On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-07-07 10:16:53
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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NHKのサイトも確認すると、怖ろしいことに、まったく同じ原因と思われる虚報です。

▼今朝はとりわけ忙しくて、NHKの朝のニュースを流しておきチラ見することもできませんでした。
 そこで先ほど、サイトできのうの外交部会(正確には、外交部会・外交調査会合同の全体会議)をめぐる報道ぶりを見てみると、冒頭あたりに「(習近平国家主席の国賓来日について)政府に中止を求めるかどうかで意見がまとまらず、調整を続けることになりました」とあります。
 まず、いきなりの大嘘です。
 意見がまとまったからこそ、部会長に一任となったのです。

 これは自由民主党の長年の、確立された慣習であり、部会で自由な意見を出し尽くして、そのうえで、多数意見の方向がはっきりしてくれば、部会長が「最終的な扱いを一任していただけますか」と出席議員全員に諮り、諒解されると、部会としての方向が決したことを意味するのです。
 もしも、意見がまとまらなければ、一任の取り付けはできません。

 これをNHKの政治部の記者たちが知らないわけはありません。
 オールドメディアの全社、新聞、通信、テレビすべてそうです。
 もちろん、ぼくも記者時代から良く分かっていました。

 ところがNHKはサイトで「文言の修正を求める声が相次ぎ、意見がまとまりませんでした。このため、中山泰秀・外交部会長らが文言の調整を続けることになりました」と報じています。
 話を真逆にしています。
 もう一度、申しますが、自由民主党の外交部会と外交調査会は意見をまとめることができた、それも「中止要請の文言は変えない。だからこそ、中止を求める理由をさらに鮮明にするために、香港だけではなく、尖閣諸島への侵犯などを付け加えるという方向で中山部会長が文言を追加する、その作業が中山部会長に一任された」のです。

▼部会でまとまらなかったことにしたい勢力、そして、部会でまとまらないことを喜ぶ中国共産党、それだけに依拠して作った虚報としか言いようがありません。
 ぼくは、いかなる誇張も抜きにして、ありのままの客観的事実に徹して、申しています。

 部会でまとまらなかったことにしたい勢力、と書きましたが、自由民主党の議員であれば、そしてきのうの部会に最後まで出席していた議員なら、部会がまとまらなかったのではなく「部会にて、中止要請を変えないことが決まった」と、唯ひとりの例外もなく理解しています。
 例外はあり得ません。毎日のように部会で重大決定をしているのですから。

 そのうえで、先のエントリーで記したとおり、外交部会や外交調査会が属している自由民主党・政務調査会(政調)の責任者である岸田文雄政調会長の判断に、段階が移っています。
 その岸田さんの判断に圧力をかける意図を持って、記者に話した議員がいる可能性があります。
 しかし、そんなことは承知で、偏りのない取材を行い、公正な事実を報道することこそ、記者ほんらいの使命です。あったりまえですね。

 また、そのようにねじ曲げたことを記者に言え、という指示が二階幹事長から降りたとは、まったく思えません。
 そうではなく、阿(おもね)ているのです、自分から阿(おもね)ているのです。

 外交部会が終わった直後、少なからぬ議員が顔を見合わせて、すこし噴き出していました。
 その阿(おもね)りが、ありありと分かる部会だったからです。
 ぼくは笑いません。
 人間は弱い者です。それを知っているのが、物書きです。
 しかし、その弱さが日本のまつりごと(政)を誤ることは許しません。
 それを許さないのが、自由民主党の内部にあえて居る、不肖ぼくの役割だし、高い競争率を突破して記者となった諸君の使命でしょう。

▼主権者への情報提供の現状が、このように無残であればあるほど、言わざるを得ません。
 独立講演会でみんなと対話したい。
 東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)の精確な文字情報で、水面下情報を提供したい。
 このブログは、ぼくが生きている限り無償で広く無条件に、情報を詳しく提供します。その代わり、たとえば中国共産党も北朝鮮も自由に読んでいます。
 ぼくの発信の役割をはっきりと分けて対処することが、唯一の道だと考えています。

 情報は、現代のライフライン。
 それをオールドメディアが寸断しています。

 ぼくらの祖国を甦らせるために、逢いましょう。
 独立講演会の新規募集が、感染症対策を尽くしつつ、復活しています。まずは8月の名古屋です。ここです。
 みんなの魂の眼と逢えると、わくわくしています。



 
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