On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2020-12-11 15:45:08
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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なぜ自衛官が発言できない日本なのか



▼きょう12月11日金曜、日程の隙間を縫って、なんとか今週も「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の新しい放送を収録しました。
 時間が無いなか、3本を撮れました。
 今夜から、いつものようにアップしていくと思います。

 その中の1本で話したのですが「国防部会に来ていた自衛隊の佐官級の士官たち ( 自衛隊では士官といわず幹部といいますが、これはおかしい。国際社会と合わせるべきです ) に、どうぞ部会で発言してくださいと促しました」という話をしました。
 そのときの写真です。
 4人の同意を得て、撮りました。

 おとといの12月9日水曜の朝、自由民主党の本部で開かれた「国防部会・安全保障調査会合同会議」に、いつもの通り、議員の中ではいちばん最初に行きました。
 すると、防衛省の内局の文官たちもまだ来ていませんでしたが、各自衛隊の佐官たちがすでに来ていたのです。

▼ぼくはいったん議員席に着いてから、自衛官のところに行き、次の話をしました。
「国防部会は、イージス・アショアの中止に伴う議論をずっとしていますね。しかし自衛官の発言は一切、ありません。これを正しいこと、まともなこととは、思っておられませんよね」

「この問いに返事はしなくても良いです。お立場はわかります。しかし部会が始まれば、そこでは発言してくれませんか。ぼくはただの議員に過ぎませんが、ぼくに促されたと仰って、発言してくれませんか。ぼくがその責任は負います」

「みなさんがよくご存じの米軍はいつも、議会でよく証言していますよね。アメリカに限らず、世界中でそうです。日本の自衛隊だけが、こういう部会でも、国会審議でも発言できない、発言しない。そこから変えませんか」

 4人の返事は書きません。
 ぼくが勝手に話しかけただけですから。
 ただ、防衛省・自衛隊との長い連携において、これもずっと申しあげていることです。

▼おそらくは、戦前の帝国陸海軍に発言権があり過ぎたから、といったことが背景でしょう。
 しかし負けたら発言権を喪う国防軍など、ありません。あり得ません。
 むしろ敗因を探るために、積極的に発言せねばならないのが、世界の常識です。

▼この4人の自衛官には、ぼくの東大のゼミでの女性の教え子が、高い志を抱いて来春に、防衛省の内局にキャリア行政官 ( 官僚 ) として入省することもお話をしました。
「彼女の志が裏切られることのないよう、内局ともしっかりした議論を堂々とお願いします」と僭越ながら、お願いしました。

 こゝろから伏してお願いを致す気持ちです。





 
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