On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-10-26 20:27:22
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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総理大臣も人の子  人には心の綾がある  野田元総理の追悼演説をめぐって


(自由民主党本部のホールで開かれたイベントにて。
 左に、当時の安倍総理がいらっしゃるのが分かるでしょうか。
 右端に居るぼくはもう、議員ですから、そんなに昔の写真ではありません。しかし安倍さんはとても若々しく、晴れやかに見えます)

▼先に、「安倍元総理を追悼する国会演説には、野田元総理がふさわしい」と提案したことを、覚えておられるひとが何人もこのブログにコメントをくださって、感心しました。
 なんと、よく覚えておられますね。

▼野田さんしかいないと思った理由のひとつが、あの運命の党首討論です。
 ご存じの通り、当時は現職の野田総理と、野党時代の安倍元総理が国会で間近に向かい合って直接対決に臨みました。
 英国の議会では、よくある光景です。しかし日本では一時期だけ、実行されていました。今は全くやらないですね。

 このとき、安倍さんが露骨に挑発したのに対して、野田さんがあえて受けて立ち「 ( 衆院を ) 解散します。やりましょう」と言い切り、安倍さんがむしろちょっと驚いて虚を突かれたのでした。
 これが結果的には、政権交代に直結し、安倍さんの総理再登板と、その後の長期政権にもダイレクトに繋がったのです。

 旧民主党関係者にとっては、恨み節の漏れるような経緯ですが、安倍さんはほんとうは、野田さんに感謝する気持ちがあったと思います。

▼追悼演説は、同じ党の人間がおこなうのではなく、政敵だった他党の人が行うべき。
 これが、議論の府である国会の健全な常識だと考えます。
 そして安倍さんと議論をしたすべての政治家の中で、上記のとおり、野田さんほど運命的な時間を安倍さんと共有した人は居ません。

▼それと、野田さんの人柄です。
 お世辞を言うつもりはないので、もっと正確に言うと、野田さんという人の「性格の型」です。
『自分が受けて立ってしまったから、政権を喪ったんだ』と思ってはいても、それを表には出さず、表には出さないけど、わずかにはきっと滲ませる。
 そういう性格の人だろうから、語り草になるような深い味わいの追悼演説をなさるだろうと思ったのです。

▼やがて、時間とともに自然な流れとして野田さんが追悼演説をやることになり、そして野田元総理は、その演説の中で、やはり、あの運命の党首討論を再現なさいました。

 昭恵さんが仰ったとおり、安倍さんは、喜んでおられると思います。

▼不肖わたしが提案していたことなど、世のほとんどのひとは知りません。
 それでいいのです。
 議員となって7年目、仕事の多くはこのように、ひとに知られることがありません。
 当然です。
 交渉とは、人知れず行ってこそ、実るものだからです。

 この地味なブログを読んだひとのなかで、覚えていた人がいてくださる。
 光栄至極です。

「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」は今夜も、新しい放送をアップしています。
 あろうことか、同盟軍のアメリカ軍が日本海を名無しの海にしてしまっているという、わたしたちが向かい合わねばならない現実を、ここで話しています。

 それから、18歳の日本男子が「中国がミサイルの照準を日本に合わせているって、ほんとうですか」と問うのに対して、この数十秒で答えています。





 
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