On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-01-01 18:05:27
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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(大切なひとことを書き加えました)  その細き道と、太陽の恵みと



▼みなさん、元日から、驚くほど沢山のかたから賀正のお言葉をこの地味なブログにいただきました。
 こゝろから、ありがとうございます。
 ありのままに申して、ことしは、穏やかにして静かでいながら熱い志を裡 ( うち ) に秘めている新年のあいさつが多いなぁ、そういう印象です。
 新しい年は、こうしたご挨拶への感謝の気持ちから始まっています。うれしく思います。

▼令和4年の元日早朝、上掲の写真の初日の出に、祖国への献身をあらためて誓いました。
 ふだんから、神さまに、おのれのための願い事は致しませぬ。

 報いなき献身を誓う一方で、みなさまには心身の健康と幸がありますようにと、深く願いました。

▼ことしは、ほんらいなら7月に自由な立場へ戻るはずの年でした。
 しかし、おのれ個人の願いは捨て置いて、ふたたび参院選に臨む覚悟をすでに公表しました。昨年7月14日に、この動画でお話ししましたね。

 ことし7月10日と予測される参院選に出るかたがたは、すでに昨年から烈しい選挙活動に取り組まれています。
 自由民主党の部会や対策本部にまったく現れなくなった議員も珍しくはありません。きっと選挙が終わって無事に当選されればまた、熱心に出席されると思います。
 議席を喪えば元も子もない、議員活動ができなくなってしまうのだから、ということなのでしょう。

 では、ぼくはどうするか。
 活動を変えません。部会や対策本部も、これまで通りに大量の時間を費やして参加し、積極的に発言し、提言します。
 団体の支持はすべてお断り、後援会はつくらない、後援会長も置かない、政治献金は受け取らない、政治資金集めパーティは開かない、すべて同じです。
 いかなる団体の支持も受けないことの影響は特に大きく、落選のリスクは高まります。
 また、ぼくに共感してくださっているかたがたからは、このブログだけを見ても「青山さんは大丈夫でしょう。黙っていても当選するでしょう」という書き込みがとても多いです。

 記者時代の取材経験に照らしても、これは「まさかの落選」のパターンですね。
 ぼくの記者生活は18年9か月に及びましたが、初任地 ( 地方支局 ) の事件記者の時代から選挙があれば全力で取材します。そして東京本社で政治記者となってからは、選挙にはプロフェッショナルとして関わります。
 その短くはない経験から、この候補は、今回は自分自身のことですが・・・危ない崖の細い道を歩いているようなものです。

 かつてペルーの高い山を歩いた時を思い出します。
 南米ペルーは、富士山も眼下に見下ろすような6千メートル級の山々も連なる国です。
 空中都市のマチュピチュは観光地としても有名ですが、同じような空中宗教都市でありながら、忘れられ荒廃し、その代わりに原型が残っているところもあります。
 そうしたところを訪ねたとき、右肩には切り立った山の崖、左肩には何もなく、おそるおそる見おろすと遙か下に雲が流れて、そこをコンドルが悠々と飛んでいました。
 ぎゃあ。
 高校生から大学生にかけて、下手なギターの弾き語りで学園祭を回ったりしていましたが、そのときの一曲、「コンドルは飛んでいく」は、あぁ、こういう光景を歌っていたのかと分かったのでした。

 しかし現実には、その道はちょうど肩幅くらいしかないのです。
 こうした場所では、右肩が触れる崖には、せめて鎖とかロープが張ってあり、いざというとき、もしも腕を素早く延ばすことができれば掴めるようにはなっているのが、ふつうです。
 ところが、ペルーのこうした場所は忘れられた廃墟に行く道ですから、そんなものは何もありません。
 平静に歩いているようでいて、転落死という現実がすぐ左肩の先にありました。

 7月の参院選への細き道は、あの時とそっくりだなと、ふと、思うのです。

 ぼくが落ちて、政治的な転落死 ( ★ 他のかたは一度や二度、落選してもきっと政治への道はあります。しかし、ぼくにはありません。まつりごとの現場での試みは、そこで完全に終わります ) を迎えれば、たとえば外国勢力の工作機関や、そこから現金を受け取って昼夜分かたずネットで中傷誹謗をしている日本人は、どれほど満足感に浸るでしょうか。
 後者は収入減が無くなって困る ? いえいえ、そんなに生易しくはないと考えます。またすぐに次の指令が来るだけでしょう。
 政界では、逆流に次ぐ逆流が起きて、たとえば自前資源の実用化も何もなかったことになるでしょう。官庁では、主権者・国民の知らないところで、人事も動くでしょう。

▼しかし、だからといって、「これまでの政治家とは違う生き方をテストケースとして貫く」というささやかな原則から、選挙だけを外してしまえば、おしまいです。日本国民への裏切りです。
 したがって変えませぬ。

 さて、どうなるでしょうか。
 もうわずか半年強で、結果が出ています。

 あの肩幅だけの道なき道を抜けて、廃墟に着き、それを巡っているとき、なぜこんな空気も薄く、生きにくい高地にインカのひとびとが石造りの都市を造ったのか、それが分かる気がしました。

 空中都市の謎については、さまざまに大切な学説があり、それもかなり拝読しています。
 しかし、あの場所でぼくが感じたのは、太陽との近さでした。
 太陽神にリアルに近づくこと、そこから、インカ帝国のひとたちが受け取っていた感覚が、恐怖の道のあとだけに、ぼくに甦るようでした。

 みなさん、お気づきの通り、日本は天照大御神の邦です。
 あまねく照らす太陽の神さまのくにです。

 人生と世界には、不思議な共通項があちこちに転がっているのですね。
 みなさんの圧倒的な多数意見を聴いて、おそらくは今年6月22日と予測される公示日、不思議にも5年5か月前の参院選と同じ日ですが、その日には「青山しげはる」と届け出ようかなと、いま、考えています。
 ただし、ごめんなさいね、これも選挙対策ではありません。
 高齢の方をはじめ多くの主権者が、青山繁晴という漢字、特に「繁」という漢字を書くために、練習までされていたという申し訳ない現実を知ったからです。
 まだ決定はしていません。選挙の時だけとはいえ名前の表記を変えると、亡き父母に申し訳ないという気持ちがあるからです。
 しかしこれも、あっという間に、決めるべき時が来るでしょうね。
 今年は参院選だけではなく、沖縄をはじめ、あちこちで選挙の多い年です。





 
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