On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-05-21 05:07:44
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外務省や自由民主党が同胞を裏切ることを許さない その1

▼きのう5月20日水曜、午前の本会議が終わった直後、自由民主党本部へ移り、感染症対策を施して開催された臨時の「外交部会・正副会議」に参加しました。

 ( 自由民主党の部会とは、すべての政府与党による法案の入り口です。ここをまず通過しないと、いかなる政府与党の法案も国会に出すことはできません。
 部会は、国策のあらゆる分野について置かれています。
 自由民主党所属の議員であれば、どんな分野の部会にも参加自由です。そしてどこの部会に所属するかという決まりもありません。
 まさしく自由討議の場なのですが、それぞれの部会に役員会だけはあります。部会長をトップに、部会長代理や副部会長で構成します。副部会長らは複数います。ぼくは今、外交部会の末席の副部会長です。
 正副会議とは、この部会長、すなわち『正』、そして部会長代理や副部会長、すなわち『副』による会議ですから、要は役員会です。これに対して、誰でもフリー参加の会議は『平場』ひらば、と呼ばれます )

▼この外交部会の正副がきのう臨時で開かれたのは、午後1時から、武漢熱をめぐる党全体の対策会議が開かれるからです。
 その前に、海外の同胞への一律給付10万円を実行するかどうかをめぐる議論をしっかりしておこうという中山泰秀・外交部会長 ( 衆議院議員 ) の配慮でした。
 この外交部会正副では、他に、尖閣諸島をめぐる外交部会による提言案も示されました。
 会議には、外務省からも幹部がずらり、出席しました。

▼不肖ぼくは、この会議で、ありのままに申して、そして品のない言い方ながら大爆発せざるを得ませんでした。
 外務省、そして総務省の両官庁が、あれこれと「できない理由」を並べて、実質的にやらないつもりで居ることが明らかになったからです。
「それは、日本国政府が同胞、はらからを、扶 ( たす ) ける国民と扶 ( たす ) けない国民に切り分けることに他ならない。このような国民を裏切る愚策は決して容認しません。また自由民主党の外交部会がこれをそのまま容認するなら、一身を賭してそれとも戦います」と明言しました。

▼ぼくが述べた要点は以下の通りです。

( 1 ) 政府が全国民に一律10万円を給付すると決めたのは、国民をひとりも見捨てない日本の政 ( まつりごと ) の意思表示である。

( 2 ) それを海外にいらっしゃるというだけで、事実上、見捨てるのは、拉致被害者の全員救出ができないままでいる根本の原因にも繋がっている。
 海外の同胞は、ご自分の自由意志で行かれたかたも、もちろんいらっしゃる。同時に、多くは、企業や組織から派遣された「企業戦士」である。日本経済を支える、たいせつな、欠かすことのできないもう一本の柱、羽ばたくべき翼でもある。留学生も、個性はいろいろでも、日本に帰って日本を良くするために留学している学生諸君もちゃんといる。

( 3 ) 外務省、また総務省は、日本国民がどこの国にどなたがいらっしゃるか、その本人確認が難しい、あるいは給付のやり方が難しいといった「技術的、事務的な理由」を挙げているが、そこに嘘がある。
 外務省は海外同胞が140万人であると述べてきたが、これが嘘だ。
 外務省は実際には、ろくに把握できていない。
 なぜ分かるか。不肖わたしは政府内で議論を進めているうち、かつて海外の日本大使館に駐在したことのある他省庁 ( 外務省以外 ) の官僚から「外務省は実は海外の同胞を把握できていない。それなのに140万人といういい加減な数字を言って、あたかも把握しているかのように装っている」という内部証言を得て、それに衝撃を受け、古くからの人脈も用いて他の多くの官僚に調べを進めて、すべて、この証言と一致していることを確認した。
 ほんとうは、これこそが、やらない理由である。
 把握できていないのに把握していると装ってきただけだから、どうやって配って良いか、どうやって二重配布を避け、また不公平にならないようにすれば良いのか、分からないのだ。

( 4 ) わたしは評論家ではない。追求するのが目的ではない。どうすれば、同じ日本国民、はらからを政府が等しくおたすけできるか、必ず等しく、おたすけするということが目的だ。

( 5 ) したがって、外務省はむしろ、これをもって海外の同胞をしっかり把握していく契機にすべきであり、また、一律給付10万円は、国内と違って、手挙げ方式にすることで給付をまず開始できる。
 まず開始、実行へ踏み切ることが大切だ。
 国内の給付でも、案の定、二重交付は交付の遅れをはじめ、さまざまな問題が噴出している。しかしそれを理由にやらないで居たのでは、いま国民の不安はどれほど増幅していたか。
 できるところからまず、やる。
 そこから、日本のまつりごとのあり方、国会議員のあり方、行政官のあり方を、やり直そう。

( 6 ) 海外の同胞への給付実現について、やらないことを前提にしていることを覆し、やることを前提に、再出発せよ。

▼中山外交部会長は、「確かに、海外の同胞の選挙人名簿がたったの2万人であることを今回、知って驚いた。140万人と乖離があり過ぎる」という趣旨を指摘されました。
 実際は、中山部会長がいちばん、眼に見えないぎりぎりの調整努力をされてきたのですが、虚心坦懐に受け止めてくださいました。

▼これに対し、外務省は幹部が発言し、「仰るとおり、140万人ではないと考えます。正確には把握できていません」と認めました。
 行政官としての良心の発露であると思います。

▼そのうえで、中山部会長は「高度な政治判断が必要だ」と発言されました。
 正しい判断です。
 そこで、ぼくは「高度な政治判断が下されるよう、もう一度、ぼく自身、努力します。このように厳しく発言した以上、それがぼくの責任です」とお応えしました。

▼この日に至るまでに、内閣総理大臣、現職閣僚らとの直接交渉も重ねてきて、海外の同胞にも一律給付10万円を実行すべきだという共通認識に到達していました。
 それが、現場の抵抗でストップしたわけです。
 実際に苦労するのは、現場の行政官 ( 官僚 ) ですから、その抵抗を乗り越えるには、もう一度の最高度の政治判断が必要です。
 ぼくは昨日の夕刻から深夜にかけて、そのための交渉を行いました。
 どのように交渉し、結果はどうだったか。現状はどうなっているか。
 それを、このエントリーの続きでお伝えします。今、国会へ出る時刻が迫ってきています。

※ この日の外交正副は、配付資料に「取扱注意」の指定は一切なく、また完全なオフ・ザ・レコードにするという縛りもありません。
 しかし同時に、基本的に正副会議、すなわち役員会は公開が原則ではありません。
 そのために、おのれの発言も一部に絞り、部会長や行政官の発言は、ほんとうに最小限に絞って紹介しています。

 国会に出る時間がますます迫っていますから、ここでいったん切り、後へ続けます。
 今週はナマの動きが一段と烈しく、この公開ブログの更新だけがあって、東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) をまだ配信していません。非常に心苦しいです。しかし金曜までに複数本を、水面下深くの情報に絞って、配信します。会員のかたがたは、申し訳ない、もうすこしだけ待ってください。

( 続く )




 
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