On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2013-10-10 10:26:31

ひとつひとつが最後のものとして (*ポスター左下に30日とあるのは26日の間違いです)

*下掲は、八重洲ブックセンターから提供されたポスターです



▼ゆうべは、ぼくにとって、心苦しい夜が過ぎました。
 きのうの「水曜アンカー」から「これが最後の放送になってもいい」という覚悟で生放送に参加しました。それが空回りして、話しぶりが不充分だったと考えるからです。
 きょうのニッポン放送「ザ・ボイス」のラジオ生放送では、いくらかマシに、みなさんに伝えられるのではないかと思います。時間の制限が、楽だからです。

 テレビの生放送で、いちばん困難なことは、時間との闘いです。
 タレントなら、あるいは評論家なら、さらには生業(なりわい)としてのテレビコメンテーターなら、ほかにさまざまな制約があるでしょうが、ぼくは実務の現場から発信しているだけですから、発言内容には制約を受けません。
 あるのは、時間の制約という、誰も決して逃れられない永遠の制約です。

 きのうは特に、生放送の直前になって「体験話というのは長くなるから…(長く話すのをやめてくれ)」というプレッシャーを掛けられたので、やりにくかった。
 すべて自費でアメリカ・ハワイ州オアフ島まで情報収集に行ったのを「体験話」と表現するのも、どうかと思う。それに、味方に圧力をかけるようなことは、たとえばチームプレイのスポーツでは、もっともやってはならないことだ。
 チームプレイでなくても、個人競技のアルペンスキーを例にとれば、スタート前に練習でいいタイムを出していた選手にチームメイトが「練習がいいと本番は悪いんだよ」と耳元で言って、ぼくがそのスターティングゾーンでたまたま近くに居たら、そのチームメイトをレースのあと、ぶっ飛ばすと思う。
 コーチや監督が、その選手の個性を見ながら「練習で良すぎて滑りが荒くならないように」などとアドバイスするのとは、わけが違う。

 しかし何があろうが、結果について全責任を負うのは、ぼくであって、おのれで「不充分にしか話せなかった」と思うのなら、それは時間がないせいでも、ましてや他人のせいでもなく、一切が、おのれの責任です。


▼「ザ・ボイス」では、上記のようなことは起きたことがない。
 ぼくにとっては、とてもリラックスできる発信の場です。

 ただ、そもそもテレビは時間の制約が難しいと思います。
 絵、画像を出さねばならないから、それぞれのコーナーの持ち時間を柔軟に変えることができない。
 テレビというメディアは、画像で成り立っているのだから、そこに自分の意思で参加する以上は、参加者はぼくも含めて、その仕組みとうまく付き合う責任があります。

 ラジオは実は、時間管理の細かさでは、テレビ以上です。
「ザ・ボイス」でも他のラジオ番組でも、目の前に秒単位のデジタルの時刻表示があって、アナウンサーだけじゃなく、番組参加者自身がその秒を見ながら、話し出したり、話し終えたりせねばなりません。
 しかし、絵がないので、予定時間を延ばしたり縮めたりが、かなり可能です。


▼そのうえで、きのう「水曜アンカー」で取りあげた「中国によるアメリカ軍への浸透工作の深刻さ」というテーマは、いずれにせよマスメディアでは、なかなか話し切れないのも事実です。

*宣伝というのではなく、こうしたことに関心が強いかたは、独研(独立総合研究所)がクローズドの完全会員制で配信しているレポートをご覧ください。
 上記の件についてのレポートはまだ配信していませんが、1週間以内に、もっとも深い内容で配信することになります。関心のあるかただけ、独研の公式HPのここを見てみてください。


▼きのうのアンカーは、その前日に大阪の伝統ある中之島公会堂で講演をおこなってから、参加しました。
 台風を警戒して、予定より早い飛行機に乗り、講演開始時間のずっと前に会場に着いてしまったのですが、すでに、あとからあとから沢山の人が会場に詰めかけているところに遭遇し、驚きました。

 ぼくに気づいたひとは、どの人もどの人も「水曜アンカー必ず見てます」、「水曜は仕事を休んで見てるんです」(!)、「アンカーを辞めないでね」と、アンカーに触れて声を掛けてくださいます。
 水曜アンカーに、ぼく自身も育ててもらいました。
 この天がくださった機会を、しっかりと活かして、みなさんと一緒に考える意義の深さは、ぼくもよぉく理解しています。


▼さて、チームワークと言えば、ぼくの身近に、まさしくチームワークに徹している人材がいます。
 それは、独研・総務部の秘書室第2課に属しているYO秘書、25歳です。
 秘書室は第1課が日程担当、第2課が、社長同行担当です。と言っても、それぞれひとりづつしか居ませんが、ふたりとも体育会系です。
 1課は女子の体育短大を出て、もとはプロのダンサーだった変わり種。
 そして2課は、大学は法学部ですが、チームプレイのスポーツをずっとやってきた女性。チームプレイのスポーツを本気でやったひとは、やっぱり仕事でもチームワークがしっかりしていますね。

 この秘書室第2課のYO秘書は、同行担当ですから、文字通りずっと国内ではぼくと行動を共にしています。
 英語の勉強も短期留学も含めてしてきていて、大学を卒業するときに学業の優秀賞も受けていますが、海外出張に同行にするにはまだ、英語力も含めて足りないところがあると思われるので、今のところは国内同行専門です。
 きのう「水曜アンカー」が終わって、伊丹空港に向かっているタクシーの車中で「社長、空港の本屋さんに寄っていきましょう」と言います。
 ぼくは、いつものとおり無茶な強行日程の海外出張から帰国してすぐ、講演やアンカーだったので、ちょっとぐったりしていたのですが、いい意味で、それはお構いなし。
 ぼくの原始人体質を良く理解していて、変に身体を気遣うより、やるべきをさっさとやってもらった方が結局はぼくのためになることを、この秘書さんは、よく分かっています。

 ちなみに大阪出身、ぼくは「ヤング大阪おばちゃん」と呼んでいます。
 本人がきのう、「社長のブログでわたしは最近、YO秘書になっていますが、あれって、ヤング大阪おばちゃんの略かと思ってしまいました」。
 ふはは。
 そうじゃなくて名前のイニシャルなのですが、確かに、真の名前?とも一致している。
 ぼくは、大阪のおばちゃんが大好きです。だって正直で、分かりやすいから。

 そしてYO秘書が言ったのは、「きょうはフライトまでにすこしだけ余裕があるから、伊丹空港の書店スカイブックに寄って、サインしてあげてください」という意味なんです。
 そう、前に、意欲ある若い店員さんたちに約束していたので、早く実行すべきです。


▼そこで、懸命にサインしてきました。例によって飛行機はもう、羽をバタバタさせていました。(うそ)
 サインした本があるのは、次の2店です。

▽スカイブック大阪空港店
(伊丹空港ターミナルビルのANAとJALの中間1階にあり、飛行機に乗らなくても誰でも入れます。モノレールの駅からすぐです)
 電話(06-6856-6647)すれば取り置きも確実にやってくれます。親切な本屋さんです。
 きのうサインしたのは、以下の通りです。

・思いがけずロングセラー(16刷)になっている根本の書、「ぼくらの祖国」(扶桑社)が2冊

・青山千春博士との共著その1/ゴーゴー・イケイケ版
「希望の現場 メタンハイドレート」(ワニブックス)が6冊

・青山千春博士との共著その2/わはは版
「海と女とメタンハイドレート」(ワニブックス)が2冊

・ぼくにとって、いずれもたいせつな問題提起の書
「救国 超経済外交のススメ」(PHP)が1冊
「王道の日本、覇道の中国、火道の米国」(PHP)が1冊
「日中の興亡」(PHP)が1冊

・いずれも友情の共著
「青山繁晴、反逆の名医と日本の歯を問う」(ワニブックス/ネットの動画特典付き)が1冊
「アベノミクスが激論で解けた!」(小学館)が1冊

▽スカイブック北店
(JALの17番搭乗口の前)
 ここも電話(06-6856-6683)すれば、必ず取り置いておいてくれます。店員さんは、優しくて意欲的です。

・「海と女とメタンハイドレート」(ワニブックス)がなんと、20冊。


▼サイン会も今後、「これで最後かもしれない」という姿勢でやることは、前のエントリーで述べました。
 その最初になる京都が、あす11日金曜の夕方です。
 次が、12日土曜の梅田です。午前11時からです。
 これらの情報は…ここと、ここと、ここです)

 そして今日から、東京でのサイン会の告知も解禁になりました。
 これは、講演会&サイン会です。
 京都や梅田でも、時間の許す範囲ですこしお話をしようと思っていますが、東京は、はっきり講演会のあとにサイン会です。

 八重洲ブックセンターで、10月26日土曜日の午後5時からです。
 会場が広くはなくて、100名で〆切になってしまいますから、関心のあるかたは、その前にどうぞ。HPはここです。


▼…と、ここまで書いてアップしようとしたら、Nさんという男性のかたから、次のようなコメントをちょうど頂きました。

「つい先ほど伊丹に降り立ち、書店にたちよってみましたところ、ありました!青山さんのサイン本!11日には京都で2冊目のぼくそこを受け取って、サインをいただくことになっていますが、きょうは希望の現場を購入させていただき、全部サイン本への入れ替え作戦開始です」(コメントの前半/原文のまま)

 ふぇー、ありがとうございます。
 Nさんはきっと、ぼくの以前の書き込みを見て、伊丹空港でスカイブックのどれかの店舗に立ち寄って頂いたと思います。
 実は、その書き込みの時のサイン本はすべて、売れてしまっていて、Nさんが手にされたのは、ちょうど昨日に新しくサインしたばかりの分です。
 よかったです、がっかりさせなくて済みました。
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