2023-05-06 23:27:40
この日時は本エントリーを書き始めた時間です
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【 2点、推敲しました。▼週刊誌報道の件を追記▼安倍総理の真珠湾訪問における事実関係を修正 】 表には出てこない・・・安倍総理
▼今回の海外出張は2本立てでした。
ひとつは、公務として、アメリカ軍の統合司令部を訪ね、首脳陣と台湾有事に絞って議論すること。
ただし公務ではあっても、いつもの通り、自費自主の出張です。
もうひとつは、シンクタンクの独立総合研究所 ( 7年まえの選挙中に退社し、創業者株も無償で返上しています ) からの正式な委託で、IDC ( インディペンデント・クラブ ) の会員と、東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) の会員のうち希望者に対して、合州国ハワイ州真珠湾をめぐる真実について現場でお話をし、真珠湾から20分の陸軍記念館についても現場でお話をすることでした。
▼写真は、真珠湾にある合州国政府の公式記念館の前に立つ、非常に重要なパネルです。
その意味は、新書の「きみの大逆転」 ( 例えばここにあります ) に詳述していますし、この個人ブログでも何度も述べています。
それに、いま午前4時半を過ぎ、いくらかは仮眠を取りたいと思いますから、逐語解説は述べませんが、大戦当時の交戦国だった日米をまったく対等に扱い、中韓の言う「日本の軍国主義」という歴史観とは真逆に近い、公平な歴史観を、合州国が述べていることに大きな意義があります。
▼今回、このパネルをめぐって深い印象の残る出来事がありました。
安倍晋三さんが現職の総理として真珠湾を訪問されるとき、安倍さんの招きで総理官邸の裏通路から密かに総理執務室へ入りました。
( つまり総理動静には載りません。総理に個人的に会われることを大々的にメディアに印象づけて総理動静に載せようとされる人もいらっしゃいますが、それはしません。一方で、個人的にお会いするのではなく、護る会の代表として総理に公式に何かを申し入れるときは当然、この裏通路は決して使いません。また総理の側からの招きがないと、もちろん使いません )
安倍総理の真珠湾訪問について、外務省の決めた日程だけでは実質的に「謝罪の旅」にされてしまう恐れがあることを問題提起し、上記のパネルが入り口に立つ戦争記念館 ( 名称は、Visitor's Center ) の訪問を日程に入れてくださるようお願いしました。
その理由として「記念館の展示は、驚いたことに、真珠湾攻撃をアメリカ本土のように卑怯なアタックとはまったく述べていません。それどころか、帝国海軍が先進的であって、また民間人を襲わなかったと絶讃しています。総理、これはアメリカ政府内務省・国立公園局の公式展示ですよ。必ず行ってください」と話しました。
そして、それらの驚くべき展示をわたしが撮った、いわば証拠写真を満載している上記の著書 ( ただし新書になる前の元本である大判の「青山繁晴の逆転ガイド」 ) をお渡ししました。
安倍総理は優れた読書家で、本を読むのがとても早く、その場でどんどん読み進めていかれて「よく分かった。外務省に指示して、ここも日程に新たに入れるようにするよ」と仰いました。
▼今回、アメリカ政府は、わたしたち一行の案内役に、ダニエル・Mさんという良心的な歴史家をつけました。
そのダニエルさんは、かつてはこのパネルの文章作成に関わり、そして近年には安倍総理の案内役も務められたのでした。
ダニエルさんによると、安倍総理はこのパネルの前に立たれて「このパネルからして大事なんだよ」と熱心に読まれ、ダニエルさんの話に耳を傾けられたそうです。
そしてパネルを読んだあと館内に入られ、熱意を持って見て回られた安倍総理がとても印象に残ったということでした。
ダニエルさんは、暗殺された安倍さんを思い、長い時間、黙して、涙ぐまれたのでした。
わたしはダニエルさんとは初対面でしたが、このあと館内をIDC会員、TCR会員の有志とも一緒に回るにつれ、魂の交流というべきものがありました。
ダニエルさんとわたしたちにとっての安倍さんは、回顧録にも出てこない安倍総理です。
その安倍さんの暗殺事件について、最初は国会議員のなかでわたしだけが警察庁という国家権力を追及し、その後に、高鳥議員が「青山さんの追及に勇気づけられました。私は猟銃を取り扱う人間としての疑問があります」と相談に来られました。
わたしは、高鳥さんの持たれた疑問が正当な扱いを受けられるように、懸命に努力しました。 ( それは自由民主党や政府での扱いです。週刊誌についてはわたしは一切、関与していません。高鳥さんの判断で週刊誌に話されました。わたしには週刊誌からの接触自体、ありませんでした )
しかし、高鳥さんが疑問とされた点に、わたしが同意したことは一度もありませぬ。考えは違います。その点、高鳥さんご自身とわたしが、しっかり同意し互いに深く理解していることです。
わたしが追及したのは、警察庁の隠蔽体質と、警護の致命的な誤りです。
それは、のちに起きてしまった岸田総理襲撃爆弾テロ事件でもまったく同じです。
わたしのこうした姿勢は、一度も、わずかでも、ぶれたことはありません。
もう一度申しますが、それは高鳥代議士も、よおく理解されています。
「青山は中途半端に終わっている」といったことを書いてこられる方も、ごく一部にはいらっしゃいますが、そのような事実はどこにもありません。
▼写真のパネルに陰のように写っているひとびとのなかには、今回、真珠湾に集われた主権者のみなさんもいらっしゃいます。
IDC会員、TCR会員は、もともとご自分のコストもかけて、わたしと志を同じくしようというかたが多いのですが、安倍さんを喪ったあとの真珠湾で、そのみなさんの志の輝きが、わたしには救いとなりました。
日本社会の国会議員を続ければ続けるほど、まるでわたしの心や志を暗殺するかのような試み、あるいは善意の誤謬が積み重なります。
しかし、それが何でしょうか。
日本には、祖国の未来だけを信じて死した英霊がいらっしゃり、靖國神社にお母さまが花嫁の人形を納めた若い日本の息子たちがたくさんいらっしゃいます。
あの華やかな人形は、この世でもっとも悲しいもののひとつです。
そして、もっとも美しいものです。
真珠湾をめぐるわたしの本を、わたしの目の前ですぐさま読み進まれる安倍総理は、ふだんには見せない寛いだ姿でもあるように見えました。
そこは、総理執務室という公式中の公式の場所です。しかしいつもリラックスして、わたしを迎えてくださいました。
総理が指示されたのか、余人はいらっしゃいません。ソファの上に片腕を乗せて、穏やかな表情でした。
わたしは今、あの表情をもっと多くの国民に見ていただきたいと、祈り、そのためにひとつ、新たに行動しようとしています。