On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-03-07 18:10:30
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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日曜に主権者のみなさんに話しておきたいこと・・・鋼 ( はがね ) のバネは、圧されれば圧されるほど、強く撥 ( は ) ね返します。そのとき主権者との連帯が欠かせません

 日曜日に、ひとつ、ありのままに記しておきます。
 記すかどうか、公務のない日曜であることを活用してじっくり考えました。
 しかし、やはり記しておくべきだと判断しました。

 僭越な物言いながらぼくのあとに続こうかと考えているひとも、そうではない主権者のかたも、リアルな参考になさってください。 

▼おとといの金曜日、ある著名な国会議員が「選挙カーが壊れたとか言って騒いでいたけどさ」と突如、話しかけてこられました。
 ふだん親しく話すことは無い人、すなわち接触の機会があまり無い人です。
 一方で、不仲な人でも全くありません。
 ぼくが国会に来て足かけ5年、決して短くはないですが、現職議員で仲がよくないと言うべき議員、避けるような議員、それは唯のひとりも居ません。
 すこし変わったひとも居ないわけじゃない。しかし全員、それぞれが主権者の負託を得て、国会にいらっしゃるのです。どんなに意見が違っても、あくまで尊重していますから、不仲のひとは居ません。
 そしてこれは、与党、野党を問いません。おそらくみなさんが驚かれるぐらい、どなたとも仲良くしています。保身のためではありません。主権者を尊重することが、ぼくの本音だからです。

▼では、この議員が突然に仰っているのは、何のことか。
 西暦2016年夏の参院選で、ぼくが遊説を始めたそのときに、選挙カーが事故を起こしたことを言っているのです。
 ネットでは面白いことを言っていました。「青山、いきなり左に傾いて止まる」
 この車は、選挙カーですから上に演説する台や看板が乗っています。
 運転なさっていた方は、それを忘れて低めのガード下にかなりの速度で突っ込み、ガードの一部を壊して車は急激にストップです。
 車は文字通り、左に傾いてガードと道路に挟まれていたわけですね。

 ぼくはシートベルトを当然していましたが、マイクを握って助手席から第一声を上げている最中でしたから、まさか事故が起きると思わず、首が烈しく前後に揺さぶられて強く痛み、弱い心身であれば、あそこで選挙戦の断念もあったでしょう。
 幸いだったのは、運転されていた方や、他の同乗者には怪我がなかったことです。

 運転されていた方のことを考え、ぼくは被害者としての立場を取らず、一度だけ病院に行ったときも健康保険を使わず、自費で高いお金を払って、首のコルセットを作ってもらいました。
 暑い真夏の長い選挙戦、コルセットは、もうすべてを投げ出したいほど暑くて苦しかったです。
 しかしこのコルセットがなければ、到底、遊説を最後まで続けることはできなかったでしょう。
 このときの兵庫県内のお医者さまの理解と治療に今も深く感謝しています。

 コルセットができるまでのあいだ、ひとけのない病院の長椅子に痛みと吐き気に耐えつつ横たわっていたことを昨日のようによく覚えています。
 一緒に選挙カーに乗ってくれていた清水麻未・独立総合研究所社長秘書、現在の三浦麻未公設第一秘書がコルセットを手に、廊下の向こうから戻ってきたときは、救い主に見えました。
 その後、コルセットの上から顎の肉がはみ出て、遊説を聴きに来てくださった若いご夫婦から、「青山さん、太ったんじゃないですか」と言われたりしました。わはは。

 そして今のぼくには、このときの烈しいむち打ちの後遺症が重く残っています。
 首の痛み、凝り、それは整形外科医も鍼灸師もマッサージ師もトレーナーも、みなお手上げです。
 淡々と耐えるほかありません。
 ごく最近に、名門病院の整形外科医と「手術で治す可能性はないか」という協議をあらためてじっくりしましたが、「無理です」と、はっきり診断を下されました。
 生涯にわたって耐えることに覚悟ができますから、明確な診断に感謝しています。

▼そこへいきなり、「選挙カーが壊れたと言って騒いでいた」とベテランの国会議員が前後の脈絡なく、それもぼくに話しかける用事は何もなく、仰います。
 ぼくは即、「事実と違うことを言わないでください」と申しました。
 すると、ぼくを見ないようにして、隣の議員に「青山さん、怖いから」と仰います。

 ふつうに考えると、まるで謎の行動です。
 隣の人柄のよい、若手の議員は最初、きょとんとしていました。ぼくと隣同士、ニコニコと話していたところに突然、背後から割り込んでこられたからです。
 ぼくには、すぐに真意が分かりました。

 このベテラン議員のかたは、そのときの選挙で公示日の直前、それまで出馬を断っていたのを覆して出馬したぼくに、ご自分が取るはずだった票を奪われたとお考えなのです。

 推測や邪推ではありませぬ。
 足かけ5年前に、ご本人から直接、そう言われたことをよく覚えています。
 ご本人はお忘れなのかも知れませんね。

 ぼくには票を取り合うという発想は全くなく、すこしびっくりしただけではなく、票というものへの考え方の違いが印象に残りましたから、よく覚えています。
 この方にとっては「自分の票」なのですね。選挙活動の結果、獲ったもの、ということでしょうか。
 ぼくにそんな意識はまるで、ありませぬ。あくまでも主権者の意思表示です。

▼では、この議員はなぜ、急にこのように言われたのでしょうか。
 そのあとの発言は、ぼくがこの方に答える、話す理由が何もない質問でしたから、もう記しません。要は、また票を取られるのは嫌だということのようでした。
 しかしそもそも、ぼくに投票なさった有権者と、この著名議員に投票なさる有権者は、あまり一致しないと思われます。
 これも推測ではなく、複数の機関が「なぜ、準備ゼロで急に出馬した青山繁晴に投票した有権者がいるのか」を調査し、多くの票は、政治不信でこれまで投票には行っていなかったひと、あるいは「自民党」が嫌い、または大嫌いというひとが入れたという結果が出ています。
 この著名議員は有名な、実績のある人です。実際、国会でよく努力をされています。ぼくも、また僭越な物言いになりますが、そのたゆまぬ努力を高く評価いたしています。
 このベテラン議員に入る票は、ぼくに入った票とは、かなりの比率で、まったくの別物ではないでしょうか。

 しかし、なにかを探りに来られたのでしょうね。
 それを急に聞くわけにさすがにいかないので、ご本人としては話のきっかけとして、「選挙カーが壊れたと騒いでいた」という言葉になったのでしょう。
 これを近くで聴いて、見ていた護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) のある役員は、あとで「もともと、ああいう人だけどね、酷すぎる」と憤っておられました。
 また前述の隣の若手議員 ( このひとも、たまたま護る会メンバー ) は「青山さんへの票と、ご本人の票はまるで違うでしょうに・・・」と静かに、穏やかに微苦笑なさっていました。

▼ぼくという国会議員がいてもらっては困るという動機による嫌がらせ、中傷、圧迫は強まるばかりです。
 この足かけ5年、ずっとそうでしたが、このごろ、ますますお盛んになっています。
 どうぞ、いくらでもやってください。
 ぼくこの心身は、おかげさまで、鋼のバネとなっています。
 押さえられたら、それをむしろ活かして、余計に行動力と強い意志が生まれます。

 そして実際、こういう圧力を掛けられれば掛けられるほど、ぼくには「ああ、居ても居なくても同じというのでは無いらしい。ぼくが国会に居ることがほんとうに困るんだなぁ」と伝わります。何よりも分かりやすい参考になっています。

▼しかし、ひとつ、申し上げておかねばならないことがあります。
 こうした圧迫は、外国勢力を含め、明らかに違う陣営からの組織的な攻撃、あるいはまったく違う世界観から露骨に行われるものは、すくなくともぼくにはまったく効果がありません。
 前述したように、圧迫者、圧迫組織にとっては、逆効果です。

 むしろ、味方のつもりで、あるいは味方のふりをして圧迫されることが、ぼくは耐えても、後続のひとたちには辛いのではないかと実感しています。
 たとえば「青山さんも普通の政治家になりつつある。悲しい」などと言ってこられたりします。
 ぼくは民間専門家の時代から、寸分も変わっていません。
 理念を掲げつつ、現実をじりじりと変えるよう進んでいます。

 また、法が保障する「政治家」の権利、すなわち政治献金を受け取ることも、政治資金集めパーティを行うことも、一切、しません。
 さらに、後援会をつくり後援会長を置き私設秘書を雇って選挙活動を、選挙が告示される前にずっと日常的に行うこと、どんな政治家も必ず熱心にやっておられますが、ぼくは信念を持っていずれも一切、致していません。

 だから「普通の政治家」どころか、国会議員ではあっても旧来の政治家にはなっていないと、天と主権者のみなさんに、曇りなく、遠慮もせず、申しあげることができます。

 そのように仰っているあなたさまにおかれては、では「普通の政治家」とは何なのか、よおくご自分でお考えになってはいかがでしょうか。
 固定観念、ステレオタイプによって、言い捨てられるのではなく、あなたご自身の眼と頭でお考えになることを、ぼくは長年、ずっと提唱しています。
 そして、みなさんが参考になるように、新動画からこのブログまで、国会議員の生活をありのままに記しています。
 
 不肖ぼくには、あとに続くひとが必要です。
 上記のようなぼくが代表であることを承知で、衆参両院の議員64人が自らの意思だけで集う議員集団「護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) 」は非常に大きな存在です。
 しかし、それだけでは足りません。

 あとに続くひとが、せっかく議員になっても、やる気を無くしてしまう場合はどんなときか。
 それが、この足かけ5年の実体験でよく見えます。
 間違いなく、敵からではなく味方からの圧迫や攻撃です。

 広く主権者とともに、ぼくらの試みはこれから正念場を迎えていきます。
 護る会が、新たに国民的な拡がりを持つために、ぼくなりに考えたことがあり、先日の護る会・執行部会にて議論しました。
 執行部会で結論が得られれば、総会に諮り、そこでも合意が成立すれば、主権者にお示ししたいと考えています。
 きょうは僭越な物言いがどうしても多くなってしまいますが、日本の唯一の主人公である主権者のみなさん、私心を去られている天皇陛下のもと、万民が主人公として、祖国を甦らせるために、なにより心の準備を伏してお願いしています。

 きょう、この赤裸々な書き込みをあえて致そうと決めた背景は、これです。






 
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