On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-01-11 01:45:39
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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ロシア軍が民間機を撃墜しかねないから、大回り !  しかし凄絶なまでに美しい夜明けが眼前に広がりました



▼いま日本時間では1月11日水曜の午前1時49分。
 ロンドンのヒースロー空港に居ます。現地時間は、10日火曜の午後4時50分です。

 日本から欧州へ飛ぶとき、ふつうなら西へ向かってロシアのシベリアを超えていきますね。
 ところが、プーチン大統領のロシア軍は、日本を含むウクライナ支援国の民間機を撃墜しかねないと国際社会が懸念しています。
 そこで、きょうもANAの飛行機は西へは向かわずに北上し、ベーリング海峡を抜けて、北極海へ出て、そこから欧州へ南下していきます。

 おかげで、ロンドンまでがおよそ15時間たっぷり掛かりました。
 ここからスウェーデンの首都ストックホルムまで、まだ乗り継ぎ時間を含めて5時間ほど掛かります。
 目的地まで、20時間。
 ホテルに着いたら、真夜中です。
 あ~。

 ハワイ議連の出張で予想外に疲れた身には、なかなかのものですが、ほんとうの難行苦行はストックホルムに着いてからです。
 まぁ、そうなればまた、スイッチが入りますから大丈夫です。

▼飛行機の遠回りで、CAさんもパイロットも乗客もみな、たいへんです。
 ただ、そのために写真のような凄絶な冬の地球も見られました。
 グリーンランドですね。
 凍える大地の向こうに見える夜明けです。

 ぼくの小説の最新作「夜想交叉路」の前の作、「わたしは灰猫」の冒頭に近いあたりに出てくるベーリング海峡の光景も、世界を回るフライトを繰り返すうちに、脳裏に刻まれた地球の光景なのです。

▼フライトの途中で、CAさんが「今日のパイロットは、青山さんのファンだそうです。いつもブログを読まれているそうです」とニコニコして、教えてくれました。
 光栄至極です。

 それだから褒めるわけじゃなくて、ヒースローの滑走路に降りるとき、最高の技術でした。
 ありがとうございました。
 さすが日本のパイロット !




 
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