On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-05-11 06:50:34
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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ちいさな、しかし、たいせつな一報

▼皇位継承まんが ( コミック ) は、いちばん最初は1月の発刊予定でした。
 しかし武漢熱の大きな影響もあって、大幅に発刊時機が見直されています。
 やはり武漢熱が少なくともある程度は、収束してから、発刊すべきだろうと考えます。

 ひとつには、政府の皇位継承の安定をめぐる具体的な検討も、武漢熱をかなり克服してから水面下にて本格化するという見通しがあります。
 もうひとつには、立皇嗣の礼も延期されたままという現況です。

▼このまんがの作画は、弘兼憲史さんにお願いしてあります。
 版元は、扶桑社で決定し、編集局長の田中亨さんみずからが担当編集者となってくれています。
 そしてまんがの原案は、不肖ぼくが、ひとりで進めてきました。
 何人もの共同作業で原案を作る方法も当然、ありますが、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 / JDI ) の意思としても、ぼくが一貫して原案を作ることに決まりました。

▼引き受けたぼくは、呻吟 ( しんぎん ) してきました。
 題材の難しさ、なかでも皇位に直接かかわる題材という他にない、言葉にできないほどの難しさ、また、まんがの原案をフルに担うのは初めてであること、そして何よりも、公務をはじめ他の絶対に欠かすことのできない仕事との同時進行という苦しさ。
 呻吟の理由は山ほどありますが、それでも、どうにか完成に近くなったことが昨年来、複数回、あります。

 しかし、このまんがの担う使命の重さを考え、何度もおのれの意思にて、全面見直しを重ねました。
 なかでも、武漢熱によって生じた国民の大きな不安と対峙する物語でないと、現代史的意味を喪うと考えました。
 武漢熱が引き起こした、あるいは暴いたもろもろを不自然ではなく、わざとらしくはなく取り込み、また皇位継承をめぐる歴史の勉強やり直し、あるいは史料を渉猟し直すことの繰り返し、それらを通じて、数次にわたるコンセプトの破棄と再生、実はほんとうに苦しみ抜いていました。

▼それでも、ようやくにして今朝、5月11日月曜の朝6時半、原案の完成稿を脱稿し、上述の田中亨編集局長へ送付しました。
 このあと、まず、昨年にすでに議論を重ねていたまんがのシナリオライターおふたりが、ぼくの原案を作画用のシナリオに落とし込んでくれます。
 ぼくは、この作業にも加わります。
 そして、まんが専用のシナリオが完成すると、弘兼チームによって作画され、その過程でさらに、不肖ぼくがまんがに添える解説文も書き、護る会と学者の監修も経て、さぁ、みなさんの手に渡るのはいつになるか。
 前述の通り、武漢熱をめぐる社会情況や、政府の動き、立皇嗣の礼が挙行される見通しなどを、みんなで総合判断していくことになります。
 あえて、ざっと申せば、やはり今年後半にはなるでしょう。
 しかし同時に、来年回しになることはありません。

 緊急事態宣言の解除は、段階的に、あと数日で始まっていく見通しはあります。
 まだ安易なことは申しません。
 けれども、ほんとうは光がすこしづつ広がりつつあります。

 最終的な原案の完成稿が、かつてない苦吟の果てに脱稿をみて、正直ホッとしました。もっとありのままに言うと、静かな歓喜です。
 この個人的な気持ちも、あえて込めて申せば、今朝の完成稿の脱稿と送付が、祖国の根幹を護る光のちいさな一環となるよう、これからもありとあらゆる努力を尽くし切ります。


 
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