On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-09-11 04:21:02
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【推敲しました】  9.11同時多発テロと、総裁選



 みなさん、きょうの日も、おはようございます。
 アメリカの9.11同時多発テロから20周年を迎えました。9月11日金曜日の夜明け前です。

▼きのう9月10日金曜に、総裁選さなかの永田町を出て、民間専門家の時代から続けているテロ対策の現場に入りました。
 先のエントリーに記したように平成11年、西暦1999年に開始した取り組みです。
 当時、三菱総研の研究員でしたが「まもなくイスラーム原理主義による重大テロが発生する恐れがある」と政府機関、民間企業を説いて歩きました。
 なかなか信じてはもらえず、関心を持ってもらえませんでしたが、それでも諦めずに説得し、最小限度の仕組みをつくってスタートを切ることができたのでした。

▼その2年あとの西暦2001年、あの同時多発テロが発生したのです。
 当時の政府要人、ある省庁のナンバー2が「青山さん、ほんとうに起きましたね」と仰り、「おかげで、政府内の横の人間関係をつくれていたから、すぐに日本政府の動きをまとめることができるし、民間企業とも連携できる」と感謝してくださいました。
 その要人が、凄まじい緊張のなかでも、ある種の、晴れやかな表情だったことを昨日のように覚えています。

▼そして発足から22年となり、これまでに多くの画期的な成果を生み、実は日本政府の対テロ体制は大きく変わりました。前進しました。
 しかし一切、主権者・国民に知られず、もちろんメディアにも知られず、ネットにもまったく出ることはなく、つまり関係者は誰も報われません。
 それがテロ対策というものです。
 ぼく自身は、私費も投じました。ふつう私財を投じると言いますが、そんな大金も財産もないので、私費と申しておきたいです。

 一方で、官民の対テロ部門のなかで、ぼくの仕事に対する信頼感はとても深く醸成 ( じょうせい ) されたと客観的に考えます。
 議員になった今も、その人脈と、信頼がぼくの国事を支えてくれています。

▼自由民主党の総裁選で、国家危機管理がどれほどテーマになっているでしょうか。
 もっとも関心をお持ちなのは、高市候補だと考えます。
 ぼくが推薦人になるから言うのでは、まったくありません。専門家として、ごく公平に述べているだけです。
 その高市候補も、もちろん上記の取り組みについては一切何も、ご存じありません。
 もしも総理になられれば、国の機密事項として、お知りになることでしょう。
 それはどなたが総理になっても、同じことです。

 違う言い方をすれば、自由民主党の総裁選とは、それほど重大なことなのです。

▼9.11事件の直後に、現場のひとつであるニューヨークのツインの超高層ビル、ワールドトレードセンターに向かって歩きました。もちろん、民間人の時代です。
 ぼくも、このビルにはかつて仕事で訪ねたことがありました。

 ニューヨーク全体の変化を五感でつかもうと考え、五番街の北から歩き始めました。
 エンパイア・ステートビルの近くを通り、ユニオン・スクエアを抜け、ワシントン・スクエア公園に入ったとき、魚の腐ったような匂いが鼻孔に入ってきました。
 ぼくは何度か戦地を歩いています。敗戦後の生まれですから、日本の戦争は体験がありません。しかし現代世界の悲惨な現場を、丸腰で歩きに歩きました。そのときに時折、体験したのと同じ匂いです。
 ユーゴの戦争、そして同時多発テロのあとには、パレスティナの戦争とイラク戦争、同じような匂いを体験しました。
 それは大規模の戦闘があり、しかも民間人を、子どもを含めて巻き込んだ戦場に限っての匂いでした。

 歩くうちに、その匂いはゆっくり強まります。
 そしてワールドトレードセンターのビルが二棟とも破壊され尽くした現場に着いて、アメリカの軍当局者と合流し、この匂いのことを問うと、彼は「あぁ、バラバラの遺体がまだ、瓦礫と混ざったままで・・・」と静かに言いました。
 両の眼が青かったです。

 このことをかつて、一部分だけですが公開の場で話すと、「そんなことはあり得ない」と識者が仰ったそうです。
 どなただったかは、正直、忘れました。お会いしたことの無いひとです。
 あり得るとか、あり得ないとかではなく、ぼくは実際の現場体験を、テロリズムの恐ろしさを知ってもらうためにお話ししただけのことですね。

▼日本は、テロ国家としての北朝鮮が、時差もない間近な隣に居て、しかも現在進行形の国家テロとして自国民、同胞を拉致されたままです。
 それなのに、テロリズムに対して大半がただの評論、批判、コメントです。
 そうであっても、まつりごと、政治は、報われなくとも理由なく批判されても、テロリズムに真っ正面から、深く、かつ有効に、対峙せねばなりません。
 今回の総裁選は、同時多発テロ20周年に重なりました。
 その意味を、わたしたちはできれば一緒に、もう一度考えたいと思います。

 10月の独立講演会でも、どうしてもお会いしたいという気持ちが強まるばかりです。


※ 関心のあるかたへ 独立講演会はここです。
  何につけても、無理にお誘いすることはありません。
  不肖ながら代表を務める護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) も、なんら勧誘活動をしていないのです。

  あ、その護る会も監修したマンガがあります。
  護る会は、新田均・皇學館大学教授と共に監修し、ぼくが原作を書きました。
  明瞭な線が美しい絵の弘兼憲史さん率いるプロダクションが作画してくださいました。
  この皇位継承マンガが、再び読まれるようになっています。
  本が売れる売れないではなく、日本国のためにささやかなりとも有益だとまともに信じています。
  そのマンガは、たとえばここです。
  これが自然に広く読まれるようなら、天皇陛下のご存在をお護りすることにひとつ道筋が開けていくでしょう。

※※ ところで、冒頭の写真は何だとお考えですか ?
   これは、日本海で、わたしたちの同胞、はらからが北朝鮮の工作員に拉致された現場です。
   現場に行って、調べ、考え、奪われたままの同胞をこゝろの底から思い、そしてみなさんに伝えるために撮りました。





 
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