で議論するときだけです。外では言えません。
「政府に入った以上、外で政府に異論を言ってはいけない」というモラルがあるのです。決まりというより、モラルです。日本的現象ではなく、世界共通です。
では、官僚の作った挨拶文というのは、どんなものか。
「各先生方におかれましては、日頃から○○省の職務にご理解をいただき、ありがとうございます」といったものです。 主権者のみなさんは、内容の無さにちょっと、驚きませんか ?
わたしはこの挨拶を、数え切れないほど聴きながら、いつまでも慣れません。この空疎たること・・・慣れては終わりだと思います。
冒頭取材で、このような挨拶を取材しても、報道されることはまさか、ありません。。
▼そして部会が終わって、議員も官僚も去ると再び、メディアを入れます。
部会長が、議論の中身をブリーフィングすることが多いからです。
ところが、このブリーフィングは、部会長の恣意的な判断で、すっかり内容が変わります。
長く烈しい議論になることの多い、部会の、どこを紹介するのか。
紹介するのなら、どのように表現するか。
すべて部会長の自由裁量です。
したがって、実態として、部会の中身がブリーフィングで正確に紹介されるというのは、期待するほうが無理筋なのです。
そのために報道も不正確になります。
▼では、その部会とは、どの程度、重要なのか。
これはずばり、極めて重要です。
そして部会だけではなく、対策本部や、特別委員会や、要は党が政府の方針を議論する場は、日本の議院内閣制において自由民主党が与党で居る限り、極めて重要です。
民主党政権のときに、こうした機能が充分に機能していたとは言えません。
自由民主党が中心の政権においては、すべての法案は部会で審議され、議論され、最終的に部会で諒承されないと、国会に出せません。
「議員立法をやらないと、法律はすべて官僚が作り、国会議員は何もしていない」という普遍的な誤解があります。
実際は、閣法 ( かくほう ) 、つまり議員ではなく政府が国会に提出する法案であっても、その作成過程に必ず、自由民主党の議員が関わっています。わたしも非常に積極的に関わります。
そして法案はすべて部会に出されます。ここでも議員による議論があって、部会は法案が必ず、通らねばならない関門なのです。
法案だけではありません。
政府の計画、宣言、条約、すべて部会か対策本部などを通らねばなりません。
たとえば昨日、名古屋に行く前に出席したのは、部会ではなく対策本部でした。
政府の海洋に関する基本計画案が示され、わたしはあえて大噴火を起こし、徹底批判しました。
海洋をめぐる新しい計画案を国民に説明する「サマリー」から、なんとまぁ、「資源」の二文字が完全に消されていたからです。
もしも、わたしが議員を、わたしの願望通りに1期6年で辞めていたら、これは確実にそのままになっていたでしょう。
なぜか。
最初に「この計画案は、すでに対策本部の首脳陣 ( いずれも議員 ) が諒解し、パブリックコメントも終わっている」という説明があり、「これ以上なるべく意見を言うな」という圧が掛かったからです。
これで意見を言えなくなった議員も現にいます。
しかしわたしは、「この強い圧を承知で、怒りを表明します。ふざけるな。なぜ海洋資源をまたしても、無いことにするのか」と大音声で述べ、修正を強く求めました。
そして議論の末に、政府は修正することを表明しました。
わたしはこの経緯を、公平に、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」で主権者のみなさんに伝えます。
自由でありつつ、モラルとルールはきちんと守り抜く、この動画の意義があらためて分かっていただけたでしょうか。
今夜も昨夜も、その動画の最新分をアップしています。
外務省が国民をミスリードする「大本営発表」をおこなっている実態を、日中外相会談の失敗を通じて、まっすぐにここで問います。
陸上自衛隊ヘリの衝撃的な墜落の真相を、防衛省自衛隊に養ってきた人脈を活かし尽くして、ここで深く、リアルに、考えています。あくまで現時点での考察です。
反日勢力が、日本の家族を壊そうと、どれほど巧みに動いているか、その恐怖をここで明らかにしています。解明と追及の、まだ始まりではあります。
【今夜は、もうふたつ、お話をしておきます】
▼こんな冷静なコメントをいただきました。
「2023-04-14 22:30:53に投稿 仏の青山さんも三度まで
めったに怒らない青山さんがこう書くのは余程、酷いコメントを送ってくる人がいるんでしょうね」
( 以下、略 )
そうですね、三度ではなく、おそらく三千度ぐらいだろうと思います。
京都大原三千院。あ、それは関係ないか。
で、もう、おしまいです。
責務を遂行する、その足を引っ張るコメントは、この怒りのエントリーのタイトルで「受け容れません」と書いたとおり、この自主制作のブログを構築してくれた技術者が設けている「迷惑コメント」、そこに分類して、二度と受け付けません。
こうしたことを、できるだけしないように努力し耐えてきました。今後も最小限度にとどめます。しかし必要な場合は、できるだけ抑えつつ、おこないます。
そして、ほんとうの「迷惑コメント」というものの特徴は、ご自分では、決して迷惑コメントとは思われていないことです。それどころか、最善の正論であり、言うべきを言った最高のコメントだと、自負しておられます。
また、罵声や怒鳴り声、あるいは威迫、脅迫、強要だけが、迷惑コメントではありませぬ。
したがって『何で俺が』という人が必ず出るでしょう。
それはもう、やむを得ません。覚悟のうえです。
▼きのう名古屋で開いた、長尾敬さんを応援する会に、たくさん集まっていただき、ほんとうにありがとうございました。
残念なことに、このエントリーでお知らせした5月14日の日曜の那覇は、わたしは公務で行けなくなりました。
ながおちゃんが予定通りに講演会をやられるかどうか、それはすみません、長尾敬・前代議士のサイトでご確認ください。
みなさん、きのう名古屋にて、輝く瞳、涙ぐむ瞳、たのしく笑う瞳にお逢いできて、こゝろから嬉しかったです。