▼教鞭を執り続けている東京大学の学生で、武漢熱クライシスの荒れ狂う欧州への留学から帰国したひとがいます。
　志を抱いて渡った欧州をいったん去るべきかどうか、不肖ぼくに相談がありました。

　決断は彼自身が果断におこない、感染せず無事に帰国したのでした。
　その彼がぼくに送ってきたメールの冒頭があまりに素晴らしいので、個人情報が特定されないようにしつつ、ご本人の諒解を取ったうえで、みんな、みなさんにご紹介します。

『日本が帰国できる国であるようにして下さっている議員、総理、そして全同胞に感謝しなければなりません。』

　議員、というところはともかく、「全同胞に感謝」というところに感激しました。
　深く共感します。

▼前述したように、アップする前にご本人が諒解してくれるかどうか問い合わせましたが、その返事のなかにも日本と世界の現状が分かるひと言がありました。
　これも併せて紹介しておきます。

『他の国の留学生と話している中で抱いた偽らざる気持ちを直截表現したものに過ぎませんが、言葉のプロに評価頂き、光栄です。』

　そうです。
　いま世界は、祖国が帰るにも帰れない情況になっている国が数多く、あるのです。
　日本は、まさしく国民のかけがえのない努力で、よくぞエピデミック ( 地域の感染爆発 ) を抑止しています。
　楽観は絶対に禁物です。同時に、オールドメディアなどなどの日本を貶める誤情報に負けないようにしたいですね。

　次世代の同胞が、こうして日本の正確な位置を、むしろ危機の中でこそ知ったこと、それは、希望の始まりの知られざるひとつです。
　ちなみに、東京大学での講義のうち、公開授業だった時代の講義録を年末頃をめどに出版する見通しです。 ( 現在、行っているゼミナールは、東大の学生だけの授業です )