On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-12-02 03:21:58
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【大きな訂正あり。近畿大の特別講義は募集開始前です】  日本政府は、中国製の太陽光パネルをこの国土に大量に導入したとき、そのパネルの有毒物質をどこにどうやって廃棄するかを考えていなかった



▼師走の始まり、きのう12月1日木曜も、早朝に自由民主党本部に入り、朝8時からの「領土特別委員会」に参加しました。
 席上、中国が狙う日本の無人島について、政府の担当官が「いつも監視しているわけではない」、「それら島の情報は教えない」という趣旨を発言しました。
 不肖わたしは、責務として憤激し、「1ミリ四方の国土といえども、常に掌握し、護るのが国会議員と行政官の責任です。この発言は許しがたい」と追及しました。

 またしても朝も早くから、こうして憤激せねばならないのは、ありのままに申して、深いストレスです。
 しかし、現場で行政官・官僚と日々、対峙していって初めて、国はすこしづつ良くなります。
 来る日も来る日も、こうやって現場で重きを背負わねばなりません。

▼議員会館の青山繁晴事務所へ戻り、ガスの税制について関係者と議論しました。
 そのあと、珍しく日中に疲労感が募り、出席を予定している台湾を励ます集いを、欠席しようかと迷いました。

 

▼しかし、これも現場に行かねば、中国に抗する台湾をじかに勇気づけることはできません。
 重い心身を無理にでも運ぶように、会場に入りました。写真は、挨拶される、台湾の事実上の大使です。

▼議員会館の青山繁晴事務所へふたたび戻り、大半が中国製の太陽光発電パネルの廃棄について政府の担当官と議論しました。
 すると議論するうちに、行政官が「実は、廃棄のことは具体的に考えていなかった」という趣旨を明らかにしたのです。告白したと言ってもいいと考えます。
 政府は、再生可能エネルギーをまるで絶対視するかのように、FIT ( 太陽光パネルなどで作った電気を高く買い取る制度 ) によって太陽光パネルを国土の野山、斜面、耕作地、街角、電車の沿線といった隅々に設置させました。
 ところが、やがてパネルの寿命が来て廃棄する時のことを考えていなかったのです。

 わたしはやむを得ず、またしても憤激し、憤激するだけではなく、複数の省庁で廃棄案を作って持ってくるように求めました。
 太陽光発電パネルは、短ければ25年ほど、長くても35年から40年ぐらいで寿命が来ます。そのとき解体して、リサイクルを図りますが、リサイクルできない有毒物質が複数、残ります。それは処分地を探して、埋めねばならないのです。一体どこの地域がこれを引き受けてくれるでしょうか。
 この深刻な問題を、先送りし、避けたままになっていたというのは、信じがたい事態です。

▼このあと、産経新聞千葉総局の総局長がお出でになりました。
 12月14日に「正論懇話会」で講演する件で、お見えになったのです。(12 月 14 日水曜の12 時 00 分 ~ 14 時 30 分。千葉「正論」懇話会@京成ホテルミラマーレ)

 
▼そのあと衆議院議員会館の会議室へ向かいました。
「真の地産地消・地域共生型エネルギーシステムを構築する議員連盟」に参加するためです。



▼今回は、太陽光発電パネルが国土の荒廃を招いている問題がテーマです。
 この問題を追っている記者と、パネル設置をめぐって住民が戦っている地域の市議が、実情を話してくださいました。
 わたしは、このおふたりに感謝しつつ、廃棄をめぐる問題提起が無いことを指摘しました。
 やはり、まだ多くのパネルの寿命が来ていないという気持ちが無意識にあるのでしょう。
 そこで政府側に問いました。やはり、備えはできていません。
 そして議連の首脳陣に「問題は洋上風力発電でも同じなのです。議題にしてください」と要請しました。

▼終わったあと、政府高官が近づいてきて「私どもの省は、青山議員の主張をずいぶんと聞いているではないですか」と仰いました。
 確かに、すこしづつ改善しています。
 しかし取引をしているのではないのです。
 主権者・国民のみなさんの知らないところで裏取引など、いたしませぬ。

▼ふたたび、議員会館の青山繁晴事務所へ戻り、元サンケイビジネスアイ編集者の赤石英治さんとお会いしました。
 赤石さんは、6年前の平成28年、西暦2016年6月半ばに、わたしと青山千春博士にメタンハイドレートについて取材されました。
 その取材中に、安倍晋三内閣総理大臣から携帯に電話が掛かったのです。

「やっぱり選挙 ( その夏の参院選 ) に出て欲しいんだよ」と仰る総理に、「その話は、1月4日に総理の名代として世耕弘成官房副長官がお見えになってからずっとお断りしています。それに、6月22日の公示までもうわずかです。いくら何でも間に合いません」と答えました。
 すると、安倍総理はまったく平然とこう仰いました。
「青山さんが国会に来ると、まず外務省が変わるな。それから経産省も変わるな。朝の部会に議員として出てくれれば、自民党議員も変わる」 ( 趣旨 )

 現職総理が外務省、経産省、それに自民党の現状を批判されていることにもなる、この大胆な言葉に、初めて「考えます」と約束しました。
 それでも、断る決心をして、安倍総理に電話することにしました。
 すると、青山千春博士が、JAMSTEC ( 海洋研究開発機構 ) の海洋調査船「かいめい」に乗船する直前に電話してきて、「後悔しますよ」とだけ言いました。
 また、清水麻未・独立総合研究所社長秘書、つまり現在の三浦麻未・公設第一秘書は「社長、国益のためです」と言いました。
 この日本女子ふたりの志をきっかけに、ついに覚悟を決めました。
 そして出馬会見をしたのは、実に公示の2日前、6月20日でした。自分の言葉通り、ふつうなら間に合うはずもありません。しかし、選挙運動とは、ほんらいは公示になってからだけやるものという信念には沿っていると考えていました。

 ところが著名なジャーナリストが「青山さんが直前に決めたというのは嘘だ」という、まさしく嘘をその著作に書かれました。
 まったく何の取材も無かったのです。これでジャーナリストと言えるでしょうか。記者経験からしても、ひとかけらの取材も無く、人を誹謗することを書き散らすなど、あり得ないことです。
 6年ぶりにお会いした赤石さんに、「ぼくの申している事実経過が真実である、証人ですよね」と申しました。
 赤石さんの目の前で、安倍総理からの電話があったからです。
 赤石さんは「そうです」と深く頷かれました。

 自分では背負わずに安全圏に居て、こうやって嘘まで使い、現場で重きを背負う者をあしざまに言う。
 それも世の常です。この著名ジャーナリストにまったく限りません。
 したがって、要は、どうということもありませぬ。

▼そのあと、夕刻から夜にかけて、東京大学の有志学生へのゼミナールです。

 わたしは議員となってから、東大の非常勤講師となりました。現職の自由民主党議員を、正式な非常勤講師にする、なかなか他大学ではあり得ないでしょう。東大は案外、懐が深いです。
 いまは、その非常勤講師を終え、有志の学生へのゼミをボランティアで行っています。

 東大生の諸君に、前述の太陽光パネルの廃棄をめぐる現実を話し、「君たちの先輩の体たらくを、君たちが同じキャリア官僚として役所に入り、変えていくんだ」と申しました。
 東大で教え続けている、これが大きな理由なのです。良心的な行政官・官僚を増やしていくことができます。すでに、わたしのゼミ生からすくなくない行政官が生まれています。

▼今期(令和4年度後期)の東大生のなかに、文学部国文科4年の女子がいます。
 国文科の学生ですから、新しい小説の「夜想交叉路」を渡して、読んでもらいました。
「ひとが何に支えられて生きるのかを、読者それぞれの家族や過去に遡って教えてくれるような小説です」という趣旨の感想を語ってくれました。
 夜想交叉路はこれから、ゼミ生の全員で回し読みとなります。 

▼議員となる前から教えているのが、近畿大学の経済学部です。
 いまは、客員教授の身分は変わりませんが、年に2回の特別講義となっています。
 その特別講義は、教室とオンラインを併用し、学外から社会人でもどなたでも自由に参加できます。
 いまちょうど、募集中です。★→訂正します。まだ募集前です。

【 ★下掲のチラシの内容は、その通りですが、申し込みURLの最後が●●●になっているとおり、申し込み開始はすこし先です。始まりましたら、すぐに、このブログで伝えします 】



▼この中国製の太陽光発電パネルをめぐる深刻な問題も、「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」で、アクセスが少なくとも話さねばならないと考えています。
 最新分は、「中国の海外警察 許すまじ」です。これです。
 数十秒のショート動画は、「自衛隊の強みは何、弱みは何」をテーマに、これです。

▼「おのれの人生を壊して国会議員をやっても、1期だけで終えるから」という本来の願いを覆したのは、1期6年で、思っていた以上の成果が上がりつつ、前述の政府高官の言葉がある意味、象徴しているように、それはまだ、不肖わたしが議員で居続けることが保証になっているだけだからです。
 亡き安倍さんがまさしく予言なさった、政府、自由民主党の変化を定着させ、多くの課題をゴールまで持っていかねばなりませぬ。

 2期目のわたしは、1期目以上に、森羅万象、ありとあらゆることに取り組むような日々となっています。
 1期目より、辛いです。
 しかし、すべて、おのれが決断し、引き受けたことです。

 今ちょうど、ワールドカップ・サッカーで日本がスペインに追いつき、そして逆転しました。
 守りに入らず、勝ち抜いていただきたいなと祈るばかりです。



 
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