On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-04-07 15:23:28
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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実際にはどんな議論をしているのか 細切れの2 (大切なことを書き加えました)★さらに大切なことを書き加えました★もう2行、書き足しました。

▼「政調全体会議」では、下掲のような資料が配られました。
 いまや、「議員スタグラム」にてお見せすることもできていませんから、このブログにアップします。

▼進行について記した紙が1枚。これはつまり党側の進行予定です。
 その裏面には、政府から出席した行政官 ( 官僚 ) が明示されています。

 紙にはこうやって明記されているのに、実際に答弁する段になると、行政官は誰も名乗らないのです。
 まるで後難を避けるがごとしです。

 そこでやむを得ず、大音声にて「答弁者はきちんと名乗ってください」と申しました。
 すると、その答弁途中の人だけ、何々省の誰々と小声で言います。
 ところが、また次の答弁のときは名乗りません。
 嫌になりかけました。
 さぞ意外でしょうが、ぼくは本来は淡白な性格です。名乗りたくないのなら、勝手にどうぞです、ほんとうは。
 しかし、国会議事堂や自由民主党本部に居るときは、みんなの代わりに来ているのだから、諦めずに、同じ大音声を発し続けて、ようやくにして名乗るようになりました。
 写真の2枚目の左、一枚紙の裏面にある行政官の横にヘンな印をぼくが付けているのは、その名乗った官僚です。

 なんたることでしょう。
 自由民主党の側が侮 ( あなど ) られていると言ってもおかしくないと思います。
 国会審議なら、自動的に、たとえば予算委員会なら予算委員長に指名されて答弁しますよね。
 党の会議なら、名無しの権兵衛で通そうとする。
 それを、たくさんの閣僚経験者までずらり出席している自由民主党の議員が、黙認するかのように、声を出さない。
 ほんとうなら「きちんと省と名を名乗れ」と怒号が嵐のように飛ぶはずでしょう。

 これが今回の経済対策の正体の一端を顕していると考えます。大袈裟ではないかと自問自答しつつ記していますが、いや大袈裟ではありませぬ。

 結局は官の壁なのです。
 それも財務省だけではありません。特定の省を悪者にすれば、ほかの官僚機構が上手く隠れるだけです。
 官の壁を打ち破るには、ずばり、議員の数しかありません。
 ひとりの議員のうしろには、主権者の塊がある。
 議員の数があれば、そのうしろに数多くの主権者、日本の主人公、あなたがいる。
 それだけは中国や北朝鮮といった独裁国家と違って、日本は戦争に負ける前から、きちんと確立され、今なお崩れてもいないのです。
 だから護る会をつくり、だから腐った鯛である自由民主党を内部から変えようとしています。違う意見もどしどしお寄せください。多様な意見が来ることに、こゝろの底から感謝しています。凡て頭と胸に叩き込みつつ、不肖ぼくはこの一本道を往きます。

 ぼくがこの一本道を、すこしでも外れれば既得権益は、間違いなく大喜びの大歓喜です。
 日本の既得権益は、自由民主党も野党も一体になっているところが最大の闇です。
 したがって、野党になれば何か新しいことができるわけじゃ無い。
 余計に現状の自由民主党を支えるよう、実はうまく利用される。

 この闇にいかに挑むか、厚きも厚い壁をいかに中央突破するか、政治記者の時代の始まりからずっと考えてきたこと、したがって32年間、考えてきたことを、いま思いがけず実践しています。
 永く考えてきたから正しいとは全く限りませんし、おのれの労苦に拘泥 ( こうでい ) しては駄目です。命は祖国に捧げてかかっているのであって、苦労もへったくれもありません。
 そうではなく、ありとあらゆる選択肢を考え抜いて、今の行動があるのです。
 
 だから、かつて新党の党首だった山田宏という日本男児も、いま自由民主党の議員にして護る会幹事長なのではないでしょうか。これはぼくの勝手な推測ですから、ご関心のかたは、遠慮なく山田宏さんに訊いてみてください。
 見かけはゴツいけど、中身は爽快な男子ですから、きっと答えてくれるでしょう。

 ぼく自身も、いっときの感情、いっときの軋轢 ( あつれき ) 、いっときの盛り上がりで動くことは決してしません。
 天皇陛下のご存在、すなわち日本国の国柄を護り通して、次世代に渡すのです。
 天皇陛下のご存在、すなわち日本国の国柄にそもそも関心が薄い、あるいは実は否定している野党と組むことはありません。

▼さて、前述の一枚紙それと合わせて、「緊急経済対策 ( 案 ) 」 ( 仮題 ) と表紙に記した小冊子が配られました。
 全38ページです。
 臨時の、緊急の、当面の、あくまで第一弾の経済対策としては、大部 ( だいぶ ) です。

 ありのままに申して項目だけはずいぶんと数多く盛り込んでいるな、しかし肝心要のところが抜けているというのが、不肖ぼくの第一印象です。
 あくまでぼくの個人的印象ですが、会議中に読み込んでいっても変わりませんでしたから、それに基づいて発言しました。

 ( 続く )




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