On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-02-11 10:26:28
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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その後の夜想交叉路

▼きのう2月10日木曜に「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」を収録しているとき、名MCを務めてくれている三浦麻未・公設第一秘書が夜想交叉路の改稿について「みんなが愉しみに待っておられますよ」という感じで言ってくれました。

 みんなといっても、ごく少数のみなさんだとは思います。しかし、どんなに少数派でも、待ってくれているひとが居ることは、地球上最大の励ましになります。

▼そのうえで、やっぱり時間を、いくらかは、すこしだけは掛けることが必要ですね。
 国会議事堂や自由民主党本部に出ず、まつりごとは電話による交渉だけの今日の祝祭日、ひらひらと、さまざまな着想が降りてくるからです。

 夜想交叉路という小説は、いったん完成して、もっとも歴史の長い文芸誌が選考する「文學界新人賞」の最終候補に残った作品です。
 いま公務日程のあり得ない夜更け、未明を中心に行っているのは、その改稿です。書き直しです。
 それでも、新作を書いているときと何も変わらず、次から次へと降りてきます。
 そのタイミング、いつ降りてくるのか、その理由、なぜふとしたことから降りてくるのか、それは作者本人にも分かりません。
 はっきりしているのは、降りてくる先には、新しい希望のあることです。
 降りてくるものは、着想だけなので、それをこつこつと文字にしてみると、実らない、ものにならないことも多いです。
 それでも、新鮮な着想がやってくるのは、ふと吹く風を髪に受けるような気持ちのよさです。

 いま思うのですが、降りてくる瞬間は、個人の幸福がほとんどない不肖ぼくの人生で、わずかな幸せの瞬間かも知れませんね。





 
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