On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2013-12-14 16:29:57

新幹線ホームは、なかなか寒いなぁ。名古屋から長駆、大分へ向かいます。

*いま師走14日土曜の夕刻。
 ゆうべは出張先の長野で、伝説の編集者、花田紀凱さんが率いる論壇誌「WILL」(月刊ウィル)2月号のために、特定秘密保護法について張成沢処刑、中国の無法な防空識別圏の設定などを通じて考える原稿を書いていて、徹夜。
 この頃、トレーニングができていないので、スキージャンプで墜落して折った左腰が調子悪い。分厚い筋肉で守っていないと、痛みが出てくるうえに、ホテルで徹夜になると、あまり仕事向きじゃない椅子でさらに辛くなる。
 困ったなと思いつつ、もう校了の時間だとWILLの編集部から聞いているから、とにかく書き続けていると、なぜか自然に痛みが去っていった。ふひ。

 きょう未明2時15分ごろに全文を送稿し終わると、明け方に、花田編集長から電話があり「ページ数に制約があって、やむを得ず、原稿を一部、削って掲載します」ということだった。
 そしてゲラも届き、眠くてふらふらのなか、チェック。
 確かに、かなり短くされていた。
 削除されたなかに、ぼくとしては、たいせつな部分だったところもある。

 しかし、番組の編集権がテレビ局にあるがごとく、雑誌の編集権は出版社にある。
 書籍を出すときは、おのれの原稿のまま出してもらうけど、雑誌については、よほどのことがない限り、スペース不足が理由の削除なら受け容れる。ただし、原稿のそうした短縮はあっても、文章や内容の改変は決して受け容れない。

 ことしの11月が過去最高の忙しさだったと思っていたら、12月はもっと上だった。
 あちゃ~。
 そのなかで花田さんからの原稿依頼を引き受けてしまった。
 花田さんとはお付き合いはないけれど、いつも原稿依頼の電話で、申し訳なさそーに「ひょっとしてお願いできませんかねぇ」という感じで仰るので、つい、引き受けてしまう。

 今回はとりわけ、書く時間をひねり出すのに、ほんとうに苦労はした。
 だけど、それは読者には何も関係ない。
 書く以上は、最高の品質の原稿を生み出さなきゃいけない。

 とにもかくにも雑誌に穴をあけずに、ぎりぎり原稿が間に合ってホッとしつつ、そして辛抱強く原稿を待ってくださった花田さんとその部下の編集者たちに感謝しつつ、夜が明けて、社有車を運転して長野を出発。
 モータースポーツに復帰して良かったと思う点のひとつは、ドライビングのときの集中力が高まり、どんな状況のドライビングでも眠くならないことだ。


*さて、関越道などは割とスムーズでよかったけれど、首都高に入ると高速を降りたり、地道からもう一度高速に乗ることを考えたり、大渋滞をくぐり抜けて、どうにかこうにか予定時間内に帰着。
 大急ぎで荷物の作り替えをして、新幹線に乗り、名古屋へ。
 車中では資料を読んでいたら、名古屋駅に着く直前に、死体のように眠り込んでしまった。

 これもどうにかこうにか、名古屋駅で寝過ごさずに飛び起きて、テレビ愛知へ。
 テレビ愛知が「命運をかけて取り組んでいる」という番組、「激論!コロシアウム」の収録。
 生放送ではなく収録だけど、ほとんど編集しない、いわゆる「撮り切り」で放送される。
 放送は今日の夜7時半からだそうだ。

 この番組は、以前にNSC(国家安全保障会議)を取りあげたときに、一度、参加したけど、そのあと何度オファーがあっても、もう変更できない仕事の予定と全てぶつかり、恐縮ながらお断りしてきた。
 今回は、これまたどうにかこうにか、予定のなかに挟み入れることができた。

 テーマは、韓国の反日について。
 と言うか、反日をいい加減やめなさいという切り口。
 こうしたテーマをフェアに取りあげようとすることは、エライと思う。
 ただし、話しやすかったわけじゃない。
 間違いは間違いとして正さなきゃいけないので、内心ちと辛く思いながら、発言した。


 テレビは正直、あまり出たくない。
 それは、前から言っているとおりだけど、「出ないと、青山さんの最新の話を聞く機会がない」というメールと書き込みは、増えているので、努力はしたいと思います。


(ここまでは独り言)


▼最近の書き込みのなかに、「テレビ朝日のワイドスクランブルなどに出るときは、必ず、個人ブログで教えてくれるべきです。滅多に話を聞けないのに…」という趣旨の書き込みが、いくつもあります。

 このところ2回ほど、ワイドスクランブルに参加したからだろうけど、実はこの番組も、オファーを受けるたび、海外にいたり、他の動かせない予定が入っていたりで、大半、断ってばかりなのです。
 今週の金曜日というか昨日に、このワイドスクランブルに出たときも…かなり無茶な日程でした。

 前日の木曜は、まず独研(独立総合研究所)の本社に、駐日オーストラリア大使館から公使(安全保障と政務担当)や安全保障の専門家らが「日本にNSC(国家安全保障会議)や機密保護法ができたから議論したい」という趣旨でお出でになり、かなり濃密jな議論を、先方の要望ですべて英語で交わしてから、そのまま独研の社長室で、チャンネル桜の「青山繁晴が答えて、答えて、答える」の収録。
 合間にシンクタンク社長としての、さまざまな仕事をこなしつつ、夕方4時からは、ニッポン放送のラジオ生番組「ザ・ボイス」に参加、そして深夜に社有車を運転して、東京から出張先の長野に入って泊まり、翌日の朝にその長野から新幹線で東京へいったん戻ってテレビ朝日に入り、生放送に参加してから、東京駅へ飛び出していき、ホームへの階段を駆け上がっているときにもう発車のベルが鳴っていた新幹線に、これもどうにかこうにか乗って、長野へ戻り、出張先でやるべきことを全部やり、そして長野の宿泊先で夜、前述の「WILL」の原稿執筆に戻り…ということだったのです。

 ワイドスクランブルという番組は、まさしく生の情報を追っているから、いつもオファーは直前で、ブログに書いている余裕もなかなかありません。

 それと、いったん番組参加が決まってから、「テーマが変わった」とテレビ局からドタキャンになるケースも、この番組の宿命なのか、たいへんに多いのです。
 番組参加のために、ぼくだけではなく、独研(独立総合研究所)の秘書室と、このごろ自然科学部長に加えて総務部長代理を兼務している青山千春博士が、ちょっと書けないぐらいの苦労と工夫と調整をして、ようやく番組に参加できるよう時間をつくって、さぁ着替えも用意して、というところでドタキャンの電話が入るということも、珍しくはないのです。

 したがって、この地味ブログで告知しても、「ドタキャンになりました」という書き込みをアップすることが、きっと起こります。
 それは、やりたくないですね。
 それに、そもそもこの地味ブログをお知らせサイトみたいにしたくないのです。


▼上記にも関連して、「有料でいいからメルマガを発行してほしい。もっと考えや情報を知りたい」という書き込みもありました。
 いわゆるメルマガではないですが、会員制のレポートをもう13年8か月、続けています。
 これまでに計658本のレポートをメールで(特に希望の方にはファクシミリや郵送で)会員に配信しています。

 レポートの1本、1本に、分厚い、手厚い情報収集を尽くして、特に当事者たち本人に直当たりをしてから、丁寧に文章を練って書いています。
 だからメルマガみたいに毎日は決して出せませんが、契約では毎月4本のペース、実際はもっと多く、配信しています。

 この書き込みを書き始めたのはホームでしたが、いまは新幹線の車中です。
 これから小倉で特急に乗り換えて、大分に着くまで、ずっと、この会員制レポート「東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)」を書きます。

 このTCRこそ、ぼくの発信という発信のなかで(書籍を別にすると)もっとも中身の濃い、中心のなかの中心です。
 たとえば、猪瀬知事の5千万円受領について、10月16日の関西テレビ「水曜アンカー」で、「現職の有名知事」という形で、みなさんに伝えました。
 現在の騒ぎになる1か月以上前です。
 そして、翌々日の10月18日に、猪瀬さんらの実名を記した東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)第648号を配信しました。
 TCRはクローズドの完全会員制ですから、TCRだけ、この時点での実名明記が可能でした。
 関心のあるひとは、ここです。



▼さぁ、そのTCR執筆に戻ります。
 夜遅めに大分県内の目的地に着き、そこに泊まり、あすの朝は午前5時半ぐらいには宿を出て、ある自衛隊基地に入ります。・
 あす12月15日日曜は、その基地を拠点に、日本の防衛の最前線をこの眼で見るために、終日、自衛官たちと行動(オペレーション)を共にします。
 月曜は、福岡から羽田へ飛びます。
 そして帰京はしていても自宅へは帰れないまま、火曜に大阪入りし、近畿大学経済学部での講義などを致し、翌12月18日水曜は、「水曜アンカー」です。

 先週は、サンフランシスコでの国際学会(AGU/アメリカ地球物理学連合)出席のためアンカーに参加できませんでしたが、次は参加します。
 そして実は、あるビッグイベントがあります。
 まだ公表できませんが、無事に実行できるよう、願っています。
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