On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2021-11-08 05:51:18
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【すこし書き加えました】  昨年9月から今年11月の1年と2か月、武漢熱のさなかをみんなのこゝろと一緒に駆けてきて

▼昨年9月、自由民主党の次の総裁選にまさかの出馬をすることを決意。
 その年の内に、わずかな同志に伝える。
 年が明けて、ひとりで深く静かに推薦人集めをおこない続ける。
 1年後の今年9月5日、支持層の分断を避けるために出馬を断念、同時に高市早苗候補の要請をお受けして推薦人になることを連絡、そして推薦人として高市選対で懸命に活動することを経て、総裁選の当日。
 総裁選が終わった日の夜に、自宅の台所にあったお酒というお酒をことごとく飲み干し、台所から酒が消えてしまった。

 あっという間に衆院解散・総選挙となり、27候補、63回という小党の党首並みかな ? という応援遊説を、特段の支援体制はなく公設政策秘書と旅から旅へ完遂し、総選挙の投開票日を経て、すぐに事後の国内出張へ。
 国内出張の最後に帰京してそのまま独立講演会@東京へ。
 4時間半ほど立ちっぱなしで、主権者にいちばん伝わるべきが伝わるよう、主題が浮き彫りになるように考えながら、力を尽くして話し続け・・・いま翌朝となり、長かったおよそ1年と2か月がなんとなく一応、終わったような気分です。

▼この間、絶え間なく、公務と、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) 代表としての政治活動、4分野 ( 外交、安全保障、危機管理、資源 ) の専門家の端くれとしての活動継続、それから主権者のみなさんへの動画 ( これ ) による切れ目のない情報の提供、ぼく自身の広範な情報収集などなどが同時進行です。

 そして、深更や移動中の原稿執筆があります。
 この原稿の執筆については、会員制レポート ( これ ) はある程度、充実した配信ができ、月刊Hanadaと北國新聞への寄稿はなんとか、いわゆる「完全原稿」 ( 業界用語です。この場合は編集者が手を入れる必要の無い仕上がりの原稿 ) を入れ続けたけれど、書籍の執筆は、さすがにあまり進まなかった。

▼時間があまりにも無かったとは言え、書籍の原稿が進んでいないと、わが胸を抉られます。
 ぼくの根っこは、ひとりのもの書きですから。

 それだけではなく、いま、ちいさな疾風怒濤のような1年2か月を終えて思うのは、おのれの非力だけです。
 きょうのこの夜明け前も、重くのし掛かってきます。

▼自身で遊説に駆け回っていると、ほかの応援のかたがたの演説を聴く機会はほぼありません。
 ぼくの意志ではなく、候補者のご意向です。それは、そうですよね。『応援で盛り上がる機会の数を、できるだけ増やしたい』と候補者とその陣営はお考えになるのではないでしょうか。

 ほかの応援のかたがたの動画を探して、視なさい、という趣旨を仰るかたもおひとり、いらっしゃいますが、それをやると毎回、完全に睡眠時間ゼロで翌朝の演説時間を迎えることになります。
 また今であれば、上記の原稿執筆の滞りがさらに烈しくなります。

 しかし候補者の演説は毎回、必ず、隣でお聴きします。
 それにつれ、おのれの下手な演説を含め、日本国のまつりごと ( 政 ) そのものの深い課題が浮かび上がってくる感覚に何度も襲われました。
 わたしたち国会議員は、民の苦しみに、ほんとうに向かい合うことができているのか。
 国会議員とは何者ぞ。
 国会議員とは、人のためには死ねる存在である、それを魂の底に据えつつ、あくまでも具体的に主権者の願いや祈りに応えることができているか。

 それをただただ、おのれに問うて、きょうも苦闘千里の一日が始まります。





 
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