On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-04-11 20:37:42
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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三密に加えて、もうひとつの密をやめることを今日から、着手します

▼おおくの日本国民が三密を正しく控えておられるだろう、この週末です。
 不肖ぼくも自宅に閉じ籠もっています。
 原稿を書き始めようとしつつ、まだ取りかかれてはいません。
 ぎーんとなってから、国会日程のない週末は特に、原稿を書くことに集中したいのです。実際は、週末に公務出張が多いですから、原稿を書く時間は土日であっても昼間には、この3年9か月、ほとんどありませんでした。ゼロと言っていいと思います。
 その出張が武漢熱のために当面なくなりました。
 しかしいわばその分、電話とEメールで動かねばならないですから、さて、ほんとうにこの週末、原稿が無事に書けるかどうか。まずは今日の土曜の昼間は無理でした。明日の日曜は、『明るいうちの執筆』を実現したいですね。

▼さて、こうした現実のなか、三密に加えて、不肖ぼくにとってのもうひとつの密、すなわち過密仕事の密をすこしでも、もはや、やめていくべきではないかと考えるようになりました。
 その理由は、とにかく物理的に、時間が皆無になったことです。

▼仕事の課題は何ひとつ、減らず、増えるばかりです。
 不肖ぼくのほんらいの専門分野で申せば、外交、すなわち敗戦国外交を超克すること、安全保障、すなわち二度と拉致事件が起きず国土も浸食されない国にすること、危機管理、すなわち危機に際しても自分を見失わない社会と国にすること、そして資源エネルギー、すなわち日本の自前資源の数々を実用化すること、いずれもまだ遙かなる道程にあります。
 これを予期して、このブログに “  On the Road  ” と名付けたのでした。
( いまDJを務めているFM放送の音楽番組は、それが始まるとき、クロスFMの社長が「ブログ名と同じにしたい」と熱望なさいました。ぼく自身は正直、乗り気ではなかったです。番組名からブログの名前を借りたと、いつかネット上で真逆の話になるのではないかなと思ったからです。しかし社長がとても穏やかな良い人柄ですから、同意したのでした )
 
 ほんらいの専門分野でのこうした課題山積は、国会議員としても、専門家の端くれとしても同じです。

▼そこへ、たった今で申せば、ご承知のとおり武漢熱クライシスの発生によって、感染拡大の抑止と克服に加えて、消費税、国民への給付、緊急対策の真水の規模といった課題があり、さらに、トリエンナーレのような問題、中韓による反日工作への対処、そしてもちろん、皇位継承の安定、すなわち一系の天皇陛下のご存在を護り抜いて子々孫々に手渡すこと、中韓による国土買収の阻止、スパイ防止法の制定、つまり護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) が掲げる課題の三本柱があります。
 同時に、護る会という、加入国会議員が50人を超えるグループの代表としてその運営責任の一角を預かる大切な仕事も加わっていますね。

▼そして、ご存じかと思いますが、本職のひとつというか、最大の柱が物書き ( 職業としての作家 ) ですから、執筆途中のまま出版に至っていない、しかし必ず出版すべき新刊書が、ノンフィクションから小説まで少なくとも十数冊あります。
 月刊Hanadaの連載エッセイ「澄哲録片片」、北國新聞の連載コラム「北風抄」といった決して落とせない連載原稿もあります。 ( 落とすとは、〆切のデッドラインに間に合わないことです )
 それからネット番組への参加も、複数ありますね。これも準備を含めて、なかなか時間が必要です。
 前述のFM音楽番組は、良く知っている曲でもスタジオであらためて必ず、ロックからクラシックまでフルに聴きます。トークの質を高めるためです。これが、1回2本分の収録に、休みなしの8時間かかります。
 そして実はさらに、みんな、みなさんのご希望が多い、個人のネットテレビを新しく始めようとしています。やがて産休から復帰する三浦 ( 旧姓清水 ) 麻未秘書にキャスターを務めてもらって、不肖ぼくが語っていく番組になる予定です。

▼これに加えて、書籍や連載以外の発信も続けねばなりません。
 水面下情報に絞る発信として、独立講演会でのみなさんとの対話、東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) の情報収集と執筆、そして広く無条件に伝えるこのブログの執筆も、実は非常に時間を費やして初めて、続けることができています。

▼仮に、仕事がここまでとしても、ぼくは、泳ぎ続けていないと窒息するマグロみたいな体質で、動いて運動して、鍛えていないと、体調がどんと悪くなってしまいます。今のように外出自粛でも、室内で鍛える時間が必要です。
 人づきあいも、自分で言うのも何ですが、悪くないというか、たくさん付き合う方です。銀座であれ新宿であれ夜の街には普段からまったく行きませんが、人とのお付き合いを放っておいたりはしません。外出できないなら電話です。
 それにほんとは、映画もちゃんと視たい、他人の書いた本もしっかり読みたい。
 今はDVDと録画が積み上がり、その一部を、原稿を書きながらチラチラと視るだけです。外出自粛が終われば映画館も行きたいのに、それどころじゃない。
 本もどんどん積み上がって、必要な部分をチラ読みするだけ。著者に申し訳ない。

▼これらに加え、次の世代を育むために決して欠かすことのできない仕事として、東大と近畿大学での授業があります。
 近畿大学は遠いので、今では年に2回の特別講義だけですが、国会から近い東京大学教養学部は、毎週のゼミナールにて教鞭を執ります。 ( 今春は、しばらくオンライン授業か、開講延期かも知れません )

▼そして言うまでもなく、国会議員としての公務があります。
 この公務は、とにかく膨大に時間を費やします。たとえば予算委員会だけでも、開会中は朝9時から夕方5時から6時過ぎまで続くのがふつうです。また野党の攻勢によって審議が止まることも日常です。その間も、じっと席に座っていなければなりません。
 それから自由民主党にいることを活かすためには、朝8時からの部会に必ず、出席を続けねばなりません。出席するかどうか、まるで自由だからこそ、部会に参加して、どんな発言をするか、それが蓄積されてまさしく発言力が政策決定に対して幾らかでも生まれてきます。
 こうした議員活動の基礎的な力となるのが、インテリジェンス ( 機密情報 ) を含めた情報の深くて広い収集です。これも国内外での人間関係が支えなので、時間を節約して効率化することはできないのが特徴です。
 つまりは議員活動だけで、命の時間の大半は消費されます。
 では一体、上記のもろもろはいつ、やっているんでしょうか?

▼正直、おのれで書いていて呆れます。
 これでも、おそらくは書き漏らしている何やかやがあります。
 そのすべてを、これまで何とかパンクせずにやって来たこと自体が、もう謎です・・・と言いたくなるところですが、ほんとうは、ほかの議員がその時間の多くを費やす、政治資金集め、後援会活動、支持団体まわり、選挙運動、これらを一切やらないから、どうにか他のことができているのだと考えます。 ( 政治献金は1円も受け取りません。政治資金集めパーティは一切やりません。後援会は作らず後援会長も居ません。いかなる団体の支持もお受けしません。選挙運動もやりません )

▼しかし遂に、このまま行けばパンクです。この頃の仕事の増え方が一段と、凄絶だからです。
 たとえば、4月10日金曜のエントリー「功山寺挙兵のほんとうの意味」にて、国会とその周辺での動きを記していますね。ナマの動きとしては武漢熱をめぐる対応が中心です。
 ほんとうは、武漢熱対応以外の公務に、書いていないことが幾つかあるのです。
 たとえば外務省との外交青書をめぐる議論です。前述の「敗戦後外交を脱する」という目的のために、毎年、書きぶりの改革を提案し、交渉し、幾分かは実現しています。外交青書の中身はまだ閣議決定前ですから、中身を一切、書けないので省いたのです。実際は、本会議のあとすぐに、外務省と感染防止策をお互いに施したうえで議論しました。
 こうしたことも時間を掛けて、行政官 ( 官僚 ) の言い分もしっかり聴かないと、本物の議論になりません。議員であることを振りかざして言いたいことを言うだけでは、なにも実現しないのです。

▼そして今、パンク、深刻な破綻になりかねないという現実を眼前にして、何かをやめることが、どうしても不可欠となりました。
 この地味ブログに寄せられる膨大なコメントについて、みなさんの中から最初に「公開作業をやめ、原則非公開にして、ほんらいの任務に専心してください」という提案をいただいたのは随分と前です。本心では、ハッとしました。
 コメントは主権者からの切実な声が多く含まれています。
 だから、どれほど時間が無くても、睡眠時間などを削る、すなわち不肖ぼく自身の負担になるだけであれば、コメントを中傷誹謗と工作活動を除いて全て読んできました。
 たった今も、そうです。
 そして、多様な意見・異見をそのまま主権者同士でも共有する、すなわち公開することにも意味があると考えてきました。
 ところが実際には、読んで、そのあとの公開作業はできないまま積み残しているコメントが、それこそ巨大な山を成しているのです。
 これは誤解の元にもなっています。「私のコメントはなぜ、公開されないのか」というストレスを、せっかくコメントをくださった方々にもたらしてしまっています。ほんとうは公開しないのではなく、たまにしか公開作業ができていないだけなのです。
 この無意味なストレスをお与えすることをやめるためにも、コメントはすべて、「原則非公開」とすることを決心しました。
 尊い情報は数えきれず、頂いています。頂くだけではなく、活かしています。先日、ある政府関連組織内での感染が疑われる事態を知らせてくださったあなた、ぼくがどのように直接行動を起こしたかを、ご存じですね。
 今後も、それは変わりません。
 また、公共の福祉、国益のためにどうしても公開すべきと判断したときは、公開することもあり得ます。ただし、あくまでも例外中の例外となります。
 そして・・・すべて、中傷誹謗と工作活動を除いてはすべて、コメントを拝読します。
 ご自分の意見の公開を目的とされる方は、どうぞ、ネット上の豊かな機会を活かしてくださるよう、こゝろからお願いして筆を置きます。


 
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