On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-04-07 14:44:27
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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実際にはどんな議論をしているのか 細切れの1

▼護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 / JDI ) は止まらずに動いていますが、その動きはまだお話しできません。
 明日4月8日水曜日には、お話しできるのではないかと考えます。
 そこで今日はやはり、最新の重要会議の様子から、すこしづつお話ししていきます。
 ナマの動きと同時進行ですから、細切れになるかと思います。
 細切れであっても、書く以上はどなたにも分かっていただけるように、できるだけ丁寧に記します。

▼きのう4月6日月曜の午前8時から11時22分まで、実に3時間22分にわたり「政調全体会議」が自由民主党の本部で開かれました。
 政調というのは、政務調査会です。政策決定の機関です。責任者は岸田政調会長ですね。
 全体会議というのはつまり、自由民主党の議員であれば誰でも参加できるという意味です。参加義務もなければ、参加資格も ( 党所属の議員という以外には ) ありません。ふだん政調のメンバーでなくても参加できるし、あくまで自由意志です。

 月曜の朝一番というのは、ふつうなら大半の議員がまだ地元(選挙区など)にいるので、下手をすると参加者がやや少ないのではと危惧していました。
 しかし、困ったことの多い自由民主党でも、さすがにそれは杞憂でした。
 逆に、参加者が多すぎて、さらにその参加者の全員に平等に発言機会がありましたから、密集が長時間続いて、その問題が大きくなったのも事実です。

▼党本部の職員はみな一生懸命に対策を取ってくれていました。
 窓を開け、扉を開け、ふだんは閉じた扉に壁耳で張り付く記者団とおそらくは話し合って「壁耳なし」となったもようで(ただしここは未確認)、国会議員の座る席もなるべく間隔を空ける工夫をしてありました。入り口で手指を消毒するのが義務化されたのは当然のことです。
 しかし前述のように参加者が多すぎて、広い会議室(会議室としては党本部でいちばん広い9階の部屋)の後ろ三分の一はもうぎゅうぎゅうになりました。

 きょう4月7日に緊急事態宣言が出たあとは特に、こうした会議はもう、開けないでしょう。

 護る会はそもそも、令和2年度予算案が成立し、予算関連法案、日切れ法案・日切れ扱い法案(年度内に成立させないと国民生活に重大な支障が出る法案)もすべて成立させれば、国会の休会を短くとも行うべきと提案していました。
 それは、テレワークを可能な限り国会にも緊急導入することを前提としています。
 そして上記の法案はすべて、野党の反対のなか3月31日までに成立しました。
 しかし休会提案は、与野党の国対(国会対策委員会)レベルの協議で今のところ、否定されています。
 今後も休会がない限りは、「国会クラスター」、「政党クラスター」がいつ起きてもおかしくありません。

 ( クラスターとは、もともとはブドウなどの房の意味の英単語 cluster で、それが転じて群れとか集団といった意味も持つようになりました。それが感染症の分野では「集団感染の元」という専門用語になることは、不幸なことに、もうみなさんがご存じとなりましたね。新たな外来語を使う以上は、きちんと解説しておきます)

▼また、国民に緊急事態宣言を発出する以上は、与野党を問わず、国会議員の金帰火来 ( きんきからい ) を、感染の拡大防止のためにも、少なくとも当面は自粛すべきと考えます。

 ( 金帰火来とは、金曜の午後に地元へ向かい、火曜になって国会に戻るという国会議員の行動を指す、古い政治メディア用語です。不肖ぼく自身は、いつも申しているとおり信念に基づいて地元も後援会もつくらないので、これもありません。客観的にみていると、金曜の午後に国会がガラガラになるのは事実ですが、火曜ではなく月曜のうちに国会に戻っている議員が多い感じです。当たり前ですね )

 議員が地元に入るのは、選挙対策が大きいですが、公平に見てそれだけではなく主権者の意見を聴き、それを国会に持ち帰るという重要な意義もあると考えます。
 だから一概に否定することではありませんが、緊急事態宣言が有効なあいだは少なくとも考え直すべきでしょう。

▼これらのことを述べたうえで、この政調全体会議の内容を記していきます。

 ( 続く )

※ネット上の書きものというのは、たまたま目にとまったところしか読まずに判断される人もいかに多いか、実感しています。
 その現実が伺えるコメントがたくさん来るのです。
 口がポカンと開くこともあります。しかし、読み方は自由そのもの、あれこれ申しても詮無いことです。
 できれば、続き物は続き物として、最初から順番に読んでいただければ嬉しいですね。


 
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