On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-10-20 06:14:28
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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聴くだけで、うれしい

 ことしは欧州のスキーエリアで早い雪が降っているそうです。
 すでにオーストリアのゾルデンでアルペンスキーWC ( ワールドカップ ) の回転第1戦が無事に開幕し、優勝者をはじめ新顔が、表彰台の3人のうち2人を占めるという印象的なスタートを切りました。
 ゾルデンは、日本ではあまり聞かないスキー場ですが、ほんらいは雪が早いからこそWCの開幕戦の場所になるのに、このところ雪がなかなか降ってくれず、開幕戦が延期になったりできなかったりを重ねていました。

 雪が降ったら降ったで、今度は世界でも日本でも、雪害に備えねばなりません。
 それでも、苦しい鍛練を積んできた選手たちと、ほんとうにアルペンが好きなヨーロッパの人々がどんなに喜んでいるか、それを想像すると、ほっと、愉しいです。

 今のぼくは、ワールドカップの観戦にも行けませんし、ヨーロッパやアメリカに行って滑ることもできませんし、日本のスキー場もほとんど行けません。

 30数階から階段を駆けおりるとき、頭から降りていって、イメージトレーニングをしています。スキーは、落ちるスポーツ、落ちるというネガティヴなエネルギーを、速度という素晴らしいエネルギーに変えて、地球を愉しむスポーツですから。
 この日々のイメージトレーニングも、ほとんど活かせないでしょう。
 インディペンデント・クラブ(IDC)のみなさんと、滑れて1日か2日かなぁ。シーズンを通じて、最大限でそれだけかも知れません。

 しかし、聴くだけでうれしいです。こゝろから。

 今朝は、まもなく支度を調えて、靖国神社へ向かいます。
 おそらく雪を一度もみることのなかった、沖縄の白梅の少女たちをスキー場へお連れしたい。
 ひょっとしたら、ぼくが行けば、何人かの少女と、それから灼熱の硫黄島の英霊のうち、希望されるひとは、一緒に雪を見られるのかも知れませんね。





 
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