On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-11-06 02:12:30
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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今まで一度も無かったこと、考えたことも無いこと、それが起きました



▼小説の新作「夜想交叉路」が、発刊前に増刷 ( 重版 ) となりました。
 作家としても四半世紀を歩み、議員となってからも発信の一環として続けていますが ( 国会議員の兼職は認められています ) 、これまで、本が世に出るまえに増刷となった体験はありません。

▼不肖ぼくのこれまでの著作でもっとも読まれたのは、ノンフィクション分野の「ぼくらの祖国」です。
 この単行本は、記憶しているだけでも、22刷に達し、そこから新書化されました。
 写真は、新書となったとき、当時、代表取締役社長・兼・首席研究員を務めていた独立総合研究所の社長室で撮りました。
 その新書を持ってくれているのは、まだ独身だった清水麻未・社長秘書です。
 当時、独立総合研究所の総務部秘書室第2課に所属し、社長同行の担当でした。現在の2児の母、三浦麻未・公設第一秘書ですね。
( 彼女の背後には、青山千春博士のメタンハイドレートをめぐる日本と世界各国の特許証が掲げられています。アメリカ、オーストラリア、EU全加盟国、ノルウェー、ロシア、中国、韓国、そして日本の特許です。青山千春博士は東京海洋大学のOB会である「楽水会」の発行するメールマガジンに「私はライセンス料は取っていません。外国の干渉を許さない、国益のための特許です」と明記しています )

 この記念碑的ロングセラーでも、発刊前の増刷というのは、考えたことも無かったです。

▼編集者によると、これは、「夜想交叉路」に対する書店さんの関心が高いためということです。
 ただし、本が苦戦する時代ですから、もともとの初版数がとても少なく、このままでは発刊と同時に品切れとなりそうだからという事情があります。したがって初版部数は依然、少ないです。


▼ネット書店の予約にも、関心を持ってくださる読者は、確かにいらっしゃいます。
 深く、こゝろの底から、感謝しています。

 この帯の言葉は、「夜想交叉路」という新しい物語の本質だと、客観的に考えているのも事実です。
 予約は、例えば、ここです。 ( 本の予約は、どこの書店さんでも、他のネット書店でもできます )

 本は、読者に読まれて初めて本になります。
 作家としてのぼくの信念のひとつです。
 作者が書いて印刷されただけではまだ、本ではありません。みなさんひとりひとりの体内を通って、その読者の人生を通って、あなただけの本になって誕生する、そう考えています。
 できれば手にしてお読みいただいて、あなたの「夜想交叉路」を生誕へ導いてください。

 さ、みなさんへの約束通り、就寝します。
 おやすみなさい。
 そして朝に、新しい光を一緒に浴びましょう。



 
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