On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2007-01-01 21:34:42

たましいの友だちへ  just for spiritual friends





みなさん、明けましておめでとうございます

 過ぎ去った2006年のおおみそかに、ひとつ言い忘れたことがあります。
 それは、この国の権威主義や、権力と反権力の癒着に、ぼくが苦しめば苦しむほど、真っすぐに支えてくれるひと、フェアに理解してくれるひと、無償の友情を交わしてくれるひと、そのみなさんが、ぼくにとっていっそう尊い、かけがえのない存在になっていることです。

 あたらしい年の始めにあたり、まず、魂よりの感謝を申します。

 そして、読者であり視聴者でいてくれるひとの一人から、いただいた印象深い言葉を、これは昨年からずっと胸に抱いていることを申し添えます。
「おのれを信じることは、勇気を出すことかもしれません」
 届くべき言葉、響くべき声は、ぼくに間違いなく届き、こころの内で響きあっています。どうか安心なさってください。

 ことし最初の写真は、京都の大原でごく最近に、携帯電話で撮った写真です。
 大原の実光院には、不断の桜という樹があります。
 この樹だけの季節に咲く、孤高の桜です。秋冬から春にかけて二度の満開を迎えるそうです。
 撮った日は、京がこの冬最初のほんものの底冷えに襲われた日でした。
 触れる手が凍える雪の枝に、ちいさな淡い桜色が、凛と息づいていました。
 
 いまだ敗れざるの記。
 ぼくの個人サイトは、まだ三菱総研の研究員だった当時に、このメイン・タイトルを付けて、始まりました。
 もう7年か、8年ほど前のことだと思います。
 そして、サイトのなかの日記『 ON THE ROAD 』がブログとなった今も、メイン・タイトルは同じです。



 いまだ敗れざる。
 勝たずとも、敗れ去ることは、ない。
 おのれが勝つためではなく、のちの世を生きるひとびとに灯火を手渡すためにだけ、ある日は這ってすすみ、ある日は駆ける。
 灯火を手渡し斃(たお)れるときまで、報いなく、ただただ前へ。



     2007年、平成19年 1月1日の夜 青山繁晴 拝
     1月2日の夜明けまえから朝にかけて、書き足し、写真も添えました。


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