On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-10-14 06:39:42
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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東沙諸島  そして動画の原則

▼元自衛官というかたから「この動画で東沙諸島を無人島のように言っているが、気象観測員と警戒員がいて、滑走路があり、C130が補給物資を空輸している」というコメントがありました。
 あなたは間違っているというご指摘だと思います。
 ただ・・・ほんとうは、ぼくが動画で申していることと基本的に同じ認識ではないでしょうか。一般の住民が多くふつうに住む島ではない、昔から町や村がある島だったわけではないということですから。

▼自衛官としての良き責任感、良心から仰っていると思いますから、お答えしておきます。
 ぼくは動画で「元来は無人島でしたが、いまは台湾の国防部を中心に人を置いています」という趣旨を申していますね。
 短く申すことと、丁寧に申すことのバランスをとるよう努力しています。

 個々人の多様な知識とご要望、ご関心に応えていきますと、話が長くなるばかりということに陥ります。
 簡略にできるところは簡明に話すよう、つたない努力にすぎませんが、常に考えています。
 それでも現状は、一般の動画よりあえて長いです。
 なるべく広いかたがたに理解していただくよう、丁寧な説明を、下手くそなりに懸命に試みているからです。

▼「人気の動画はもっともっと短い。こちらは忙しい。短くせよ」と具体例を挙げて迫られるかたも、多かったです。
 一方で、井上ディレクターは「それはビジネスとしての動画です。その動画の人と内情も良く知っています。青山さんはスポンサー料も1円も受け取らず、まったくビジネス目的ではなく、国益に徹している動画ですから、現状で良いと思います」と繰り返し、意見を述べておられます。
 良心的な人柄の井上さんですから、この意見も参考にしつつ、上述のご意見も参照しつつ、その中庸を行くよう、こころがけています。

▼したがいまして、元自衛官のご意見に関連して申せば、その動画のメインは東沙諸島の案内ではなく、中国共産党の真の意図ですから、東沙の説明は短くしています。
 短くすると、どなたかの誤解は生みます。人が多様で豊かなのが日本社会ですから、それは避けがたいところがあります。

▼東沙諸島をもしも丁寧に説明するなら、たとえば以下のようなことです。

 東沙諸島は、別名をプラタス島と言います。
 台湾の南部の高雄港からはおよそ450キロ、中国大陸からおよろ200キロです。面積は1.74平方キロと小さいです。環礁が連なっているなかの島であり、東沙環礁という別名もあります。
 長いあいだ無人島でした。
 しかし宋の時代に漁船が寄る場所にもなって、明代の有名な鄭和の航海図にも載るようになりました。
 19世紀の後半になると、日本の西澤吉治さんが鉱物の採取をなさり、島を所有されたこともあります。
 そのあと清国領、日本軍の駐留を経て、現在は、台湾が領有と実効支配を明示するために、生態系保存の専門研究員から武装要員まで、さまざまな要員を置いて、そのロジスティクスのためにC130輸送機を飛ばしています。
 滑走路は日本軍が造ったものを再整備しています。
 素晴らしく美しい島で知られ、観光資源にもなり得る島、また海洋資源開発の拠点のひとつにもなり得る島ですが、一般の住民が町村を形成して一般的な生活を営む島ではありません。
 動画では、それを申しているわけです。
 現在も無人島であるとは、ひとことも申していません。

▼ぼくは不肖ながら、動画で話す前には、時間を費やして調べ、それだけではなく関係者、当局者にも直接、電話とメールで現況を問い合わせています。
 しかし、それを全部、話そうとすることは決して、あってはならないというのが、ささやかな信念のひとつです。
 あくまで、氷山の一角しか話せないことを覚悟して、したがってある程度の誤解を生むことはあらかじめ踏まえて、ぎりぎりの線を模索しないと、続けられません。

 理解してくださいなどと贅沢なことは、望みません。
 ただ、事実関係は以上のことです。
 もう国会に出る時間が来てしまいました。今朝のみなさんへの発信は、ここまでが限界の限界です。
 みなさんには、きょういちにち分の幸がありますよう。

※ 上記でお話ししている動画とは、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」の一部です。
  この動画シリーズは、ここにあります。





 
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