On the road~青山繁晴の道すがらエッセイ~

2023-03-22 13:04:51
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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WBC、大谷投手が最後の一球で日本を世界一にした、その瞬間を幸い秘書さんの全員、といっても3人だけですが一緒に視ることができました



▼WBCの日米決戦があっても、議員会館の青山繁晴事務所は全員、仕事をしています。当たり前ですね。
 しかしテレビはついています。ふだんは主に、海外の英語放送を小さい音で流しています。公開情報がほとんどですが、災害やテロなどが起きると情報が早いからです。

 わたしは事務所に居るとはまったく限りません。
 国会議事堂に行ったり、自由民主党本部に行ったり、おそらくみなさんの想像以上に動きは激しいです。
 秘書さんも、政策秘書を中心に、多様な活動をしています。

 他の議員は、わたしと同期の議員、つまり当選回数が少なくても、私設秘書が40人以上いたりします。
 その40人以上の秘書の人件費を、政治献金に、パーティ券を売ることや、団体の支援で賄っているわけです。
 では40人以上の秘書は何をなさっているか。事実上の選挙運動がほとんどです。

 わたしは政治献金を1円も受け取らず、政治資金集めパーティも一切、開かず、団体支援もすべて断っています。
 だから、秘書さんは公設の3人だけです。
 なぜこれでやれるか。
 選挙運動をしないからです。選挙は公示になってから、主権者と対話するものです。立法府の人間が、法の抜け道を探すようでは、子供たちに説明できませぬ。

▼わたしが事務所に居るときも、自由な時間はありません。
 どんどん行政官・官僚がやって来て、議論しています。
 官僚側や、ふつうの政治家の言い方だと「レク」ですね。いま、高市さんの関連で、よく耳にされると思います。
 わたしは一方的にレクチャーを受けたりしません。あくまで、議論です。

 きょう3月22日の水曜日は、朝7時台に党本部に入り、8時から9時半ごろまで外交部会、そこで日韓外交の甘さを追及し、親韓派の発言も公平に聴きました。
 そして、きょうの外交部会はアジア駐在の各国大使の報告会もあったので、終わったあと親しい大使のところへ走っていき、別途、水面下の本音を聴きたいと申し入れました。

 党本部から歩いて、議員会館に戻りました。
 途中、警備の警察官に、立ちっぱなしであっても士気を高めてもらうためと、こころからの感謝の気持ちで「いつもありがとう」と、いつも通りに声をかけ、議員会館の敷地に入ると、ガードマンのみなさんにも同じく声をかけ、会館の建物に入ると受付の女性職員のみなさんに声をかけ、そして青山繁晴事務所に入りました。

 すると、防衛省から行政官・官僚が3人、やって来ました。
 わたしが防衛省に、硫黄島の火山性の隆起について詳しい話を聴き、議論したいと申し入れたからです。

 小さな会議室で、かなり徹底的に議論をして、議員室に戻ると、ちょうどWBCで大谷投手が最後の打者に投げているところです。そして最後の1球となりました。
 急いで秘書さんみんな、三浦麻未公設第一秘書、入間川和美公設第二秘書、そして出口太公設政策秘書に集まってもらい、4人みんなで、歴史的な1球を視ることができました。

▼何より大谷選手のメンタルの強さです。
 あの場面でまず、ど真ん中の速球を投げて、打者をびびらせ、最後はキレッキレのスライダーでした。打てるわけがありません。

 単に背が高いだけではなく、どれだけトレーニングして身体をつくっているか、それです。
 最後の1球を投げるとき、信じられないほど、高く脚を上げ、身体をねじりました。それでバランスが最高。よほどの体幹をつくっていないと、ふつうならバランスが崩れてしまいます。
 陰の努力が、メンタルを支える。最高です。最高の日本人です。

▼写真は、議員会館の青山繁晴事務所の議員室です。
 このテレビの前に、4人が最後の1球で集まり、みんなが飛び上がって喜びました。
( 画面はテレビ朝日の放送です。しかしテレビ画面をキャプチャーしたのではなく、部屋を写しています )

▼ふだんは、膨大な重要書類と日章旗の向こうに、背中と首を伸ばせば、なんとかテレビ画面が見えます。
 テレビは、申し訳ないけど国内放送はあまり視ません。前述のように英語の海外の放送を流しています。当然、仕事をしながら、横目で視るだけです。自宅と仕事をしているときと同じですね。
 テレビは、議員会館の事務所にもともとはありません。自費で買っています。

▼テレビの左横は、亡き父と、亡き母です。
 右横は、連合艦隊旗艦の三笠の甲板に、東郷元帥と、秋山真之ら幕僚が集合しているところです。

 ところが東郷閣下はあらぬ方向に眼が逸れているし、秋山真之海軍中佐 ( のちに49歳の海軍中将で死去 ) は、脚を投げ出しています。
 きちんとしている幕僚には、のちに総理大臣になった加藤友三郎・第一艦隊参謀長がいますが、ほかにも目線が違う幕僚が複数いるし、軍刀の持ち方も秋山さんを含め自由な幕僚がいます。

 これこそが帝国海軍の強さだったのです。
 自由闊達、型にはめない、それでいて団結している。

 この幕僚たちは東郷元帥のもと、日本海海戦でロシアのバルチック艦隊から凄まじい銃弾、砲弾が飛んでくるさなかに、司令塔に入らず、剥き出しの艦橋に敢然と立ち尽くして、すべての兵士の士気を鼓舞したのです。

▼無理に話を合わせるのではなく、一切、保身をせずに指揮した栗山WBC監督とそっくりです。
 たとえば、準決勝のメキシコ戦で苦戦しているとき、三振、三振、三振、ファールフライの村上選手を、好機で代打を出すそぶりもなく、そのまま打席に送ったのです。
 そして村上選手は遂に、二塁打を打ち、サヨナラ勝ちです。

 村上選手が打たなければ、そのまま日本は準決勝敗退です。
 栗山監督は「なぜ代打を送らなかった」と、例によって、外野のテレビ評論家らにどれぐらい非難されたでしょうか。
 しかし、栗山監督は自分を守ることはカケラも考えていなかったのです。
 それが、村上選手を甦らせ、日米決戦でのホームランに繋がりました。

★選手のみなさんと監督、下支えのみなさん、おめでとう !

 そして、日本、おめでとう !





 
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