On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-09-25 21:18:08
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護る会主宰の総裁選討論会「最後に私が訴えたいこと」が、幻となったことについて、ひとりの自由民主党議員として主権者・国民に報告します   ( 護る会の組織としての文書ではありません )

▼きょう9月25日土曜の昼前に突然、党本部の選管 ( 事務局 ) から護る会代表としてのわたしに「選管委員長からの伝言です。討論会は認められない」との電話連絡がありました。
 権限をお持ちの選管委員長の判断ですから、中止は、受け容れざるを得ません。

 その直後から、護る会の山田宏幹事長、高木啓事務局長、議員会館の青山繁晴事務所の出口 ( いでぐち ) 太・公設政策秘書への至急連絡から始まり、長尾敬副代表も加わって連携しつつ、4人の候補者をはじめ各関係者への連絡などに非常に時間を要しました。
 連絡内容について議論を重ねてから、進めたからです。
 その過程で、わたしが代表としていったん作った文書、すなわち経緯を4候補と護る会の全議員に説明する文書は、組織の文書としては採用しないことになりました。護る会の内部に異論があったためですが、最終的には、代表の判断です。

 みな、無念を抑えつつ、丁寧に手順を踏みました。
 護る会としては、下掲のように、関係者へ報告しました。

 まず、護る会の公式フェイスブックにて、簡潔に、中止を公表しました。
 次に、お詫びの言葉を添えて、全候補者、護る会に所属する全議員に対して、中止を、やはり簡潔に連絡しました。
 このメール送信が終わったのは、9月25日土曜の夜9時18分頃でした。
 このあと、メールに気づかれないという場合を考え、念のためのファクシミリ送信を続けています。

▼さて、以下に、ひとりの自由民主党議員として、経緯をありのままに記します。
 党員・党友を含むすべての主権者・国民のみなさんに事実を伝え続けることがいちばん大切だという信念に基づきます。


【 討論会中止の事実経過 】

▽護る会は、令和3年9月27日月曜に、総裁選の4人の候補それぞれと、護る会の衆参両院議員による討論会を「最後に私が訴えたいこと」と題して行うことを決め、候補者全員の参加表明を得て、候補者の日程の調整・会場の確保・ネット ( YouTube ) の生中継・共通質問の作成をはじめ、万全の準備を終えていました。

▽ところが実施の2日前、9月25日土曜日の午前11時28分に突然、党本部の総裁選・選管の事務局と仰るかた ( 知己ではありません ) から、わたし ( 青山繁晴・護る会代表 ) に電話があり、「野田毅選挙管理委員長の伝言をお伝えします。討論会の開催は認められないとのことです。青山会長 ( 正しくは代表 ) に伝えたあと、各候補に連絡します」と仰いました。
 理由を尋ねたところ、「青山会長 ( 正しくは代表 ) が推薦人になっているからです。公平性の観点からです」と仰いました。
 単に「推薦人」とだけ仰いました。わたしが高市候補の推薦人となっていることを指していると思われます。

 わたしは「それはおかしいですね。すでに討論会を開いた『党風一新の会』にも推薦人になっておられる議員がいらっしゃるではないですか」と問いました。
 それに対して「党風一新の会の代表世話人は推薦人になっておられませんから問題ありません」との答えです。
 そのため「では、わたしが欠席すればいかがですか」と提案すると、「青山代表が推薦人であることは動かせませんから」と仰いました。
 わたしは「選管委員長の権限で、中止となさるのなら、やむを得ません。しかし、わたしは納得したわけではありません。護る会は、公平性をもっとも重視して準備してきました。党にとっても中止はマイナスと考えます。それを選管委員長にもお伝えください」と述べました。
 そして「この経緯は公表します。よろしいですか」と問うと、「はい」とお答えになりました。

 その後、下掲の文書が議員会館の青山繁晴事務所にメールで届きました。

 以上、経緯を、ありのままに、かつ護る会の代表としてではなく、全国民に責任を持つ国会議員のひとりとして記しました。
 討論会に参加を快諾してくださり、極度に多忙な日程を調整してくださった全候補者のみなさま、また討論会に積極的に参加される予定でありました護る会の議員のみなさまに、深くお詫びを申しあげます。
 そして党員・党友のみなさま、主権者・国民のみなさまの期待を裏切ることにもなり、断腸の思いです。深くお詫びを申しあげます。

▼以下、わたしの個人的見解です。
 わたしだけの責任で申しあげます。

 会の代表が推薦人になっているかいないかだけで、討論会の可否を決めることには大きな疑問が残ります。
 そういう基準あるいはルールが事前に示されていた事実は、全くありません。
 護る会主宰の討論会の開催が決まってから急に、それが基準になるのではなく、事前に党内に提示されていなければなりません。
 さらに、「会に推薦人がいるのは良いが、会の代表が推薦人なら、いけない」というのは、恣意的な判断ではないでしょうか。

 ルールが事前に示されていることが本来、基本です。
 総裁選は、公党のトップ選びであり、首班指名にも繋がることですから、余計にたいせつな基本です。
 仮に百歩、譲って、「ルールが無くても、健全な常識はある」という立場に立つと「誰かの推薦人になっていたら、そのひとの居る議員連盟などは、討論会などをやらない方がいいでしょう」という常識論があり得るかも知れません。
 しかし今回はまったくそうではなく、「推薦人が会に居るのはいい。代表や会長が推薦人になっている場合だけはいけない」ということです。
 そんな厳密なルールを一体、いつ誰が作ったのでしょうか。
 わたしは夜に再確認しましたが、そのようなルールはありません。

 前掲の経緯のうち、この部分をもう一度みてください。
~「では、わたしが欠席すればいかがですか」と提案すると、「青山代表が推薦人であることは動かせませんから」と仰いました。~
 この「青山代表が推薦人であることは動かせませんから」という部分を、この事務方は、実際は強い口調で仰いました。
 公平に申して、かつ客観的に見て、野田選管委員長の伝言の域は超えて、事務局のかたの判断で仰っていると受け止めざるを得ませんでした。

 選管委員長が、尊重されるべき権限をお持ちなのは事実です。選管委員長が、その権限をもって、中止と判断されたのは、間違いありません。
 しかも討論会の開催が日曜を挟んで月曜という切迫した状況です。紛糾している時間がありません。党内の和をいたずらに乱すことをしないためにも、討論会は中止せざるを得ません。
 しかし、ありのままの事実である前掲の経緯を踏まえて、もう一度、申します、選管委員長の「伝言」を伝えるだけではなく、選管の事務方の恣意的な判断が強調されたと考えざるを得ません。

 わたしが高市候補の推薦人になっているからといって、公平を失した討論会の運営になることはもともと、決してあり得ないことです。
 しかし護る会としては、「あり得ない」で済ませずに、公平性が確実に担保されるよう工夫と努力を尽くしていました。

 各候補におかれては、まさしく「最後に私が訴えたいこと」を述べられる機会が喪われました。
 YouTubeを活用して、どなたでも無条件にご覧になれる環境を整えていましたから、自由民主党の全議員、すべての党員・党友、そして主権者・国民がその「最後に訴えたいこと」をお聴きになる機会が喪われたことも、極めて無念に存じます。

 そのうえで、あらゆる関係者と、関心を持っていただいたすべてのみなさんに、あらためて護る会代表としてお詫びいたします。
 結果として実現に至らず、こゝろから、申し訳なく思います。




 
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