On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-09-10 12:34:27
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【書き加えました】  あとに続こうかな、というかたへ  「公、おおやけを生きるというのは、ほんとうにたいへんです。総裁選の絡みでも同じです」

 どう見ても、誰に聞いてみても常識外のことを、「これが常識だ。あなたはケシカラン」とずっと細かく、ほんとうにこまごまと仰ってこられる主権者もいらっしゃいます。

 それが中傷誹謗なら、むしろ何も問題はないのです。20年以上、山のようにありますし、外国に有償で協力しての工作であることが分かっている例も少なくありません。関心を持ちません。

 しかし前述のかたは、中傷しようとか、そんなたくらみは一切無いことがよおく分かるのです。
 善意のかたであることが分かります。同時に仰ってこられることは、客観的に申して常識外であり、みずからが全く正しいと確信しておられます。

 ぼくが民間の専門家の頃から、ほんとうはたいへんでした。
 そこに拘ると、ぼくほんらいの伸び伸びと生きることを喪ってしまいそうだし、同時に、そういう主権者のお気持ちを考えると、軽視もしません。
 そのストレスが重なって、暮夜、鬱屈します。

 国会議員となってからは、格段にそれが烈しくなりました。
「異業種のひとよ、出でよ」という、ささやかな呼びかけに応じるかた、それぞれの専門分野で奮闘して実績を重ねているかた、あらかじめ、この苦しみだけは、それを甘受されるのかどうかを考えておいてください。
 政治家という人種は、テレビドラマ、映画とは違って、さらに政治記者当時の感覚とも違って、中に入って付き合えば、礼儀正しく、勉強熱心で、国と国民のために戦っているひとも意外なほど多いのです。
 やはり主権者の選択という、至高の洗礼を受けるからではないでしょうか。
 だからこそ、そこを足がかりに、もっともっとまつりごとの質を画期的に高めようと、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) を結成することができたのです。

 しかし苦しみは、違うところから、意外なところからやって来ます。
 実は、動画「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の収録に協力してくれている井上ディレクターは、そのことの深い理解者です。
 井上ディレクターは民間にありながら、同質に近い苦渋を日々、体験しておられるからです。

 本気で選挙に出ようとするかたは、ぼくだけではなく、井上ディレクターに聴いてみるのもいいかもしれません。
 ただし、井上さんにご迷惑にならないように、たとえば「青山繁晴が答えて、答えて、答える」というネット番組、井上さんが仕切っておられるこの番組の質問窓口を使って聴いてみられるのは、ありかなと考えます。

 この苦渋を知らないで、議員になってしまうと、おそらく挫折します。
 現に、ぼくが今いる議員会館の部屋に入っておられた議員は、民間で実績を積んで参議院議員になられ、1期で嫌になられて2期目が不出馬だったと聴いています。
 だから部屋が空きました。
 議員会館や議員宿舎の部屋が空くとき、多くは、落選で空くのです。政治記者時代に、その辛い明け渡し、引っ越しを何度も見ました。 ( ぼくは都内在住者のルールを守って、議員宿舎には入っていません。入ると、国会に来るのが格段に楽になりますが、ルールはルールです。それはレジデンス、住むところ、議員会館はオフィス、事務所です )
 しかしこの議員は、みずからの意思で1期のみで去られたのでした。

 お付き合いは皆無、お会いしたこともありませんが、経緯はいくらかは聴いています。だからぼくの鬱屈とはまた別ですが、世襲とか、官僚出身では無いという意味では、ぼくと同じで、自在で闊達な人生が送れないことに苦しまれたのではないでしょうか。

 そのうえで、ぼく自身は、万やむを得ず再び選挙に臨むことを決意し、その前段として実は、総裁選に出ることも覚悟していたのでした。
 後者は、ご存じのように転換して高市さんの推薦人となりますが、前者は、今も変わりません。
 もしも総裁選への覚悟を固めていった過程がなければ、2期目の選挙も、5年まえに考えていたように不出馬だったかもしれません。





 
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