On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-05-03 11:39:14
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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みなさんから頂くたいせつなコメントを日々、読んで‥

‥‥特に現在は、緊急事態宣言の延長方針について、あるいは政府の専門家会議の在り方について、非常にたくさんの憤怒の声が届いています。
 コメントを読む限りは、賛否両論とはいえません。ほとんどが否定的です。
 コメントの絶対数は非常に多く、また悪意を持って書き込まれているコメントは峻別しているので、なにか偏った意見だけを表しているとは思いません。
 もちろん、ストレートに政府の緊急事態宣の延長方針を支持し、専門家会議を信頼し続ける国民も数多くいらっしゃると思います。

▼ただ、極めて肝心なことのひとつは、憤怒の声が単なる意見ではないことです。
 生活がもはや成り立たないというありのままの現実、政権も専門家会議も国会も、国民の側に立っていないといういちばん深刻な疑問から、まさしく噴出している声だということです。

▼公務を担う責任を負うぼくは、どう考えているか。
 緊急事態宣言の無条件の延長には反対です。
 感染を収束させること ( 残念ながら完全な「終息」という理想論ではなく、被害を一定限度内へ抑えていく「収束」 ) と、国民経済の致命的な崩壊を防ぐこと、そのふたつの両立を図るためには、都道府県それぞれで違いが顕在化している現実を踏まえて、『限定版の緊急事態宣言』に切り替えるべきです。

▼また専門家会議は、定量的な根拠をより明確に示すべきです
 定性的な説明だけ、というより、はっきり申せば大雑把な説明ぶりでは、計算として間違っているのではないかと疑わざるを得ないケースが出ていますし、日本国民の高い民度を過小評価しているかのように誤解されます。
 誰にもわかりやすく、という努力をされていることは良く伝わってきます。
 しかし同時に、「以下の部分は計量的に精緻 ( せいち ) にお話しします」とお断りされた上で、きちんと数学の定理に則 ( のっと ) った説明もなさるべきです。

▼そのうえで、決定する責任はあくまで、専門家会議で血と汗の努力をされている学者のみなさんではなく、不肖ぼく自身を含めた政治の側にあります。
 そこで今日5月3日、憲法みずからその96条にて「時代に即して正すべきを正せ」と定めていることを怠けたまま今年も迎えた憲法記念日に、祝日ではあっても最高責任者へ直に、上述の議論を提起いたしました。


 
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