On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2022-12-05 04:08:34
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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つくづく日本の国会議員は「何をしているのか」を主権者・国民のみなさんへ伝えることができていないなと実感します


( 先週の水曜日、11月30日の護る会総会を、代表の席から見ると、こんな感じです )

▼このブログに、こんなコメントをいただきました。

「総会出席50%…は ?

いつも国民のため、ありがとうございます。
護る会総会、現職議員82名中代理含め41名だそうですが、あとの方々何をされているから欠席なのでしょうか ?
よろしくお願いいたします」 ( 原文のまま )

▼これはほんとうは・・・「臨時国会が開会中で、すべての自由民主党議員が、国会の本会議、国政の全分野をそれぞれカバーする委員会、同じく調査会、そして本会議や委員会、調査会をいつ開くかの与野党折衝を行う議院運営委員会および国会対策委員会、それから委員会をどのように開くかの与野党折衝を行う理事会、理事懇談会、さらに党の部会、調査会、対策本部、特別委員会、特命委員会に、絶対最優先の任務として出席するなかで、一体どうやって、任意の議員集団にすぎない護る会の総会に、こんなにたくさん、参加できたのか、そのわけを教えて欲しい」となってもいいかも知れない、問いかけですね。

 なぜそうならないか。
 日本の国会議員の活動が、主権者・国民のみなさんにほとんど知られていないからです。
 なぜ知られていないか。
 わたしを含め議員の努力が足りません。

▼ちなみに国会は、本会議の他にー

▽衆議院
内閣委員会:内閣の所管に属する事項(国家安全保障会議の所管に属する事項を除く)
      人事院の所管に属する事項
      宮内庁の所管に属する事項
      公安委員会の所管に属する事項
      他の常任委員会の所管に属さない内閣府の所管に属する事項
総務委員会:総務省の所管に属する事項(経済産業委員会及び環境委員会の所管に属する事項を除く)
      地方公共団体に関する事項
法務委員会:法務省の所管に属する事項
      裁判所の司法行政に関する事項
外務委員会:外務省の所管に属する事項
財務金融委員会:財務省の所管に属する事項(予算委員会及び決算行政監視委員会の所管に属する事項を除く)
      金融庁の所管に属する事項
文部科学委員会:文部科学省の所管に属する事項
      教育委員会の所管に属する事項
厚生労働委員会:厚生労働省の所管に属する事項
農林水産委員会:農林水産省の所管に属する事項
経済産業委員会:経済産業省の所管に属する事項
      公正取引委員会の所管に属する事項
      公害等調整委員会の所管に属する事項(鉱業等に係る土地利用に関する事項に限る)
国土交通委員会:国土交通省の所管に属する事項
環境委員会:環境省の所管に属する事項
      公害等調整委員会の所管に属する事項(経済産業委員会の所管に属する事項を除く)
安全保障委員会:防衛省の所管に属する事項
      国家安全保障会議の所管に属する事項
国家基本政策委員会:国家の基本政策に関する事項
予算委員会:予算
決算行政監視委員会:決算
      予備費支出の承諾に関する事項
      決算調整資金からの歳入への組入れの承諾に関する事項
      国庫債務負担行為総調書
      国有財産増減及び現在額総計算書並びに無償貸付状況総計算書
      その他会計検査院の所管に属する事項
      会計検査院が行う検査の結果並びに総務省が行う評価及び監視並びに総務省が評価及び監視に関連して      
      行う調査の結果についての調査に関する事項
      行政に関する国民からの苦情の処理に関する事項
      1から8までに掲げる事項に係る行政監視及びこれに基づく勧告に関する事項
議院運営委員会:議院の運営に関する事項
      国会法及び議院の諸規則に関する事項
      議長の諮問に関する事項
      裁判官弾劾裁判所及び裁判官訴追委員会に関する事項
      国立国会図書館に関する事項
懲罰委員会

憲法審査会
情報監視審査会
政治倫理審査会

▽参議院 ( 委員会の担務は衆議院を参考にしてください )

【委員会】
内閣委員会
総務委員会
法務委員会
外交防衛委員会
財政金融委員会
文教科学委員会
厚生労働委員会
農林水産委員会
経済産業委員会
国土交通委員会
環境委員会
国家基本政策委員会
予算委員会
決算委員会
行政監視委員会
議院運営委員会
懲罰委員会

【特別委員会】
災害対策特別委員会
政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会
政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会
北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会
地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会
消費者問題に関する特別委員会
東日本大震災復興特別委員会

【調査会】
外交・安全保障に関する調査会
国民生活・経済及び地方に関する調査会
資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

憲法審査会
情報監視審査会
政治倫理審査会
参議院改革協議会

▼ここまでが国会です。
 そして自由民主党の議員は、党の方で下掲の仕事が、国会と同時並行であります。
 どれかには必ず、就いています。

 
組織運動本部
団体総局
法務・自治関係団体委員会
財政・金融・証券関係団体委員会
教育・文化・スポーツ関係団体委員会
社会教育・宗教関係団体委員会
厚生関係団体委員会
環境関係団体委員会
労働関係団体委員会
農林水産関係団体委員会
商工・中小企業関係団体委員会
運輸・交通関係団体委員会
国土・建設関係団体委員会
安全保障関係団体委員会
生活安全関係団体委員会
NPO・NGO関係団体委員会
地方組織・議員総局
女性局
青年局
労政局
遊説局
 
広報本部
広報戦略局
ネットメディア局
新聞出版局
報道局
 
総務会
政務調査会

内閣第一部会  
内閣第二部会
国防部会
総務部会
法務部会
外交部会
財務金融部会
文部科学部会  
厚生労働部会
農林部会
水産部会
経済産業部会    
国土交通部会
環境部会

選挙対策委員会
 
参議院自由民主党政策審議会

【特別機関】
憲法改正実現本部
行政改革推進本部
東日本大震災復興加速化本部
地方創生実行統合本部
国土強靭化推進本部
財政健全化推進本部
2025年大阪・関西万博推進本部
TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部
北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部
北朝鮮による拉致問題対策本部
ウクライナ問題に関する対策本部
・・・など

▼まだ、あります。
 自由民主党は、議院内閣制に基づく与党ですから、政務官、副大臣、大臣への就任があります。
 また国会の議員ですから、上掲の国会の各委員会の委員長への就任があります。
 現に、下の写真を見てください。



▼先日の総会に参加した執行部のメンバーで言うと、わたしの向かって右は、司会役を務めてくれた高木啓・護る会事務局長ですが、現在、外務大臣政務官です。
 外務政務官というのは、たいへんに忙しいです。
 それにもかかわらず、司会を務めてくれたのは、強い責任感を持って、無理の上に無理を重ねる日程調整をしてくれたおかげです。

 わたしの向かって左は、護る会幹事長の山田宏参議院議員です。
 現在、参議院の厚生労働委員会の委員長です。厚労委は与野党が常に激突する場なので、これもたいへんに忙しいです。
 山田さんも、高木さんと同じく、責任感で日程調整を重ねて、参加してくれました。
 写真の左端の護る会常任幹事・石川昭政代議士は、最近まで、党の経産部会長でした。部会長当時なら、参加できなかったかも知れません。

 代表のわたしは、護る会代表を務めることを最優先し、今のところ政府には入っていません。政府の一員となれば政府批判を控えるのは、日本に限らず、すべての主権国家に共通する原則です。
 護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) は、自由民主党と政府を中から変えるためにこそ新しい歩みを試みている議員集団ですから、代表が、政府批判を控えるわけにいきません。

 しかしそれでも、国会において、経済産業委員会の理事であり、政府開発援助 ( ODA ) 及び沖縄・北方特別委員会の委員、憲法審査会の委員です。
 7月までは6年間、予算委員でした。予算委員会の委員がどれほど長時間、拘束されているかは、テレビの予算委の中継などで知っているひともいらっしゃるでしょう。

 また党において、経済産業部会の部会長代理、報道局の局長代理、経済安全保障対策本部の幹事長代理、外交調査会の事務局長代理、中央政治大学院の副学院長、国際局の次長、商工・中小企業関係団体委員会の副委員長、財政政策検討本部の副幹事長、宇宙・海洋開発特別委員会 海洋総合戦略小委員会の事務局次長、そして治安・テロ対策調査会の幹事です。
 政府に入っていないから日程調整が楽だということは、まったくありません。

 こうした事情は、護る会の82議員、全員が漏れなく同じです。
 護る会は、超党派の集団ではなく、全員が自由民主党の現職議員だからです。
 国会には、長期欠席の議員も少数、いらっしゃいますが、護る会にはたまたま、いらっしゃいません。したがって全員、実際のところ忙中です。
 いまのように国会の開会中は、特にそうです。

 すなわち、臨時国会が開会している11月に2度、総会を開いたこと、また先日の総会でいえば代理を含めおよそ5割の参加があったのは、ほんとうは、極めて複雑な日程調整と、参加議員の強い責任感で実現したことです。
 ですから、このエントリーの冒頭に記したように、「どうやって半数の参加を実現しているのですか」という問いになっても、おかしくないわけですね。

 代理出席の人たちも、みな秘書さんです。
 国会議員が上述のようなことなら、秘書さんも事情は同じということは、分かっていただけるでしょうか。

▼代理を含めた参加率の5割確保が「一体どんな理由で半分も欠席しているのか」と否定的に受け取られるとしたら、その理由は、前述のように、わたしを含めた国会議員の努力不足です。

 同時に、日本社会の基調が否定 ( ネガティヴ ) 社会であるのも事実です。
「護る会は、すこしづつでも政治を変えつつある」と肯定的 ( ポジティヴ ) にみるのではなく、「護る会があっても、何も、望むようにならない」という苦情だけが来ます。
 苦情だけ・・・というのは不正確です。
 正確には、ざっと95%が苦情です。何度か申したとおりです。

▼冒頭に紹介した書き込みが、「一体どんな理由で欠席しているのか」と否定的に問われているとは、限りません。
 その可能性はありますが、短い書き込みですし、温和に記されていますから、ただ単に「理由が知りたい」というだけかもしれません。

 いずれにせよ、その書き込みのおかげで、みなさんが直接、選び、みなさんが支えている自由民主党国会議員が、どのような仕事かということをすこしだけでも話せる機会になって、良かったです。
 書き込みをなさったかたに、あらためてお礼を申しあげます。
 ありがとうございました。



 
 
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