On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-04-02 23:58:56
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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主権者からの頂きもの  その奇蹟のような力



▼きょう4月2日の土曜は、朝の6時50分頃だったでしょうか、ぼっこくこと「ぼくらの国会」の各地での開催と応募の仕方をこのエントリーに書いているとき、異変が始まりました。
 お腹が痛い。
 それも腹筋に沿って分かれて痛むような、これまでに体験のない不思議な痛みです。何本もの刃で腹の奥を切られるような痛みが、どんどん打ち寄せる波のように短い周期で襲ってきて、あまりに激烈で、背中が伸ばせない。息もできなくなる。すぐに、右の脇腹から背中にも痛みが広がってきて、あ、これはさすがにヤバイかなと思いました。

▼今週の身体への負担は、『確かに、極限を超えていたね、ごめんね』と、おのれの身体に言ったのです。

 国会に居るときは、神経が休む一瞬も無いような時間が隙間なく続いて、夜に自宅に帰ると、もっと忙しくなる。
 ウクライナ戦争をめぐる議論、情報収集、意見交換、その合間に、会員制レポートの東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) の原稿を書き、突如としてまったく分野の違う「夜想交叉路」を改稿する原稿を書く。5月に一挙3巻を出す、ノンフィクションの原稿も書き、またウクライナ戦争に戻る。
 そして心身ともに休まないまま、毎朝、8時に自由民主党本部で開かれる部会に間に合うように、支度をする。
 その繰り返しの毎日のまま、土曜の朝を迎えたのです。

 旭川で開く「ぼくらの国会」へ向かうため、いつものように熱い朝風呂に身体を沈めているとき、きょうはさすがに無理なのかと一瞬だけ思い、いや、ぼくにその選択肢は無いと、ごく自然に考えました。
 熱は全くなく、下痢の兆候も何もない。ただ腹が痛い。まるで体がついにたまりかねて反乱を起こしたかのようです。

 いちばん辛かったのは、羽田空港から飛びあがって、旭川空港に降りるまでのフライトです。
 1時間40分ほどのフライトが5時間にも6時間にも思えた。波が、痛みの波が襲ってくる。今度は大きいぞ、大波だと予感すると、身体を硬くして備えて耐え、そのうち、いや力を抜いた方がマシかもと考え、リラックスすることを試みる。しかし結局はどうやっても変わらない。
 隣の席の公設政策秘書には何も言いません。こんなところで言われても、困るだけですから。
 ようやく旭川に着いて、出迎えてくれた盟友、前議長の安田佳正・旭川市議にも、もちろん何も言わない。



▼その安田市議は、ぼくが夏の参院選に向けての動きを何もしないのを心配して、地元の道議、市議、町議のみなさんを集めてくれていたのです。
 とても人望のあるひとなので、地方議会のみなさんは、思いがけずたくさん集まってくださっていました。ぼくは事前には何も聴いていませんでした。
 講演まえに、昼ご飯ということですが、ぼくは当然、食べられません。
 困ったなと思いましたが、そもそも講演前には、ほとんど食べないのです。
 何か食べるとその消化にどっと血が回って、脳の血までみんな降りてしまう感じになって、頭の回転が遅くなるので。

  

▼道議、市議、町議のみなさんにすこし話し、質問にお答えしているうちに、気がつきました。
 痛みが、ほんのすこしですが、鎮まりつつあることに。
 あ、これは、このあと主権者・国民にお会いすると、痛みが消えるのかも。
 そう思いましたが、正直、半信半疑でした。きょうばかりは、もう無理かなとも思ったほどの朝と機中でしたから。



▼そして、主権者・国民の前に出ました。
 その瞬間、ほんとうにその瞬間から、一切の痛みが消え去りました。

 ぼくの話と質疑応答のすべては、やがて「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」 ( ここです ) の動画としてアップされると思います。
 あれほど痛かったはずの腹の、その底から、いつものように声が出ました。
 これぞ、主権者からの、贈り物です。
 主権者の熱気から、力をいただいたのです。

▼ぼっこくこと「ぼくらの国会」が終わったあと、共に、自由民主党を内部から変えるために議員会館の青山繁晴事務所を通じて自由民主党に入党していただくことを祈りつつ、申込書を参加者全員のおひとりづつに手渡しました。
 痛みは消えたままです。
 そのあと、ぼくの本を持ってこられたかた全員に、丁寧にサインしました。
 痛みはありません。

 会場を出ると、フライトに間に合うように空港へ行く、それまでの短い時間を生かして、安田さんをかつて紹介してくれた今津寛・元代議士が用意してくださったお店に寄り、安田さんらと極めて少人数でわずかな時間ながら盃をあげました。
 ビールはさすがに腹に悪いかなと思い、日本酒をお燗してもらいました。
 うん、さすが百薬の長、お腹がさらに安らぐのが分かりました。

▼帰りの機中は、快適でした。
 往きの地獄と比べると、嘘のようです。

 今はもう、日付が変わりましたが、腹痛は一切、消えています。
 今朝は、『この腹の痛みが奇蹟のように引いてくれるのなら何も要らないけどなぁ』と考えていました。
 それがまさか、2時間プラスアルファ、その腹に力を込めて主権者・国民の前で話すだけで、実現するとは。

 主権者からいただくパワー、恐るべし。
 みなさん、魂から、ありがとうございました。

 よろしければ、各地の「ぼくらの国会」にお出でください。このエントリーに、各地それぞれの募集要項があります。





 
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