On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-10-20 04:37:26
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【訂正しました 大何稿⇒第何稿】  新刊をめぐる現実  しかし不屈でアリマス



▼写真は、小説第3作「夜想交叉路」の装丁と帯のゲラ ( 出版前の仮印刷 ) です。
 編集者の許可を得て、公開します。

 ぼくのすべての本と同じく、原案をぼくが作成し、本の装丁のプロ・デザイナーのかたが完成してくださいました。
 それがゲラとなり、きのう10月19日水曜に届きました。
 装丁はもう直すところがありません。この装丁に到達するまでは、長い試行錯誤が続きました。
 帯には2箇所、手を入れていますね。といっても、テンをふたつ、取っただけです。

 ゲラの右端のカラフルな部分は、色の調整のためのものです。
 実際に本になったときは、この部分はありません。

▼初版部数は、とても少ないです。
 しかし版元は良く努力してくれていると思います。
 国会議員の本と言うだけで、売れません。それが日本社会です。
 ましてや、現職議員の書いた小説となると、一字一句たりとも読まないまま色目で見られます。
 だから初版部数が少なくても、やむを得ないでしょう。

 ただし、要は、ただの初版部数です。
 そこから読むひとがもしも増えてくだされば、何も問題はありませぬ。

 ページ数は、およそ200ページ、定価は1,760円 ( 本体1,600円+税10% ) です。
 大都市の主要書店には11月17日から並び始め、全国では21日に発刊という予定です。
 初版部数が少ないので、目にされるかどうかは分かりません。まったく、分かりません。
 予約で確保されることは可能です。商売っ気で申しているでは無く、ありのままの現実です。
 ネット書店では予約が始まっています。たとえばここです。

▼この作品は、書き手としては、魂から納得のできる作品となりました。
 原稿の初稿を脱稿したのは、8月21日でした。
 参院選から、1か月と11日後ですね。

 編集者は別にして、今のところ、産休中の三浦麻未公設第一秘書だけが ( 初稿の原稿の ) 読者です。
 生まれたばかりの2人目のお子さんがなかなか寝てくれなかったために、読むことができたそうです。
 なんとも感激する良き感想を、寄せてくれました。

 まみちゃんこと三浦秘書の感想は「とにかく面白くて、目が離せず、一気に最後まで読んでしまいました」という趣旨でした。
 プロの編集者である田中享編集長の感想も同じでした。
 今回は、純文学というジャンルにまったく拘らず、読み易く、分かり易いことを心がけました。
 
▼それでも原稿はその後、手を加えて加えて、大幅に書き直しました。
 初稿が第何稿になったのか、もう分かりません。
 ようやく原稿をいったん確定させて、編集者に送り、それがゲラになって出てくると、初校ゲラ、再校ゲラ、念校ゲラ、念念校ゲラと4次にわたって、徹底的に手を入れました。
 作家で「ゲラ直しは嫌い」という人は少なくないです。
 実は、ぼくは好きなのです。

 ただただ、時間の無いことが苦しかったです。公務には決して影響させません。書くのは、電車、飛行機、タクシー、議員車のなか・・・と言いたいですが、この頃はその移動時間もすべて公務だけです。資料のチェックとメールと電話で、すべての移動時間を費やしています。

 したがって書くのは、自宅の真夜中から未明だけです。
 一方で、自宅の深更から朝までの時間は、東京コンフィデンシャル・レポート(TCR)の執筆が最優先です。

 そこで「夜想交叉路」の執筆は下手をすると、10日に1回です。いや2週間ほど1分も書く時間のないときもありました。自宅の夜から夜明けも、公務が押し寄せています。
 海外とは時差もありますから。
 こちらの午前4時が、たとえばワシントンDCでは前日の午後3時です。

 自宅で、8割から9割がた眠っている状態で書き続けた夜もありました。
 それでよく、物語がおかしくならなかったなぁと思います。
 わはは。

 ひとつには、自宅では立ち机なので、立ったままでは完全に眠ることが無くて、執筆を完遂できた面もあると思います。
 あと、時間が無ければ無いほど、集中しますからね。
 にんげんは結構、柔軟性があるというか、対応力のある生き物です。
 
▼さぁ、ぼくの手は離れました。
 いつも申すとおり、本というのは、本人が書きあげてそれで本、ではありません。
 読者が手に取ってくださり、読んでくださり、そのおひとりおひとりの体内を通り、みなさんの人生経験を通り、それで初めて、読者ひとりひとりの本が誕生するのです。

 ぼくの体内では今、夜想交叉路の登場人物のそれぞれが生き生きと、動き、そして産みの親のぼくに別れを告げています。
 果たして、みなさんと出逢えるかどうか。
 登場人物はその旅に出ました。




 
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